2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

チャリT企画 / プレイバックPart3

2009年10月31日14:00 王子小劇場 山口百恵の歌詞使ったギャグも効果的に近未来の歴史認識扱うドタバタ劇が成功。亡くなった小説家の家族事情も交え、南京大虐殺や右傾学生サークルなど刺激的材料巧みに料理。末娘の高校教師で米田弥央起用は大正解。

維新派 / ろじ式

2009年10月30日19:30 にしすがも創造舎 6年ぶりの東京公演は「標本迷路」から始まる10の豊かなイメージ。路地モチーフに単語並べるラップも快感でノスタルジー抜群。少年編と少女編が交互登場で工員もうまいが「可笑シテタマラン」と「おかえり」ヤバい。

五反田団 / 生きてるものか

2009年10月28日19:30 東京芸術劇場小ホール1 岸田受賞作のスピンオフ公演は死から逆算する試みが奏功。死ぬ当日の日常が細かく描かれ面白さ発揮。石澤彩美や野津あおいらが大活躍。前田司郎も謎の研究行う面白すぎるキャラで場内爆笑。桝野浩一の個性も生き…

山田詠美 / 学問

2009年6月30日初版 新潮社 静岡の地方都市を舞台に男女4人仲間の交流を小学生から高校生まで4つの時代で描いて秀逸。秘密基地共有する子供時代の機微がきめ細かく描き創作の充実ぶり実感。皆の死に様挿入も効果的で自涜エピソードもらしさ。

THE SHAMPOO HAT / 沼袋十人斬り

2009年10月25日14:00 ザ・スズナリ 感染症で4日間公演休止した新作は管河内音頭人気作を意識し三味線音使った演出が効果的。500円貯金奪われた中年男がパチンコ仲間と奪回を試みる下流な展開が素晴らしい。盲目女性の挿話もよく拍手たっぷりの千秋楽。

豊崎由美×本谷有希子 / 翻訳小説リレー対談「読んでいいとも!ガイブンの輪」

2009年10月24日18:00 ブックファースト新宿店ブルースクエアカフェ内イベントスペース 豊崎リレー対談企画5回目は榎本俊二の紹介で本谷登場し、アレルギーの源泉探る展開。好きだった「ああミゼラブル」からナボコフでの挫折。豊崎推薦のロッジ「小説の技巧…

東京デスロック / ROMEO&JULIET JAPAN ver.

2009年10月24日14:30 富士見市民会館キラリ☆ふじみマルチホール 三条会と快快から客演迎え3部構成の日本版。役者一列に並べ自らの恋バナ語る流れから石橋がジュリエット語る展開面白い。最後の目隠し演出はマンネリ感もビデオカメラ使いホール外からロミオが…

岡崎藝術座 / 朝焼けサンセット

2009年10月24日9:00 こまばアゴラ劇場 好評だった朝食付き企画が今年も実現。武谷の遅刻で右往左往、逃げた役者を探して内田&折原引率でオリエンテーリングが気持ちいい。マクドナルド経由し駒場野公園で中世欧州の小国舞台の寸劇を弁当食しながら満喫。

唐組 / 盲導犬

2009年10月23日19:00 鬼子母神紅テント 73年に櫻社に書いた人気作の初紅テント公演は休憩入れても2時間満たないコンパクト作もアナクロなセリフが臨場感たっぷり。コインロッカー前でWキャストヒロイン演じた藤井由紀が見事復活。唐十郎の歌声うれしい。

RONNIE ROCKET / ともだちのいもうと

2009年10月21日20:00 ギャラリールデコ4 ナイロンから2人招きゲリラ的2年ぶり公演もさすがのクオリティ。幽霊となった編集者と生活するエロ漫画家が10年憧れたヒロインを新谷真弓がSキャラ好演。旧バンドメンバー揃う構成よく幽霊新谷の歌が切なく奏功。

岡崎藝術座 / ヘアカットさん

2009年10月19日19:30 こまばアゴラ劇場 カラオケ店舞台に描く人間関係、筋立ても弱いが、意味超えた動きの面白さはさすが。作曲もした内田慈の歌唱力は新発見。坊園初菜も新境地。チョキチョキと折原アキラの声楽しいがヘアカットの話少なめでラスト低調。

shelf / 私たち死んだものが目覚めたら

2009年10月18日14:00 アトリエ春風舎 イプセン遺作を上演する志いいが、若き妻と代表作のモデル女性登場し彫刻家の晩年描く地味な筋立てと、硬派な演出で退屈。控え中の役者も見える試みも効果は限定的。いま復活上演するメリットや味付けが見えず残念。

タカハ劇団 / モロトフカクテル

2009年10月17日14:00 座・高円寺1 中劇場進出で初期作再演は大学自治会閉鎖の危機に立ちあがる若者と陰で支援するOBモロトフカクテルの交流描き秀逸。セクト間の抗争で鍵握る役で奥田ワレタ好演。吉野雅邦&金子みちよモチーフの往時挿話も嬉しい。

DULL-COLORED POP / プルーフ/証明

2009年10月13日19:00 サンモールスタジオ 数学に魅せられた父娘描くDオーバーン作の4人芝居は、DCP千秋楽に相応しい感動作。シンプルな舞台装置でもヒロインの清水那保ら役者陣の魅力ひきたつ丁寧な演出で終盤展開も文句なしで清水涙のカーテンコール。

酒井幸菜 / In her, F major

2009年10月12日17:30 早稲田LIFT 1階アイディアソース展示と地階ソロパフォーマンスの嬉しい組み合わせ。ミニマルな動きで始まり高田渡「自転車に乗って」の楽しいダンスで一気に最高潮。向かいの建物の借景よし。体の各部位測らせハサミ使い終演。

DULL-COLORED POP / 心が目を醒ます瞬間〜4.48サイコシスより〜

2009年10月12日14:00 サンモールスタジオ 活動休止を決めたDCPの2本同時公演。サラ・ケイン作で2人芝居。薄暗く物が溢れかえる混沌空間の中、毎日4時48分から72分だけ正気を取り戻す女を堀奈津美が熱演。医者役で谷賢一出演しPC操作し膨大な文章量も迫力。

ハイバイ / て

2009年10月11日14:30 東京芸術劇場小ホール1 自身の家族描いた人気作再演は岩井が演出に専念し効果的なエピソード加え抜群に改良。次男と母視点の二部構成も明確化。祖母の死の現実を詳細直球の演出で、青山姉&上田妹も光り、兄弟と親子の関係性も腑に落ち…

青年団リンク・ままごと / わが星

2009年10月10日19:30 三鷹市芸術文化センター 星のホール 柴新ユニット1弾は円形に客席並べ豪華役者陣機能し大成功。端田ちーちゃん=地球家族の物語で斎藤月ちゃんとの交流も女子同士の関係に置き換え成長具体的。口ロロ音楽も相性よくキーワード盛り込ん…

毛皮族 / ふれる

2009年10月10日14:00 駅前劇場 好評軽演劇作品再演は、中央に炬燵置いた部屋で質素な暮らし続ける江本純子演じた発明家を主人公とした異色3人芝居。無心に訪れる町田マリーの妹との構図面白く見事。おまけ「おっぱいファミリー」は毛色違いすぎ。

平敷安常 / キャパになれなかったカメラマン ベトナム戦争の語り部たち(上)(下)

2008年9月25日初版 講談社 大宅賞受賞作は、ABC放送のカメラマンだった筆者のベトナム戦争時の体験を軸に、共に働いた記者や沢田教一、一ノ瀬泰造ら現地に散ったカメラマンたち描く群像劇。文章拙くても生死かけ戦闘場面撮影した現実が圧倒的。

勝田演劇事務所×海のサーカス / バケレッタ!

2009年10月6日19:30 吉祥寺シアター 鄭義信作・演出でフィリピンで上演した作品リメイクは、若松武史演じた主宰者の死の前後の劇団稽古場の様子描いて感動的。佳梯かこ&村松恭子との三角関係うまい。みのすけを贅沢に使い、劇中劇が驚くほどドタバタ。

大谷能生 / もってゆく歌、置いてゆく歌 不良たちの文学と音楽

2009年4月3日初版 アクセス・パブリッシング 深沢七郎、中上健次、宮沢賢治ら作家と当時聴いていたと思われる音楽を検証した意欲作。おまけと思われた対談も充実、読ませる内容。麻生雅人とのブラジル史、坂本龍一との世界の音楽のクレオール化論など興味深い…

中嶋夏、ケンジル・ビエン、羊屋白玉&スカンク、田畑真希、穴井豪、大森政秀 / 横浜ダンス界隈2009

2009年10月4日14:30 BankART NYK、YCC、郵船プール前遊歩道、象の鼻パーク芝生広場、象の鼻防波堤、山下公園 横浜の大成功ダンス企画最新版はADX色薄れ巡る場所もベタな観光地中心でギャラリー多め。船上でポップコーン跳ねる羊屋面白く、芝の上広く使う…

ナイロン100℃ / 世田谷カフカ〜フランツ・カフカ「審判」「城」「失踪者」を草案とする〜

2009年10月3日13:00 本多劇場 ケラのカフカもの第二弾は未完3作をフィーチャーした評伝作で王者舘風味に横町慶子のダンスが効果的。みのすけ犬山に大倉松永ら主力不在も大抜擢の水野顕子が自身役で大健闘。劇中カフカ作品で三宅弘城が一人奮闘。