松尾スズキプロデュース 東京成人演劇部 / 命、ギガ長ス

2019年7月18日19:00 ザ・スズナリ

新ユニット第一弾は安藤玉恵と2人芝居で8050問題に取り組み傑作誕生。50代ニート認知症気味の母のダメダメな生活感全開に面白い台詞と動き連発。ドキュメンリー撮る女子大生の視点入れる巧みな構造に感嘆。

 

SAF+マームとジプシー / めにみえない みみにしたい

2019年7月15日11:30 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール

1年強で実現の再演は、意地悪しりとりなど観客参加の楽しいイベント&アイデア追加し、母と娘というテーマもくっきりし完成度が向上。長谷川洋子が活躍、歌やダンスよく4人の女優陣が躍動。原田郁子の劇伴も輝く。

山本さほ / いつもぼくをみてる

2018年3月-19年6月初版 講談社ヤンマガKC

男子小学生が主役のサード連載作は2巻で完結。悪いことをすると現れるあいつ絡めミステリアスに展開も重たい事情抱える子供を複数登場させ社会派な色調。ゲームや買い食いに夢中な間抜けでリアルな日常見せて流石。

青年団+韓国芸術総合学校+リモージュ国立演劇センター付属演劇学校 / その森の奥

 

2019年7月10日19:30 こまばアゴラ劇場

フランス、韓国の団体との共同プロジェクトは舞台をマダガスカルに移した「森の奥」から改題。猿研究への情熱と研究資金獲得、プライベートの現実も絡ませ鋭い一作に。字幕多めでも差別への言及が効果的なスパイス。

 

中川寛子 / 東京格差——浮かぶ街・沈む街

2018年12月10日初版 ちくま新書

生活の場所として東京の街を過去現在未来で分析して意外な大作。特に商業地から離れた閑静な住宅地の歴史的意味など解説した過去編が面白いが、ページ数少なめ。一方で未来編は様々なコミュニティ紹介がやや過剰感。

オカヤイヅミ / ものするひと

2018年3月-19年6月初版 KADOKAWA BEAM COMIX

現代文学界モチーフの異色作が全3巻で完結。警備の仕事の傍ら執筆活動続ける様はリアルだが日常はもちろん展開も地味すぎ。主人公の書く小説も魅力薄めで一段掘り下げ欲しい。滝口悠生との特別対談よし。

今村夏子 / むらさきのスカートの女

2019年6月30日初版 朝日新聞出版

近所に住む「むらさきのスカートの女」と、彼女を追いかける「わたし」2人の狂気描き一気読み必至の傑作。ホテル清掃の職場の人間関係など詳細も面白く圧巻。終盤「わたし」の存在明らかになる展開も不気味で見事。