2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ダンス・コミュニティ・フォーラム「We dance」(スカンク 「振付家、演出家、音楽家、映像作家による共同作業とショーイング(HIGI 秘技 秘儀 非議)」)

2009年1月31日19:30 横浜市開港記念会館講堂 羊屋白玉、黒田育世にニブロール3人で大胆実験。後方スピーカーで羊屋台詞を黒田が繰り返すダブルシングルスで舞台走り回る。矢内原充志投げる衣装を黒田が着ていく展開も奏功。アラベスクやパドゥブレ披露に感…

ダンス・コミュニティ・フォーラム「We dance」(岡田智代「遠距離文通ダンス(ん、または、す)」)

2009年1月31日18:00 横浜市開港記念会館9号室 東京の岡田と大阪の安川晶子がメールやり取りで作り上げ30分作品は、とぼけたおやつテーブル風味な中年女性2人の妙な間合い面白く体を踏む場面も最高。トークは今朝初対面で緊張の2人に山田うんが見事な仕切り。

ダンス・コミュニティ・フォーラム「We dance」(山崎広太「舞踏対話シリーズ」)

2009年1月31日17:30 横浜市開港記念会館8号室 本企画内最多となる2日間計8回の公演は、山崎セレクトのごく普通の一般人と動き少ない舞踏系ダンサーが同じ時間を一対一で過ごす、緊張の20分。客席10人で抑制の動きで互いの存在の本質探る興奮の実験的試み。

ダンス・コミュニティ・フォーラム「We dance」(澤田有紀「図」)

2009年1月31日15:30 横浜市開港記念会館9号室 安藤洋子に師事し自らカンパニー立ち上げた彼女のソロ作は、背中を向け屈み顔を隠して始まる30分。両足掴んで徘徊も淡白な印象。アフタートークで上村なおか登場し過去作との比較、柔らかい身体の軸について考察…

ダンス・コミュニティ・フォーラム「We dance」(黒沢美香「lonely woman」)

2009年1月31日13:00 横浜市開港記念会館6号室 91年初演から200人が点を踊った伝説作を横一列3人ずつ各30分×4本で12人の画期的公演が実現。オレンジピンポン溢れた1発目が最高で、きたまり→手塚夏子の交代も興奮。3発目は黒沢クリタ平松のオリジナル3人登場。

うずめ劇場 / ねずみ狩り

2009年1月29日19:30 こまばアゴラ劇場 代表作再演は男女3種用意。酒向芳と米本早木子の中年男&若い女性版は町のゴミ集積場での不思議残酷なラブロマンス。持ち物全て捨て去る魅力的な展開は東京初演時の衝撃下回るも体張った役者に拍手。小劇場の財産。

toi / 四色の色鉛筆があれば(「あゆみ」「ハイパーリンくん」「反復かつ継続」「純粋記憶再生装置」)

2009年1月27日19:30 シアタートラム 脱構築4本立てで柴幸男演出集大成の赴き。3人版あゆみは線上で女の人生巧みに表現。リンくんは会場全体使い見事な円周率ラップ。姉妹と母の朝のやり取りを1人で演じた反復・継続は内山ちひろ生涯の名人芸で感涙。

津村記久子 / ミュージック・ブレス・ユー!!

2008年6月30日初版 角川書店 野間文芸新人賞受賞作は大阪在住ナード系女子高生の3年生の日々を描いて画期的。パンク音楽に夢中なヒロインのアザミと親友チユキのキャラよく、同級生らとの関係性もリアルで大成功。海外のメル友の存在も面白い。

métro / 陰獣 INSIDE BEAST

2009年1月25日14:00 神楽坂die pratze 月船さらら&出口結美子の新ユニット旗揚げ作は演出に天願大介迎え乱歩2作ミックス。出口静子と「化人幻戯」月船由美子の陰と陽の対照よく体張った演技に拍手。加藤ちか板の間美術も見事だが終盤謎解きWは過多感。

ラッパ屋 / ブラジル

2009年1月24日14:00 紀伊國屋ホール 約2年ぶり新作は軽音楽サークルOB会で30〜50代男女集まる房総の民宿舞台に人生後半戦の悲哀たっぷりに切ない一作。懐メン揃い劇団の今とリンク。トップス離れ舞台美術こだわり低下残念もボサノバ演奏は奏功。

湯浅誠 / 反貧困―「すべり台社会」からの脱出

2008年4月22日 岩波新書 自己責任掲げ貧困から目を逸らす社会に対し具体的に非正規雇用者の厳しい現実描いて大仏次郎賞も納得の意義深い好著。職にあぶれ泊まる場所なく歩き回り夜を明かす青年たちの苦境がリアル。生活保護の有効性も強調。

NODA・MAP / パイパー

2009年1月20日19:00 シアターコクーン 火星で育った姉妹を宮沢&松熱演。父橋爪功と同僚大倉孝二の4人軸に忌々しい歴史抹消する展開は日本と重なり、幸福数値化ボードの株価的暴落も見事な時代性。コンドルズの群舞、小劇場役者使うアンサンブルは贅沢。

モモンガ・コンプレックス / 初めまして、おひさしぶり。

2009年1月17日15:00 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ 07年2月来の待望新作は正月題材にアイデア満載の傑作。たにかわまいこら新加入組も魅力炸裂し着物で始まる楽しく見事な5人ダンス。中央窪みに男性独り暮らし空間設けギター演奏。空間活用し駅伝からの流…

サンプル / 伝記

2009年1月15日19:30 こまばアゴラ劇場 アダムスキー&ジャガーの眼ミックスな不気味な筋立ても台詞境界曖昧なズラす演出で複雑度増強。亡父の伝気作るダメ社長役の古館正寛のマイクもつ姿が面白い。石澤彩美抜擢も成功。トークで前田司郎が鋭いつっこみ。

黒沢美香&ダンサーズ /家内工場(『事の発端1月12日』)

2009年1月12日14:00 綱島スタジオクロちゃん 鶴見川沿いの散歩者の影を背景にアトリエ公演はメンバー6人8作品でバラエティ豊かにあきさせない。恩田香の2作はともにアイデア豊かで能のパロディ多田様など秀逸。桜井祥子のサックスによる音楽作品も文句な…

溺死ジャーナル501

2008年12月発行 松本亀吉編集のハードコアミニコ最新号が1000円の価格据置でも192pの大容量で登場。豊田道倫、雨宮まみ、大谷能生ら豪華執筆陣に、「世間知らず」やモノポリーズ特集も嬉しいが、膨大な亀吉テキストが最高。

イルリメ、shiken-bisha、クリトリック・リス、モノポリーズ、雨宮まみ、他 /溺死ジャーナル501発売記念ザーメン

2009年1月10日18:30 K.Dハポン 溺ジャ企画は松本亀吉のプロデュース力冴え魅力的な布陣で盛りだくさんを堪能。海パン姿のクリトリに驚き、スカが素敵なモノポリーズら抜群の個性発見も嬉しい。3人編成のshiken-bishaも歌交え新境地。

横浜国立大学「講演会を開く」「メディアと芸術F」プロジェクト 本谷有希子さん講演会〜ほんたにちゃんに問う〜

2009年1月10日15:00 横浜国立大学教育文化ホール 13時のビデオ上映に続き大里俊晴教授と対談形式で開始も段取り悪く踏み込み甘く、教授に吐血要望する本谷のSな言動のみ目立つ展開。神楽坂で講談社仕事の缶詰中、ありマジ全公演で納得いったのは2回だけ発言…

沢木耕太郎 / 旅する力 深夜特急ノート

2008年11月30日初版 新潮社 深夜特急<最終便>は、旅を通して描く半自伝的面白さ。幼少時の一人旅、ライター修行時代の詳細なエピソード、深夜特急に漏れたエピソードも満載で、意外なほど充実の一冊。70年代前半の初期作品裏話が興味深い。

年越し派遣村

2008年12月31日-2009年1月5日 日比谷公園霞門 公園一角に多数テント設置し派遣切りや解雇、契約更新拒絶などの被害者を村民とし労働・生活相談や食事と住居を斡旋は、年配ホームレス比率高め。湯浅誠と宇都宮健児主導の試みはメディア露出十分にアピールで意…

新年工場見学会09〜少女のニセモノ〜(五反田団『むらさき☆こんぷれっくす』、ザ・ノーバディーズ、紅牛会、ハイバイ『チャゲ&飛鳥のニセモノ』)

2009年1月2日19:00 アトリエヘリコプター 4本立て興行は初期の手作り感低下もホットワイン提供嬉しい。少女漫画な五反田団は学園と政局交え無謀な展開。齋藤庸介の面白ダンス挟みハイバイは人間の中のチャゲ探す爆笑意欲作で平原上田墨井ら役者の魅力炸裂。

東京デスロック / その人を知らず

2009年1月2日15:00 こまばアゴラ劇場 東京休止公演は没後50年の三好十郎作品に挑戦。信条から軍の召集拒んだ片倉友吉周辺の物語が戦前戦中、戦後の前後半で描き3時間弱。緊張と解放の配分見事、牧師兄妹の秋桜など歌、ラジオノイズ音、赤玉も効果的。

Common / Universal Mind Control

2008年12月9日リリース Geffen コンスタントなリリース続く彼の8作目は、エレクトロ路線炸裂でもオールドスクール風味も入れて痛快なまでにヒップホップ。ネプチューンズ、カニエ・ウェストなど豪華プロデューサ陣迎え、低迷気味のシーンに刺激。

Q-Tip / The Renaissance

2008年11月4日リリース Universal Motown 9年ぶりのソロ2弾は抜群のかっこよさと心地よさ両立し大傑作完成。 ピアノ、ギターなど生音活かしたサウンドプロダクション見事。ノラ・ジョーンズにディアンジェロ、ラファエル・シャディークらゲスト陣も効果的。