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吉例顔見世興行 中村鴈治郎改め坂田藤十郎襲名披露 昼の部

2005年12月2日10:30 南座 231年ぶりに大名跡復活させた藤十郎の曽根崎心中お初は熱情溢れる濃厚さ。復活狂言の夕霧名残の正月は10月歌舞伎座の河庄の完成度に比して薄味。菊之助の京人形は桟敷を埋め尽した祇園町御連中に負けない艶やかさ。(飯野形而)

ZAZEN BOYS, Soil & "Pimp" Sessions, 怒髪天 / YAMABIKARI Ⅱ

2005年11月29日18:30 なんばhatch 無節操な異ジャンル対バンの中、轟音パンク・ジャズと初見者も巻き込む巧みな煽りパフォーマンスを武器にSoilがフロア全体を支配。J-ROCKの到達点・ZAZENは他バンドのファンに受容されず、好演ながら帰る客多し。(飯野形而)

文楽の夕べ

2005年11月28日18:30 大阪市中央公会堂 日経主催の文楽啓蒙イヴェントの座談で、文化功労者に選ばれた竹本住大夫が貴重な芸談披露。文楽の国立劇場化、世界遺産指定のメリット語る一方、偉ぅなりすぎでっせ、と大衆芸能からの乖離傾向に強い危機感提示。(飯野形而)

安倍なつみファンの集い〜なっちと過ごす休日〜

2005年11月27日12:45 シアターBRAVA! 台本無きトークに即興コント、スタッフ同道せずなっち自己撮影の高尾登山VTR上映、ライヴ初披露の真夏の誕生日、と手作り感溢れる丁寧な心尽くしのほのぼのイヴェント。握手時のスタッフも人道的対応で好印象。(飯野形而)

Berryz工房 / ギャグ100回分愛してください

MMV, MJCD23013 舞波卒業後7人体制のベリ工が放つプリキュア映画版主題歌は、初聴後サビが数時間脳内ループする会心作。ムカつく半歩手前でギリギリのあざとい魅力全開する嗣永桃子の比類なき表現力で全編飽きさせず疾走する3分49秒。(飯野形而)

ウーマンリブVol.9 七人の恋人

2005年11月19日19:00 大阪厚生年金会館芸術ホール 宮藤官九郎ユニット新作は若手芸人の凡庸なネタ番組の如きキャラ重視の手抜きコント・オムニバス。学園、ヒーローもの、ホスト、ゴスロリ等TVで消費し尽くされた設定は、同じベタでも前回の轟天vs港カヲルとは本質的相違。(飯野形而)

大坂歌舞伎展 上方役者絵と都市文化

ART

2005年10月1日-11月23日 大阪歴史博物館 歌右衛門、吉三郎の二大名優の拮抗により江戸よりも熱狂した芝居ヲタ・贔屓連が創出した上方の芝居芸術・出版文化は、同人誌やマッシュ・アップに通底するヲタ妄想の架空競演芝居絵まで生み出す普遍的なヲタ気質を提示。(飯野形而)

モーニング娘。コンサートツアー2005秋『バリバリ教室 〜小春ちゃんいらっしゃい!〜』

2005年11月12日19:00 大阪国際会議場メインホール 1日遅れの聖誕祭に全国かられいなヲタが集結。ヲタに先んじてMC中に娘。主導でバースデー・ソングを歌うも、アンコールで怒涛のれいなコール。ふるさとの日替りソロにれいなを起用しない杜撰な演出に異議あり。(飯野形而)

W(ダブルユー)ファンの集い in 大阪

2005年11月11日17:30 フェスティバルホール 何故、初のFCイヴェントが大阪のみ開催なのか?キャパ2800席の会場2階半数以上の空席は埋めなかったのか、埋まらなかったのか?ののの激痩せの理由は?疑問尽きない擬似双生児は握手も終始笑顔でプロの仕事。(飯野形而)

文楽 本朝廿四孝 第1部

2005年11月11日10:45 国立文楽劇場 当劇場文楽公演第100回は11月恒例の昼夜10時間通し上演で本朝廿四孝。大序から勘助住家までの前半は4時間半かけた前振りを最後30分間で驚愕の結末へと導く技巧派・近松半二に翻弄され、住大夫の声に心揺さぶられる。(飯野形而)

桂吉朝逝去

2005年11月8日 未だ病癒えず観るのも痛々しかった10/27の高座を最後に急逝。米朝の正当継承者を嘱望されながら師米朝傘寿の会の2日後に早逝した次代の上方落語担うべき至宝に深く哀悼すると共に、若き弟子達の奮起を期待。(飯野形而)

ハロ☆プロ パーティ〜!2005 〜松浦亜弥キャプテン公演 NEO〜

2005年11月6日18:30 大阪厚生年金会館大ホール NEOとは名ばかりで春の前回ツアーとほぼ変わりないセット・リストには、構成演出の手抜き以上に、参加3ユニットのこの間の新曲リリース不足を痛感。娘。なっち、後藤に比し会場濃度薄く、和やかながら面白み欠く。(飯野形而)

桂文太 / 抜け蟹と猫定の会

2005年11月6日14:00 高津の富亭 たっぷり3席2時間近くの高座をさらりと務め、かつ開口一番での文枝追悼会噺に始まりトリに追悼会でも上映した師の十八番・天神山を配する桂文太の地味ながら真摯な情熱と芸の奥深さを強く印象付ける感動の落語会。(飯野形而)

フレンテ寄席 露の五郎兵衛襲名記念落語会

2005年11月5日14:00 フレンテホール 西宮市主催の地域寄席はお役所仕事の受付に始まり、全く寄席の芳香感じられず。五郎兵衛は襲名披露時同様、床机に座り、甚五郎のねずみ。太神楽界の紺野あさ美、海老一鈴娘の五階茶碗は何度見ても緊張する秀逸芸。(飯野形而)

五代目桂文枝追悼公演

2005年11月3日18:30 ワッハ上方 三枝演出の追悼会は、泣かせVTRに始まり、一門全員の挨拶、文珍による師の十八番・稽古屋、ゲストに四天王の一角・春団治、私生活を良く知る西川きよし、と多彩でTV的、かつ多方面への気配りを感じさせる堅実さ。(飯野形而)

TORII寄席 人間国宝を座談に迎えて枝光・小米朝ふたり会

2005年11月1日18:30 トリイホール 文枝師の思い出と題した座談に登場の米朝が、6代目文枝の適任者は?との問いに、枝光と答える衝撃発言。2日後の追悼落語会に波紋の予感。枝光は出来良く、北海道マクラも秀逸。小米朝は噺が雑過ぎ。(飯野形而)

大槻ケンヂ / オーケンのほほん学校

2005年10月28日19:00 バナナホール LOFT+1の10周年記念として初の大阪開催は、格闘、映画等モンド系は薄味ながら、水戸華之介との80年代バンド話に本領発揮。カラオケ4曲にアンプラグド3曲、計2時間半と盛り沢山で無難なお値打ちフル・コース。(飯野形而)

米朝・吉朝の会

2005年10月27日18:30 国立文楽劇場 長らく療養の吉朝が大舞台で本格復帰と思いきや体調不良か、2席の予定が1席。レア人情噺の弱法師も沈鬱なだけで後味悪い。終演後鳴り止まない拍手に同調できず。米朝は手短に狸賽。前週よりは調子良。(飯野形而)

花組芝居 / 泉鏡花の日本橋

2005年10月22日13:00 IMPホール 鏡花作、芸妓と客との四角関係を描いた新派の名作を情感深く官能的に再演。加納、植本の女形芸は歌舞伎座の下手な若手に見習わせたい巧さ。集客規模に比して贅沢な美術と衣装、濃厚なキスに加納美学色濃く。(飯野形而)

二世露の五郎兵衛襲名披露

2005年10月21日18:30 ワッハ上方 初代から300年以上途絶えた落語の祖の名跡を継いだ二代目に春団治、米朝が皮肉たっぷりの口上。襲名ネタにしては軽く浮世床。米朝はまたも鹿政談。肝心な箇所を幾つか端折り脳内リミックス必要な痛々しさ。(飯野形而)

談志vs文珍ふたり会

2005年10月20日19:00 なんばグランド花月 談志のオウン・ゴールで圧勝した文珍がホームで再戦。義太夫が身体に入った文珍の胴乱の幸助は圧巻。談志は僅か40分で子別れ通し。端折り過ぎておそらく初聴者には意味不明のダイジェスト版。本編は圓楽でということか?(飯野形而)

柳家花緑 / ナンパジジイ

2005年10月16日19:45 鈴本演芸場 鈴木聡新作は、天女の如き不思議少女、老いらくの恋に落ちた祖父、祖父の死期を知った孫による、巣鴨発静岡経由大阪行のウェットに過ぎない傑作人情ロードムービー噺。何よりも花緑の巧さ。一人でシベ少9人分。(飯野形而)

シベリア少女鉄道 / スラムダンク

2005年10月16日15:00 シアターサンモール 演劇の特徴たる一人数役を落語に、会話のパスをバスケにすり替え、行き着く先は宇多田でラップという、斬新かつ画期的な表現実験ながら、脚本拙く個々のエピソードが散漫で最後に集約されず未だエチュードのレベル。(飯野形而)

貞操花鳥羽恋塚

2005年10月14日12:00 国立劇場 両花道、筋交い宙乗り、屋台崩しと凝りに凝った演出に驚嘆する一方、南北脚本の細かな仕掛けに付いて行けず自身の古典教養の無さを恥ず。時代考証無視し「世界」を綯い交ぜにする南北のリミックス魂には強い共感。(飯野形而)

モーニング娘。コンサートツアー2005秋『バリバリ教室 〜小春ちゃんいらっしゃい!〜』

2005年10月2日19:00 フェスティバルホール 矢口、石川卒業後、新人類達による過去の娘。ヒット曲の継承実験ツアーも半ばとなり、突出したタレント不在ながらヲタの安定した支持で娘。ブランド健在。前週の武道館で膝痛めダンス不可の吉澤は上手端で歌唱参加。(飯野形而)

南河内万歳一座 / 仮面軍団

2005年9月27日19:30 ウルトラマーケット 一世一代の賭けをできる心性こそが若さの証というモチーフを唐十郎直系のロマン溢れるアングラ詩情で紡いだ古色蒼然たる88年作の再演。得意のプロレス技も昭和プロレスの芳香。空調無き倉庫会場にもテントの面影。(飯野形而)

安倍なつみコンサートツアー2005秋 〜24カラット〜

2005年9月25日19:00 大阪国際会議場メインホール 1年ぶりの全国ツアーは、緊張感で汗ばむ後藤ライヴの対極に位置する多幸感に満ち溢れた今年最高のハロプロ・ライヴ。24歳になっても無邪気さを失わない微笑みには崇高さすら覚え、なっちの背中に天使の翼が見えた夜。(飯野形而)

後藤真希コンサートツアー2005秋 〜はたち〜

2005年9月23日19:00 大阪国際会議場メインホール 1年ぶりのツアー初日は満場の青色サイリウムに包まれた20歳の誕生日。ライヴで地道に育んだ最高のファンとごっちんとの蜜月は傍観者も熱くさせる祝祭。楽曲の拙劣を補って余りある上質の歌舞は女矢沢的ライヴ女帝。(飯野形而)

新開地寄席 夜の部

2005年9月18日17:30 新開地まちづくりスクエア 昼は精彩欠いた神戸っ娘あやめがマクラから神戸特有のメロンパンネタで地元客の郷愁誘い、京阪神日常事変で爆笑。猿が猿を演りましたと雀三郎が評す通り、雀々の猿後家は噺が雑な印象だがニンに合ったネタ。(飯野形而)

新開地寄席 昼の部

2005年9月18日14:00 新開地まちづくりスクエア 地元の熱意が感じられる好印象の地域寄席は前売完売の大入。雀三郎はやや季節外れの遊山船。噺は良いが、下座の構成が貧弱で笛も無くはめものに無理あり。雀々は季節物の敬老会のマクラから代書で手堅く爆笑。(飯野形而)