2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

噂の男(作:福島三郎 潤色・演出:ケラリーノサンドロヴィッチ)

2006年8月31日19:00 PARCO劇場 ウェルメイドの旗手と相性の悪さ懸念も見事にケラ世界。演芸場楽屋舞台に2つの時間巧みに同居させ残酷な暴力シーンでも笑え本領発揮。性格悪キャラ演じた人気男優5人は勿論、水野顕子が大抜擢に見事応えて存在感。(やま)

ペンギンプルペイルパイルズ / 道子の調査

2006年8月30日19:30 ザ・スズナリ 意欲的で斬新なホンに演出追いつかず苦戦。6年前の砂恵の拙い調査と現在調査のやり直しを行う道子を舞台上同居させ描く構成巧みも、男優演技空回りで筋不明化残念。ぼくもと&内田慈が笑い生む豊かな演技で大車輪。(やま)

dodolook 2004-2006

ART

2005年12月29日 http://www.im.tv/vlog/personal.asp?memid=228115&fid=34961 モントリオールの大学でデザイン専攻する彼女のセンスが出た労作は、谷村新司作の松浦亜弥「風信子」バックに初期コラージュ作品のスライドショー。アイデア満載のモチーフもワン…

dodolook 2006 大本命

ART

2005年12月27日 http://www.im.tv/vlog/personal.asp?memid=228115&fid=33780 22歳の誕生日にジャニヲタぶり全開で錦戸亮コール。関ジャニ∞「好きやねん、大阪。」を踊るが、細かいカット繋ぎ合わせた意外に労作の1分17秒。顔の表情も豊かに楽しい一面出た作…

dodolook / 我要健康拳

ART

2006年3月11日 http://www.im.tv/vlog/personal.asp?memid=228115&fid=174934 YouTubeで注目集めた天才的自撮アーティストdodolookのI’m VLOG日本版進出作はチャーミングな我流カンフーで春の季節の流行病予防。デジカメの映像機能を巧みに駆使し構成・編集…

束芋 / ヨロヨロン

ART

2006年6月3日-8月27日 原美術館 展示最終日は長蛇の列も閉館時間を延ばし対応。新作は壁3面使った映像インスタレーション「公衆便女」最高で落書き=BBSなどネットとの類似性も提示。「真夜中の海」はクールな世界で新境地。過去人気作も充実。(やま)

モダンスイマーズ / 赤木五兄弟

2006年8月27日14:00 THEATER/TOPS 亀田三兄弟な男たちの骨太な一つ屋根の下は荒くれな5人兄弟が営む土建屋の日本家屋が逆に超現代風なコメディ。飼い犬の仇討ちに誰が行くかで終始する間抜けさリアル。西條義将の長男含め情けなさ染みてシリーズ化。(やま)

(小指侍改め)こゆび侍 / 真夏の夜の蛇腹姫

2006年8月26日16:00 阿佐ヶ谷アルスノーヴァ 名前似た劇団あるせいか改称しての新作公演は突き抜けたイタさ全開で粗削りの魅力。小屋の面白さも生かし評価も伝奇的筋立ては伝わらず。ユニークな世界観をもう少し丁寧に創造期待。魅力的な女優陣の頑張りに拍…

リボンの騎士 ザ・ミュージカル

2006年8月26日12:00 新宿コマ劇場 親子客多めの土曜昼公演。石川フランツ王子で2人となった牢番も、やはりこの場面最高で感涙。フランツ×サファイヤ決闘シーンを前に歌う魔女藤本がキャラはまり過ぎ。全体にきっちりまとめ宝塚の安定した仕事ぶり。(やま)

本谷有希子 / 生きてるだけで、愛。

2006年7月30日初版 新潮社 芥川賞候補作は過眠癖もつ25歳の鬱女性の病的で荒れた日常描き見事な時代性。男の部屋に居つき支配する描写巧いが屋上ラストは蛇足か。併録作も傲慢ぶり全開に続編調。エピソード具体的、固有名詞満載にリアリティ。(やま)

劇団上田 / 上田展3 新世界

2006年8月24日19:30 麻布 die platze 期待のコント集第3弾は半端ネタ目立ち全体低調。冒頭アジア系アイドルは痛いばかりで閉口。紅一点の荻原もみぢもサングラス姿で魅力不発。最大の見所は鬱屈した結婚生活に和太鼓男登場する不条理コメディでヒット。(や…

リボンの騎士 ザ・ミュージカル

2006年8月20日16:00 新宿コマ劇場 牢番が大臣命令に背きサファイアと母逃がす反権力シーン最高で感涙。松浦フランツ王子は強い性格のキャラ前面に出て持ち味。高橋ヒロイン健闘、田中&道重のスカウト係がアクセント、全体楽曲の良さ手伝い高完成度。(やま)

少年王者舘 / I KILL−イキル−

2006年8月19日15:00 ザ・スズナリ 2年ぶりの本公演は天街ワールド全開で抜群の完成度に感嘆。小劇場的ノスタルジー充満にイチローが多数登場する世界で、映像と役者が重なり本物不明化する演出の妙。夢など漢字分解も見事。夕沈ダンスも適度で効果。(やま)

筒井康隆 / 壊れかた指南

2006年4月30日初版 文藝春秋 7年ぶり短編集は30篇集めた大書。驚く展開と大胆ラストの連続、ショートショート2桁入り嬉しい充実ぶり。文学作品と奇想天外SFがごちゃ混ぜ。耽読者の家の名著の連なりが圧巻。ラストは残酷に悲惨な母子の逃げ道。(やま)

宇宙堂 / 夢ノかたち(第一部)私の船

2006年8月17日19:30 大久保・白萩ホール 2部構成の長編力作第一部は白萩服飾専門学校の古い校舎に加藤ちか協力の凝った舞台設け昭和の学校もの。渡辺えり子出演せず劇団員のみでアングラ劇のもつパワー発現し成功。生演奏挑戦が奏功し梅野渚ピアノ光った。…

八月納涼歌舞伎第三部(南総里見八犬伝)

2006年8月15日18:00 歌舞伎座 貴重な通し狂言に期待も八犬士のキャスト低調で残念な仕上がり。筋立て丁寧に再現もスペクタクル弱く、福助健闘も犬塚信乃=染五郎は宿命的キャラ弱さ。金碗大輔で幸四郎の起用を希望。三津五郎は渋過ぎで目立たず。(やま)

しりあがり寿 / 表現したい人のためのマンガ入門

2006年7月20日初版 講談社現代新書 マンガの具体的な描き方、発想法まで紹介し意外ロジカル。マンガ家としての自身プロフィールも詳細で、ヘタウマとの出会い、多摩美漫研時やキリン社員と2足草鞋時代も興味深く、弥次喜多など作品位置づけもクリア。(やま)

スモールサイズペンドルトン

2006年8月12日20:00 大阪日本橋R/H/B b大高、g前田、g青木、dr松澤のレアな4人編成によるワンマン。F800復帰で期待も「リハビリ」的に20分で終了は残念。ビルゲイツから覚悟まで黄金列。金森アンコールでオータカソロのダムミーやや乱暴も嬉しい対応。(や…

佐藤卓己 / メディア社会― 現代を読み解く視点 ―

2006年6月20日初版 岩波新書 京都新聞連載のコラム集め各テーマ短くコンパクトな現代メディア時評。前半エッセイ風に物足りなさ感じるも後半は情報量も充実し客観的に公平・良識あるメディア論。輿論と世論の違い、最近事例も豊富に解説され新鮮。(やま)

BATIK / SHOKU

2006年8月6日15:00 赤レンガ倉庫 人間関係の内外隔てる皮膚にこだわり「触」テーマに過激ダンス。7人がカラダ激しく床に打ちつけ息切れる限界挑戦。マイクスタンド使う場面など各シークェンスのイメージ豊か。トークおのでらん迎え貴重な舞台裏話。(やま)

身体表現サークル、GO!マグ、石原正一ショー、猫ひろし、ニットキャップシアター、スクエア、ロリータ男爵、ボクデス、グラインダーマン、他 / OSAKA SHORT PLAY FESTIVAL 2006(後半)

2006年8月5日17:30 松下IMPホール 前週TCA出演2組はレアネタ挑戦。会場走り回った猫ひろし持ち味。女子3人組マグは発見。ラストにかけ異臭強烈。ロリ男の肉太鼓が圧巻、続くボクデスの短く酷い蟹ダンスで生臭さ苛烈、最後はアート系火花飛ばし中和。(…

セレノグラフィカ、桂都んぼ、ひげ太夫、上海太郎舞踏公司、遊気舎、青年団、ほうほう堂×チェルフィッチュ、他 / OSAKA SHORT PLAY FESTIVAL 2006(前半)

2006年8月5日13:30 松下IMPホール 15分×22組出た異例イベントはダンス色強め。セレノが背中向けてコンテンポラリー魂。ひげ太夫は組体操へのこだわりに圧倒。ほうほう堂&チェルは長所消し合い残念。若手による青年団は死刑執行テーマに完成度抜群。(や…

jenny on the planet、森田正明トリオ、あらかじめ決められた恋人たちへ、やらずぶったくり

2006年8月4日19:00 なんばBEARS jotpは女性ボーカルで世界観もライブ的にパワー不足。森田正明の絞ったボーカルは味でブルース。あら恋は1人登場で空回り&ピアニカ苦痛もパフォーマンスに可能性。トリYBがこの日のベストで初期ストーンズ的大暴れ。(やま)

江本純子 / 股間

2006年8月10日初版 リトルモア 作者が立教で演劇を始め毛皮族=毛布教の立ち上げ、駅前劇場→本多劇場進出と成功の日々、行き詰まりまで描く自伝的小説は次々と劇団女優に手出す大カミングアウトに衝撃。劇団史が公演時期までピタリ重なり現実感。(やま)