2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

アラキネマ最新作上映会

2005年4月29日14:00 世田谷美術館講堂 上映前にアラーキー充実トークに感動。電通時代のエピソードふんだんに自作をスライドで回顧。アラキネマ新作はタクシーの窓からの作品を前面に「クルマドトーキョー」、ピアノインプロの安田芙充央とコラボも成功。(や…

ウナセラ・ディ・トーキョー ANOHI ANOTOKIO − 残像の東京物語 1935〜1992

ART

2005年4月23日〜5月29日 世田谷美術館 東京の懐かしくもエレガントな風景に魅了。昭和初期の東京のモダンさを再確認。桑原甲子雄を大フィーチャーし、荒木経惟の裸写真は覗き穴なかのみ確認。高梨豊、濱谷浩、平嶋彰彦、宮本隆司、師岡宏次と布陣もよし。(や…

永江朗 / メディア異人列伝

2005年3月10日初版 昌文社 「噂の真相」で11年続いた名物連載を一挙単行本化。編集者必携の一冊で、93〜04年までの日本のメディア状況も総括。連載時にあった大人計画2人は省かれ小劇場実質ゼロは寂しいが同業のライターの充実ぶりには感嘆。(やま)

阿修羅城の瞳

2005年4月16日公開 松竹 監:滝田洋二郎 演:市川染五郎、宮沢りえ他 失敗例多い傑作舞台の映画化には稀有な佳作。松竹制作ゆえ、新感線の猥雑さ、濡れ場での古田新太のぬめり感こそ無いが、染五郎が強き優男・出門を好演。7月蜷川歌舞伎後は、いのうえ・中…

動物電気 / 寝太郎の新作カレー

2005年4月27日19:30 本多劇場 本多初進出はカレー屋舞台に完成度高めのドラマを用意。カレーづくりのセンスはあるが引きこもりがちな寝太郎キャラを小林健一が好演。ホームレスとの交流も味。警官役の辻修と持ち味の体張ったギャグ連発しヒット。(やま)

しりあがり寿 / 真夜中の水戸黄門

2005年4月6日初版 ビームコミックス 好評の江戸物で最新作登場。強くてわがままな強烈なキャラでご老公が蘇った。助さん角さんも適当に動いてマンユー。ボスキャラとしての悪代官軍団が最高に面白く、感動的に親から子へ一族で「悪事」貫く姿勢に爆笑。(やま)

松尾スズキ×山本直樹 / 破戒〜ユリ・ゲラーさん、あなたの顔はいいかげん忘れてしまいました〜

2005年4月初版 小学館IKKI 注目コンビのマンガは意外なほど相性悪く大人計画なら笑える台詞も冷たく惨酷さのみ浮き上がり失敗。印刷工場フィーチャーし指が何本も吹き飛び展開。ただ巻末飲み屋鼎談は本谷有希子や辛酸なめ子など言及し最高。(やま)

ポツドール / 愛の渦

2005年4月24日19:30 THEATER/TOPS 乱交パーティ舞台に男女心理戦。失敗前作から時間経過踏襲。性欲テーマで喘ぎ声ふんだんに本領発揮。22〜5時で黒い笑い交え駆け引きとハプニング、はぶにされる者も出し刺激的に展開。タオル一枚で通す役者に拍手。(やま)

後浦なつみ / コンサートツアー2005春 〜トライアングルエナジー

2005年4月24日15:00 京都会館第一ホール シングル発売後、機を逸して開始した後浦なつみ初ツアーは、ソロ、デュオ、トリオをバランス良く配した手堅い構成。ハロプロ・スタンダードを演者の組合せの妙で魅せる歌舞伎的興行で、楽曲の本質を再確認できた貴重…

第十三回歌舞伎鑑賞教室

2005年4月24日11:00 南座 南座恒例となった人気行事は、歌舞伎の魅力を90分で初心者にも飽きさせず伝える手慣れた演出。吉弥の櫓お七は、客席での道行で和ませ、派手に雪を降らせた舞台で人形振りをたっぷり魅せ、恒例化頷ける充実の弐千円。(飯野形而)

四月大歌舞伎 十八代目中村勘三郎襲名披露(毛抜/口上/籠釣瓶花街酔醒)

2005年4月23日16:40 歌舞伎座 楽しい成田屋十八番と口上に続き、長編世話物の悲惨極まる筋立てに震える。不自然なほどにこだわる見染め場面に続く惨酷な愛想尽かしに居たたまれなさ切実。顔に痘痕つけて勘三郎が熱演、大詰めの刃傷で悲劇最高潮。(やま)

ククルカン / SPICE3 シナモン

2005年4月23日14:00 大塚・萬スタジオ 二流マンガのような筋立てで、一人の女に執着し15年にわたりストーキング続ける男は、実はモテモテ編集者という設定。小劇場を覆う悪しき共同体の一つの結晶。居心地悪いが、そこそこ笑え、女優陣のパワーでカバー。(や…

本谷有希子のオールナイトニッポン

2005年4月23日1:00 ニッポン放送 ゲスト2人。ソニンには一番使いたい女優として出演依頼ひたすら本気。互いの芝居見ておりトーク弾む。直近公演でユニクロのスウェット着て尿を漏らした馬渕英里何は舞台話中心に漏らし体験も募集し生放送の醍醐味。(やま)

 高山植物園 / 灰の中から蘇った男と女

2005年4月22日20:00 こまばアゴラ劇場 3姉妹×従兄弟で合コンという設定で女の性欲を大胆に語るもユルさ否めず。不要にドタバタし凝った舞台生きず残念。女優陣にスター性も演技力も足りず、もう一段の精進が必要。筋立ても弱く高山充電後の飛躍を期待。(や…

仮設劇場WA

http://www.art-space.gr.jp/gen_engekisai/kasetsu1.html 大阪現代演劇祭専用の期間限定劇場として、大阪港突端の倉庫内に建築費用一千万円で創られた円形劇場は、役者が背中を向けると台詞が聞き取れない拙劣な音響構造と、4月下旬に毛布配られる寒さでテ…

ニットキャップシアター / 美脚ルノアール

2005年4月22日19:30 仮設劇場WA OMS戯曲大賞獲った注目劇団の新作は、妹の不憫さが核融合起こすガーリーな最終兵器「妹核(マイカク)」という興味深いモチーフ提示するも、ドラマ性、国際関係論があまりに稚拙。笑えず、泣かせず、考えさせず。(飯野形而)

第二回浪花花形歌舞伎 義経千本桜

2005年4月22日15:00 松竹座 扇雀が忠信狐を華麗に激演。外連味たっぷりに派手に動ける体力と、狐の親子愛を情感豊かに演じきる技芸の双方を兼備した今の年齢ならではの見事な芝居。一方、静御前演じた翫雀は、鴈治郎似の女装マニアにしか見えず最悪。(飯野形…

離風霊船 / 閉ざされて

2005年4月21日19:30 ザ・スズナリ 新潟の少女監禁事件に浦島太郎絡め成功。快適なマンションが密室に一変するラスト仕掛け圧倒的でこれぞリブレ。ベタな発声古いが父親以外は男の姿が見えない設定で明快。分身や妹含め若手女優陣の充実ぶりは感動的。(やま)

円 / 東風

2005年4月19日19:00 田原町・ステージ円 作・演出にグリングの青木豪を迎え、火山島での一夜。民宿舞台にぬるい感じに進行も、裏にあるドロドロの人間関係を明らかにして完成度高め。2組のコントラスト巧みだが、知的障害者施設を絡めて真面目すぎる結末。(…

森見登美彦 / 四畳半神話大系

2005年1月12日初版 太田出版 北尾修一編集の青春小説は味のある文体で京都の古風な四畳半下宿舞台に大学入学時の選択で4通りの日常を体験する冒険譚。サークルや弟子、秘密機関で悪友小津やヒロイン明石さんら同じ魅力キャラ登場させ小劇場的。(やま)

第二回浪花花形歌舞伎 仮名手本忠臣蔵

2005年4月17日18:30 松竹座 「歌舞伎の魅力」と題された前説にTシャツ姿の扇雀登場。串田、野田、えり子演出受けた彼ならではの歌舞伎の現在性説く興味深い芸談披露。翫雀の勘平は、しゃべり過ぎ落ち着きなく、勘平のダメ男ぶりを強調した演出。(飯野形而)

Oi-SCALE、Re-Lay、フラミンゴ、他 / オムニバス of Oi Oi

2005年4月17日14:00 駅前劇場 浅見千代子を使いこなせず失敗の主催劇団作はじめ全体に低調な短編並ぶなか、圧倒的によかったのがRel-ay 「のこり香」で牛やカレーでシュールな笑いが奏功。永野麻由美が見事な存在感。フラミンゴもしっかり笑わせ流石。(やま)

第二回浪花花形歌舞伎 菅原伝授手習鑑

2005年4月17日11:00 松竹座 上方若手総出演で三大義太夫狂言演じる注目企画の第一部は、愛之助を松王丸に配した車引と寺子屋。江戸荒事の先入観強いからか、車引は印象弱いが、寺子屋の愁嘆場は全員好演。中でも千代演じた扇雀の器用さ目立つ。(飯野形而)

モーニング娘。コンサートツアー2005春 〜第六感 ヒット満開!〜

2005年4月16日18:30 八王子市民会館 衝撃の脱退発表後10人での初日は箝口令敷いたのか吉澤と石川以外は矢口に触れず通常公演で矢口「中退」の印象。映像も音もなくずらり並んだ冒頭のメンバーの神妙な表情は見もの。田中と吉澤による穴埋めが目立った。(や…

劇団、本谷有希子 / 乱暴と待機

2005年4月16日14:00 新宿シアターモリエール 男からの復讐を待つ異常愛。嫌われないことに専心する女を馬渕英里何が好演。「月光の囁き」的に自ら覗かれること仕掛け、媚びた口調が母親への電話で一変する場面見事。徹底してぬるさ排し毒入れ本谷の創作力光…

『モーニング娘。』リーダー「矢口真里」についての重要なお知らせ

2005年4月14日 http://www.helloproject.com/newslist/050414-1.html 福田明日香卒業以後、予定調和の卒業式を繰り返し、凋落後は卒業ビジネスに依存してきた娘。に初のスキャンダル卒業。10人全ての卒業者を見送りながら、見送られることなく退学する矢口の…

東京乾電池 / 長屋紳士録

2005年4月10日14:00 ザ・スズナリ 小津安二郎を昭22作中心に舞台化。戦後間もない長屋の人情話を「小劇場」なローファイ舞台で展開し感動至極。役者パワーで圧倒。親とはぐれた子の面倒をみる後家を角替和枝が熱演、柄本明が脇しっかりしめ傑作誕生。(やま)

大阪人59号 特集:演劇の熱

2005年5月 (財)大阪都市協会 比較的硬質な大阪文化雑誌による関西小劇場特集は、大阪芸大で新感線、南河内、太陽族らを指導した秋浜悟史教授の貴重なインタビューに、元プガジャ編集長・小堀純氏による大阪小劇場史とレア・コンテンツ充実で要所蔵。(飯野形…

新発見 長谷川等伯の美

ART

2005年4月9日16:30 日比谷・出光美術館 新たに長谷川等伯の作と認めた作品を根拠つけて並べたが半端感否めず残念な企画。研究としてみせるのであれば、さらに深い解説が欲しいし、きちんと展示みせるのなら、重要作も揃えて展示し、余計な作品は省くべき。…

四月大歌舞伎 十八代目中村勘三郎襲名披露(ひらかな盛衰記<源太勘當>/京鹿子娘道成寺/与話情浮名横櫛)

2005年4月9日11:00 歌舞伎座 見所少ない昼公演は団十郎×勘三郎の押し戻しが最大の見せ場。世話物世界の堪能期待した浮名横櫛は2場のみで心情伝わらず残念。意外に梶原兄弟のダメ弟役で海老蔵が魅せた源太勘当が面白く成田屋の底力見せつけた。(やま)