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世界(作・演出:赤堀雅秋)

2017年1月24日19:00 シアターコクーン 船橋の町工場経営する家族描く新作は風間杜夫演じる迷惑老人強烈。息子の現経営者役で大倉孝二が難しい役をこなし流石。鈴木砂羽のスナックママの達観うまく、広瀬アリスをデリヘル嬢で使うシニカルな世界観も見事。

ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン(作・演出:松尾スズキ)

2016年7月8日19:00 シアターコクーン 書き下ろし新作は岡田将生が男娼演ずるボーイズラブ巨編。内戦中のアジア小国舞台にゲリラに拉致された者を追う展開が迫力。阿部サダヲの妻で落ち目女優役で寺島しのぶの体当たり演技も圧巻。ねじ式パロディに拍手。

シアターコクーン・オンレパートリー+大人計画 / ふくすけ

2012年8月24日19:00 シアターコクーン 代表作3演は狂気マス役に大竹しのぶ起用し筋立て明快。フタバで多部未華子躍動。毛皮族活躍でレズネタ楽しい。鬼畜の劇伴が奏功。ショーアップ華麗だが古田新太が不完全燃焼。コオロギ役で松尾スズキ外れ毒気後退。

東京月光魔曲(作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)

2010年1月7日19:00 シアターコクーン 瑛太&松雪&ユースケら豪華キャスト揃え1929年のモダン都市東京を舞台にミステリーな味付けで上京兄弟など巧みな設定も空回り気味。やや窮屈な舞台救ったのは大倉&犬山コンビ。岩井や吉本の出番少なく残念な野田病。

NODA・MAP / パイパー

2009年1月20日19:00 シアターコクーン 火星で育った姉妹を宮沢&松熱演。父橋爪功と同僚大倉孝二の4人軸に忌々しい歴史抹消する展開は日本と重なり、幸福数値化ボードの株価的暴落も見事な時代性。コンドルズの群舞、小劇場役者使うアンサンブルは贅沢。

女教師は二度抱かれた(作・演出:松尾スズキ)

2008年8月11日19:00 シアターコクーン 染五郎が青年松尾スズキを演じた自伝作は、楽しい歌シーンも盛り03年コクーン作舞台裏など身を削る傑作。高校教師役の大竹しのぶが狂気の演技。阿部サダヲの派手な歌舞伎役者ぶりも見事。劇団共同主宰者で池津祥子。

どん底(原作:ゴーリキー、潤色・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)

2008年4月24日19:00 シアターコクーン 江口洋介、荻野目慶子ら起用しロシア古典群像劇上演は、木賃宿の貧しく間抜けで残酷愉快な世界描きケラ風味も。屋上スライド後展開鈍く、もっと自由に壊し遊んでよし。山崎一&犬山イヌコが安定感。黒田大輔も抜擢。

NODA・MAP / キル

2008年1月17日19:00 シアターコクーン 旗揚げ作の代表作三演は妻夫木聡を主役に迎え広末涼子も機能。小劇場の実力役者をアンサンブル的に使用は贅沢過ぎだが、蒼き狼と中国製品が世界を席巻した歴史重ね東洋と西洋の覇権の構図も見える重層的戯曲が輝く。

コクーン歌舞伎 三人吉三

2007年6月15日18:30 シアターコクーン 同じ名前もつ盗人の悲しき因果と末路描く串田×勘三郎歌舞伎が嬉しい再演。福助も悪党役で持ち味出す。椎名林檎音楽はギター歪み音が切ない運命象徴し効果。派手な演出抑制も客席まで大雪降らせ圧巻クライマックス。(やま)

NODA・MAP / ロープ

2007年1月11日19:00 シアターコクーン 野田秀樹待望新作は戦争テーマ再び。戦場の現実に対する現代の鈍感さに対し生々しいプロレスの実況でベトナム戦争を再現。ロープ内ではすべて許される構造が戦場での殺人のアナロジー。宮沢りえの実況が戦慄的迫力。(やま)

ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?(作:エドワード・オルビー 演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)

2006年6月8日18:30 シアターコクーン 稲垣吾郎出演も大竹しのぶが変幻自在に独壇場。ともさかりえ&段田安則ら脇充実。全編激しい夫婦喧嘩の難作をケラが適度な笑い入れ3幕スムース。大学舞台に2組の夫婦の愛と憎悪、退廃描くが今上演の意義見出せず。(やま)

コクーン歌舞伎 東海道四谷怪談 南番

2006年3月27日18:30 シアターコクーン 03年以来で襲名後は初となる勘三郎コクーン歌舞伎は、その第一弾作の強力再演。橋之助との名コンビ発揮し各場じっくり迫力満点。平場席に水飛沫溢れ、お岩が炎の提灯から登場する場面が圧巻。冴える串田演出に感嘆。(やま)

労働者M(作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)

2006年2月27日19:00 シアターコクーン 堤真一&小泉今日子を巧みに使いプロット拒否の演劇に大胆挑戦し大きな成果。近未来の収容所とねずみ講の2つのイービルな世界交互に描き、持ち味のブラックな笑い健在。池田鉄洋不発も犬山イヌコ、松尾スズキ流石。(やま)

NODA・MAP / 贋作・罪と罰

2005年12月29日19:00 シアターコクーン ロングラン再演はドストエフスキー作を明治維新舞台で素直に物語。随所で演出工夫し非凡ぶり見せるも一本調子のヒロイン松たか子の直球ラストで凡庸な印象。豪華役者陣も手堅い演技目立つなか中村まこと個性光った。(やま)

八月納涼歌舞伎 第三部(法界坊)

2005年8月27日18:00 歌舞伎座 コクーン歌舞伎を歌舞伎座へ移しての串田作は、勘三郎のコメディエンヌぶりを前面に、無類のサービス精神発揮。楽しい掛け軸のすり替えで加速つき双面となっての宙乗りは圧巻も大喜利でトーンダウンし構成の難しさ。(やま)

コクーン歌舞伎 桜姫

2005年6月25日12:00 シアターコクーン 小割舞台で連発させた小技に溺れた格好の串田演出。肝心の役者の演技が浅過ぎで、福助の独演場面も伝わらず眠いだけの苦痛展開。ポップな狂言回しも効果薄く、好演の橋之助が痛ましい。8月の歌舞伎座で挽回を期待。(やま)

コクーン歌舞伎 桜姫

2005年6月11日17:00 シアターコクーン 端折りすぎて同性愛心中の退廃を活かせなかった串田演出の失敗をカヴァーしたのは、座長の風格無き兄でなく、重厚な存在感と東銀座に無いスピード示した橋之助。気品さ欠く福助に堕ちた遊女は相応だが姫の高貴さ感じられず。(飯野形而)

メディア

2005年5月20日19:00 シアターコクーン 大竹しのぶ、生瀬勝久の演技力もさる事ながら、さすが世界のニナガワな演出。一面が水辺の美しい舞台と大竹が子供を抱え宙に浮く龍に乗った場面、ラスト間際に現実世界が登場する場面は我が目を疑う程で見応えあり。(しも。)

NODA MAP / 走れメルス〜少女の唇からダイナマイト

2004年12月8日19:00 シアターコクーン 野田初期代表作の再演は遊眠社の躍動感消失、スターに小劇場の注目役者を散りばめ2ヶ月に渡り9000円取るバブルぶり。若者への挑戦も空振り。聞き違い=キチガイなど言葉遊びで世界を繋ぐルーツ確認、イメージは豊か。(やま)

赤鬼 日本ヴァージョン

2004年10月10日14:00 シアターコクーン 14人出たタイ版に比べ4人と、1人で何役もこなしテンポ良く入れ替わり遊眠社のよう。野田の少年役復活との錯覚も、とんび役は厳しい。大倉孝二はシリアスな演技もこなし幅の広さ披露。小西の意外な役者ぶりは発見。(やま)

赤鬼 日本ヴァージョン

2004年10月10日14:00 シアターコクーン 出色のタイ版後では見劣り止むを得ず。頻繁な配役転換を役者に課す難しい4人版は小西真奈美には負担過重。ラストで絶望の彼岸にある毅然とした表情が出せず消化不良。野田秀樹のとんびも純朴さ出ずミス・キャスト。(飯野形而)

赤鬼 タイ・ヴァージョン(ヤック・トゥア・デーン)

2004年9月21日19:00 シアターコクーン 赤鬼=野田秀樹と互角にタイ役者陣が躍動。動きと表情だけで見事に伝わる。輝いたのはとんび役ヌアンペーン。あの女役のヒランスリもしっかり。3パターンで最多キャストは迫力あり成功。美術は日比野克彦で抑制効いた。(やまガブリエル)

赤鬼 タイ・ヴァージョン

2004年9月19日14:00 シアターコクーン 野田秀樹の傑作脚本を日英泰3カ国ヴァージョンで連続上演する企画のタイ版に感涙。微笑みの国の役者が演じるとんびは、純朴さに溢れ、脚本が持つ寓話的側面を際立たせ、多人数のアンサンブルは村落共同体の閉鎖性を強調。(飯野形而)