2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

吉田秋生 / 海街diary

2007年4月-18年12月初版 小学館フラワーコミックス 鎌倉舞台に4姉妹を描きマンガ大賞など受賞の傑作シリーズが全9巻で完結。不定期連載で12年かけ、クオリティ維持し大成功。父の死を期に異母妹を家族に迎えるが長女が抱える諸問題がスパイス。次女のキャ…

月刊根本宗子 / 愛犬ポリーの死、そして家族の話

2018年12月22日14:00 本多劇場 3種のダメ男と結婚した3姉もつ不思議女子の愛犬死後に出会う中年男性との恋愛描き見事な完成度。急登板の藤松祥子が奮闘、犬と恋人(小説家)演じた村杉蝉之介との恋愛面白いが、夫婦喧嘩のディテール見事で笑い。

町田康 / 日常の肯定

2017年12月25日初版 毎日新聞出版 「どつぼ超然」3部作完結編は、熱海ならぬ田宮での日常を無駄に脱線、詳細に綴り新機軸。傑作「この世のメドレー」超えないが、踊り子乗車までのダラダラ感脱した後、怪物・龍神沖菜登場からのパンクな展開は圧巻。

ワワフラミンゴ / ハートのふゆ合戦

2018年12月14日20:00 イリヤプラスカフェ@カスタム倉庫2F 待望の新作公演は田原町の木製倉庫なお洒落カフェで実現。女性7人による鳩とハートの楽しい会話劇が大成功。ポッポ歌場面楽しく、当日配布の台本一部おまけも嬉しい。妊婦な名児耶ゆりのちょっと出…

平野啓一郎 / ある男

2018年9月30日初版 文藝春秋 飲み屋で出会った男に取材した新作長編は在日コリアンの弁護士である城戸が依頼主の夫の死の真相を探って展開。死刑制度やヘイトスピーチなど時事的な取り込みも見事。谷口大祐として死んだ男の半生も興味深く流石。

城山羊の会 / 埋める女

2018年12月11日19:30 ザ・スズナリ 活動休止公演はトラック運転手役の岩谷健司がモテまくる不条理コメディで大成功。暗転時の音声のずらしなど実験精神面白い。悲惨な生い立ち妄想する娘役の福井夏新鮮。バブルな電通社員妻で母役の坂倉奈津子も魅力。

石井暁 / 自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体

2018年10月16日初版 講談社現代新書 共同通信記者による防衛省幹部への執拗な取材で見えた「別班」の実像。タブーである海外活動も執拗に追究し興奮。何度も飲みの場を設定し情報を引き出す手法、デスク役とのやり取りなど舞台裏も興味深く迫力の一冊。

筒井康隆展

ART

2018年10月6日-12月9日 世田谷文学館 作家初の大規模展覧会は規格外の創作活動を体感できる空間で興奮。多様なメディア巻き込んだ活動の詳細、生原稿の整理具合も抜群で、「大いなる助走」の文藝春秋文書自体に赤字入れて突っ込むコラージュ原稿が圧巻。