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柿喰う客 / 悪趣味(乱痴気)

2009年9月7日19:30 シアタートラム 東北寒村で化け狐が暴れまくる暴走エンタも全配役シャッフルする無謀企画は実験性もなく残念。河童場面など脱線も豊富に80年代風味も。片桐はづきの女子大生、渡邊安理のリスカいいが、玉置玲央の長女役などきつめ。

青年団国際演劇交流プロジェクト2009(原作:Mヴィナヴェール、演出:Aムニエ、翻案・演出協力:平田オリザ) / 鳥の飛ぶ高さ

2009年6月23日19:00 シアタートラム 日仏交流企画の異色ドロ沼企業買収劇は平田オリザが便器メーカーに舞台移す巧みな翻案で成功。青年団とフランス人役者競演で興味深いビジネスドラマ展開も読みづらい字幕難。白神ももこ振付ダンスがコミカルで最高。

Oi-SCALE / A to P

2009年4月4日15:00 シアタートラム 北海道の工事現場風舞台のシリーズ第三弾は、アトピー女子の切実夢想を軸に展開し成果。姉妹のエピソードうまく福山亜弥ら女優陣が躍動。神保町花月からグランジ遠山大輔も呼ぶも笑い少なくシリアスに終始は惜しい。

珍しいキノコ舞踊団×plaplax / The Rainy Table

2009年3月21日20:00 シアタートラム 待望新作はアートにplaplaxと音楽に大野由美子と豪華コラボ。重要なモチーフの馬が喋りだす展開も。メンバーの巨大映像をバックに踊るシーン新鮮で篠崎芽美らソロ場面も迫力。揃いの黄衣装でユニゾンも興奮。

toi / 四色の色鉛筆があれば(「あゆみ」「ハイパーリンくん」「反復かつ継続」「純粋記憶再生装置」)

2009年1月27日19:30 シアタートラム 脱構築4本立てで柴幸男演出集大成の赴き。3人版あゆみは線上で女の人生巧みに表現。リンくんは会場全体使い見事な円周率ラップ。姉妹と母の朝のやり取りを1人で演じた反復・継続は内山ちひろ生涯の名人芸で感涙。

ポかリン記憶舎 / 鳥のまなざし

2008年11月28日19:30 シアタートラム 劇場空間改造しコの字型に客席、中央の丘設け退院し帰宅すると見知らぬ家族に出会い始まる人探しの話が展開だが群集描写が秀逸。福士史麻、掘夏子らの貢献光る。着物の明神慈ポストトークも距離感演出し嬉しい試み。

友達(作:安部公房、演出:岡田利規)

2008年11月16日14:00 シアタートラム 見知らぬ集団に部屋を占拠される不条理劇は、麿赤児、若松武史、木野花ら小劇場界の怪物を巧みに料理、身体の面白さ前面に出し成功。客席目線大胆に取り入れ面白さ積極追求。ともさと衣歌う「友達のブルース」最高。

The Diver(作・演出:野田秀樹、共同脚本:コリン・ティーバン)

2008年9月28日19:00 シアタートラム 源氏物語と能「海人」と現代事件モチーフに英国人役者と組んだ全編英語作は、意義も策に溺れ面白み出ず残念。囃子方は充実贅沢。放火容疑者でCハンター好演も嫌がらせ電話かけまくる葵役の野田の怖さ光り情念表現。

ペンギンプルペイルパイルズ / 審判員は来なかった

2008年7月20日14:00 シアタートラム 新独立国の国技育成の日々をシニカルな笑い満載で描き成功。大統領、農家、国技練習場、修道院の4場を回転舞台使いシベ少的なセンス。片桐仁、安藤聖ら各自複数役こなし巧いコメディだがケラ演出でリメイクも希望。

Noism08 / Nameless Hands 〜人形の家

2008年7月6日16:00 シアタートラム 見せ物小屋コンセプトに人形と黒子たちが舞う異形の世界を凝った演出で2幕展開し成功。プロット鮮やかな1幕が秀逸。自ら人形と化すみゆきが歌うは「時代」、そしてラストに「狼になりたい」使い興奮のフィナーレ。

THE SHAMPOO HAT / 立川ドライブ

2008年6月3日19:00 シアタートラム 坂井真紀を迎えてのキャバレー悲劇は膨らみない直球プロットで危険な薄さ。ドライブシーン鮮やかで、新入り2人など女優陣健闘も、黒田大輔らは残念な起用法。前作に続き主演の赤堀雅秋はウブな警官演じたが未達感。

reset-N / 繭

2008年1月24日19:00 シアタートラム 夏井孝裕帰国後第一弾は天皇家をモチーフに女性天皇の残酷なさだめを窮屈な動きで象徴的に描くが、見る側にも窮屈さ強いる皮肉。舞台に横一列に役者並べ、一部コミカルな動きに救いあるも開放感なく、退屈感否めず。

KAKUTA / 目を見て嘘をつけ

2008年1月14日14:00 シアタートラム 地方都市のそば屋舞台にKAKUTAの良さが出た佳作となった。客演の筒見真理子が性同一障害の長男という難しい役どころを芸歴の深み生かし熱演。様々な問題を抱える家族を描き、演劇への真っ直ぐな思いが伝わる作風で成功。

遊園地再生事業団 / ニュータウン入口

2007年9月27日19:00 シアタートラム ニュータウンの下に眠るもの考察しギリシャ悲劇キャラを現代に蘇らせ時代批評。ダンス的動きも面白い。映像効果的でラストのパレスチナでの入植風景は衝撃的。山縣太一が楽しい味付け。鄭亜美も魅力あふれる存在感。(やま)

黒田育世、若連尾理+寺田みさこ、山崎広太 / トヨタコレオグラフィーアワード ガラ 東京

2007年8月4日19:00 シアタートラム 審査お休みで過去の入選者による振付作品を集め4本公開。遅い時間のスタートながら休憩多い構成に難。黒田育世作品2本登場で貴重な旧作再演嬉しく、福岡WSの新モニカモニカも個性楽しいが、黒田本人が踊らず残念。(やま)

NODA・MAP / THE BEE

2007年7月4日19:00 シアタートラム 家族を人質に取られた男が犯人家族を人質に取る報復劇を4人の役者で巧みに演じ鮮やかな仕上がり。テロへの報復の応酬の行き末暗示。子役も演じた近藤良平の意外な役者力、秋山菜津子も貫禄。野田秀樹ダンスが圧巻。(やま)

M&Oplays+PPPPプロデュース / ワンマン・ショー

2007年6月14日19:30 シアタートラム 懸賞マニアの妄想が生む不条理世界を巧みな構成でまとめ岸田賞も納得。隣家の奇妙な夫婦や敷地内の動き空撮する役人など近未来SF風も。小島聖に水野美紀と豪華キャストに加えぼくもと&内田慈も輝き女優祭の様相。(やま)

青年団国際演劇交流プロジェクト2007 / 別れの唄 Chants d'Adicu

2007年4月8日13:00 シアタートラム 平田オリザ新作はロラン・グットマン演出で東京の和室舞台にフランス人妻の通夜を描き会心。日仏の文化の違い具体的に笑い満載。5人登場のフランス人もリアリティ十分。夫婦、親子、兄弟の関係性も巧みで息を呑む。(やま)

KAKUTA / 甘い丘

2007年1月24日19:30 シアタートラム 丘の上のサンダル工場舞台に直球人間ドラマ描き動員増。四季で時間経過巧みに見せ、厳しい過去持つ人が集う楽しげな桃源郷という逆説。働く女たちの姿よく新入社の訳あり椿真由美&大枝佳織がいい。平日割引で2700円。(やま)

現代能楽集III「鵺/NUE」(作・演出:宮沢章夫)

2006年11月18日14:00 シアタートラム 空港のトランジットを舞台に清水邦夫の代表的戯曲から台詞サンプリングし草創期の小劇場演劇へのオマージュ。映像も音楽も控えめに全体に笑い欠くが演劇的。赤軍兵士な黒ずくめの男=若松武史が第一世代の役者象徴。(やま)

伊藤千枝 / SePT独舞vol.15 私、潜るわ。

2006年7月7日19:30 シアタートラム 珍しいキノコの主宰独舞は期待したヘルプ僅かで物足りなさ否めず。群舞は必須。派手な登場シーン悪くないがMC挟む展開は効果薄。ポストトークは面白く舞台裏話にキノコネタも満載で大満足、堤広志が意外に好聞き手。(やま)

Oi-SCALE / キキチガイ

2006年6月1日19:30 シアタートラム 取り壊される病院屋上舞台に各エピソードが交互に進行し交わる試みで、看護婦役の佐藤康恵に存在感。工事現場シーンはSHAMPOO HAT的。冒頭飛び降り核のはずが中途半端感。映像にセンスも1文字ずつ流すナレーション読み難。(やま)

水と油 / 均衡

2006年3月3日19:30 シアタートラム 10年目の本公演で活動休止となった新作は、本来の20世紀初頭欧州風、タキシード姿で水と油スタイル。ワイン使ったコントなど楽しい場面散りばめ幕。オムニバス前作で方向性の違い鮮明だった彼等のソロ活動にも注目。(やま)

地点|京都 / 沈黙と光

2006年1月26日20:00 シアタートラム 5人編成で難解退屈な松田正隆02年作に挑み玉砕。出だしから意欲的な演出凝らし、安部聡子の抜群のフローに酔うも三浦演出は定番作の新解釈にこそ意義あるはず。皇室狙うテロルなど刺激的モチーフも輝きは限定的。(やま)

地点|京都 / Jericho(エリコ)

2006年1月20日20:00 シアタートラム 松田正隆作連続上演企画第1弾は今の三浦基演出の原点となった2人芝居の再演。内田淳子と仏人俳優ピエール・カルニオで生み出すイスラエル、ワルシャワ市民の女が見る亡夫の幻想が異形化台詞で語られ新たな現実感。(やま)

レパートリーの創造2005(作:平田オリザ×演出:フレデリック・フィスバック)/ ソウル市民

2005年12月25日14:00 シアタートラム 第一線の劇作家戯曲の可能性引き出す第2弾は1909年のソウルに住む日本人の生活描く平田オリザ代表作をフランス人が演出。大胆な舞台、モニター使い方など新味も青年団に遠く及ばず。小手先の工夫不要な傑作と再確認。(やま)

燐光群 / パーマネント・ウェイ

2005年11月26日14:00 シアタートラム 英国で起きた複数の鉄道事故取材したDヘアー作得て持ち味発揮。場内中央に線路通した加藤ちか舞台美術見事。民営化の失敗、関係者の対応の苦難、生存者と遺族の温度差も巧みに描き大きな成果。次は日本版上演希望。(やま)

風琴工房 / ゼロの柩

2005年10月1日14:00 シアタートラム 死刑囚の娘と死刑執行人である看守の遭遇を軸に日本の死刑制度の現実をリアルに提示し見事な仕事。ワイヤーで吊るされたものたちが絞首を象徴。意外なほど魅力的な劇団役者陣も演技面の演出が前時代的な点が課題か。(やま)

BABY-Q / ALARM!

2005年9月23日15:00 シアタートラム TCA2004受賞のカンパニー凱旋公演はステージ上手前方にMMM的モニター装備した機械が置かれるサイバーパンクな作風。意外に材料豊富で全体にダークで硬質なイメージ貫き東野祥子の世界を貫徹し勝者の貫禄。(やま)

KAKUTA / 北極星から十七つ先

2005年9月19日17:00 シアタートラム Wキャストでトラム進出はローカル線駅舎の1日を描く旧作再演。各キャストに見せ場設けたため展開鈍り、時代設定や駅の出入り口など不適当な面気になるが全公演完売で興行面は成功。次は金井博美作品リメイク希望。(やま)