2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

平野啓一郎 / 本心

2021年5月26日初版 文藝春秋リアルアバターとして働く青年描く近未来小説は格差進んだ20年後の日本舞台で迫力。自由死選んだ母のバーチャルフィギュアつくる前半重いが、異性の同居人できる展開よく、主人公の魅力増す挿話効果的で終盤流石。

砂川文次 / ブラックボックス

2022年1月26日初版 講談社芥川賞受賞作は自転車メッセンジャーとして働く男の日常を詳細に描き、後半大波乱も用意し迫力の一冊。自衛隊など転職重ね安定求める周囲の動きとの対比鮮やか。走り回る都心の地名、固有名詞頻出も時代性醸し奏功。