2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

延江浩 / 愛国とノーサイド 松任谷家と頭山家

2017年3月17日初版 講談社 昭和生きた両家を描くノンフィクションは脱線の連続なエピソード重ね、政治部分は粗さ目立つも、松任谷正隆筆頭に松本隆や細野晴臣ら70年前後のミュージシャンのプロフィールに迫った部分は迫力で圧倒的な情報量。

いいむろなおきマイムカンパニー / doubt-ダウト-

2017年10月31日19:30 こまばアゴラ劇場 待望東京公演はストーリー性抜群にサスペンスタッチの世界観奏功。マスクのいいむろが訪ね歩き、すぐ眠る女など笑い満載。複数車掌登場する車内シーン秀逸で、終盤台詞ある場面は異国語の応酬最高に楽しく爆笑の嵐。

ヨーロッパ企画 / 出てこようとしてるトロンプルイユ

2017年10月23日19:00 本多劇場 岸田戯曲賞受賞後初の新作公演は1930年代パリが舞台の芸術家の卵たちの群像コメディ成功。蘊蓄トーク面白く、だまし絵にまつわるギャグ豪快で終盤の巨大怪物の執拗な登場に圧倒。娼婦ルルー役で川面千晶が好演。

イデビアン・クルー / 肩書ジャンクション

2017年10月21日13:00 東京芸術劇場シアターイースト 1年ぶり新作公演は街灯が突き出た交差点舞台にコミュニケーションのずれ楽しむ快作。右左と指示に従う者面白く、教習所ネタも最高。酒井幸菜起用成功で足挫いた様な体勢からのボレロが絶妙。昭和な面会風…

月刊「根本宗子」 / スーパーストライク

2017年10月18日19:30 ザ・スズナリ 出演者4人に絞った新作公演はTinderで友人探す男を巡るコメディ。イケてる友だち持ちたい女子の心理は巧みもカイロ紫バラな男の造形にやり過ぎ感。ミュージカルな味付け奏功。ファーストサマーウイカは発見。

上原善広 / 路地の子

2017年6月15日初版 新潮社 大阪の更池で生まれ育った父の半生描く意欲作は食肉業で成功する過程面白く、上原龍三のキャラ強烈で、身内の交友関係も赤裸々に描いて迫力。往時の屠場の雰囲気や実情も詳述され、同和利権の構造も解き明かし興奮。

わたしが悲しくないのはあなたが遠いから(作・演出:柴幸男)

2017年10月11日19:30 東京芸術劇場シアターウエスト 2劇場同時上演のウエスト版は端田新菜&野上絹代で描く被災しない者の側の生涯。西子の子供時代の些細なエピソード巧く、役者陣も見事に体現。ただ、隣の劇場と進行状況確認する行為繰り返し集中削がれた…

sleepwalkプロデュース(脚本・演出:上野友之) / 哀しい夢すら、忘れてしまう

2017年10月6日19:30 APOC Theater 競泳水着の上野友之活動休止公演は得意の恋愛ドラマ。ぎぃ子演ずる編集者が素晴らしく、彼女が振り返る教育実習時代面白く、生徒がアイドル活動していて話が巧く繋がり流石。不倫ネタもスパイスにきっちり仕上げた。

ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス

ART

2017年8月4日-11月5日 横浜赤レンガ倉庫1号館 前衛色高めの作品が集まった赤レンガ倉庫を象徴したのが宇治野宗輝のぶっとび楽器群。照沼敦朗の創るダークな街の造形にも興奮。ドンユアンのおばあちゃんの家も楽しい。福島の帰還困難区域歩くVRユニットも新…

ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス

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2017年8月4日-11月5日 横浜美術館 救命胴衣で柱覆うアイウェイウェイ作に出迎えられると冒険心たっぷりな作品構成に興奮。ジョコ綱貫禄。風間サチ子の不気味な時代性は見事。畠山直哉巨大プリント嬉しい。柴犬が蠢くイアンチェンの大画面動画も興奮。