2005-02-01から1ヶ月間の記事一覧

創作ネットワーク委員会+Ort-d.d / 昏睡

2005年2月28日19:00 にしすがも創造舎 特設劇場 廃校の中学校使い、避難民をモチーフに地方劇団など4人の演出で2人芝居7本。コラボ効果薄く、面白い面もあったが、地方の凡庸な演出に、あちこちで居眠り。ただ、雰囲気は抜群で、通常の劇場以外への挑戦は…

ク・ナウカ / 山の巨人たち

2005年2月27日15:00 ザ・スズナリ ノーベル賞作家ピランデルロの作品を巧みに組み合わせ驚くほどの事件性。演じ手と話し手を分けるク・ナウカの演出方法へのこだわり表出。作家を探す六人の登場人物が大暴れ、役者宮城聰も前面に出て歓迎すべき試み。(やま)

阿佐ヶ谷スパイダース / 悪魔の唄

2005年2月20日14:00 本多劇場 舞台に2階建て洋館設けホラー挑戦も笑いふんだんに阿佐スパ風。戦中死んだ兵士たちが掘り起こされ、幽霊=ゾンビでコミカルに展開。何より上官役で登場の中山祐一朗復活は嬉しい限り。ヒロインの小島聖もしっかり。(やま)

水と油 / 移動の法則

2005年2月19日18:00 新国立劇場小劇場 マイム抑え目にダンス色。意識的に壁を動かし次々と空間変更し展開。唯一楽しめた美術館の場面除き、コミカルさ減り退屈な印象も。道具多く使うもモノトーンな印象変わらずパワーも不足。次回「不時着」再演に期待。(…

「森山・新宿・荒木」展

ART

2005年2月19日17:00 東京オペラシティアートギャラリー 森山大道と荒木経惟が新宿をテーマに「二人展」。04年8月の2人による新宿での撮り下ろしに加え、半数以上が未発表の60年代からの900点以上が壁一面に展示され圧倒。カラーとモノクロが交錯、映像も付き…

瀧口修造:夢の漂流物 同時代・前衛美術家たちの贈物 1950s〜1970s

ART

2005年2月19日14:00 世田谷美術館 下落合の滝口修造邸に集まった「夢の漂流物」は、デュシャン、ミロ、ダリ、草間彌生らの圧倒的作品群。赤瀬川原平や篠原有司男のガラクタ風オリジナル作品が魅力。高橋悠治による武満徹作品の演奏&解説もあり贅沢。(やま)

ヨーロッパ企画 / 平凡なウエ〜イ

2005年2月17日19:30 駅前劇場 映像で各人の事情をたっぷり30分見せてから本編。路上で偶然事故に出くわし、その場に居合わせた者たちが辻褄合わせにカオスへはまる様が見事。狂気のアナーキー状態で酒盛りへ。静かな演劇へ関西からの嬉しい回答。(やま)

シベリア少女鉄道 / アパートの窓割ります〜死ぬまでにしたい12個目のこと

2005年2月16日19:30 THEATER/TOPS 不振続いたシベ少が路線変更で新境地。「H2」下敷きに甲子園球児たちのその後を描き久々の会心もファンには不評。観客の予想・期待次々裏切るエピローグに感嘆。ローファイ演技も復活し看板秋澤不在も篠塚茜健闘。(やま)

長坂まき子 / 大人計画社長日記

2004年10月28日初版 太田出版 初期から大人計画へ制作として入り後に代表取締役となった筆者によるビジネスとしての小劇場。マネージャーとしてテレビ局などに阿部サダヲや荒川良々など大人計画の役者を売り込む日々を詳細に語り圧倒的な臨場感。(やま)

青年団若手自主企画(作:宮森さつき、演出:多田淳之介)/ 十六夜−いざよい−

2005年2月15日19:30 アトリエ春風舎 宮森さつきの近松賞受賞作は1日遅れで集う月見。前半の負け犬トークが最高で、端田新菜演ずる幽霊の絡み方も面白く、弟が一人暮らす部屋の畳も効果的で文句なし。後半は詰めゆるく、ベタな筋立てだけに素直過ぎで退屈。…

ティーファクトリー(川村毅) / クリオネ

2005年2月13日15:00 ザ・スズナリ 暴力映画の制作チームが自らの殺人を告白する男へ取材を試み物語が展開。ルー大柴演ずる監督が殺人体験語る手塚とおるの狂気と激突。笑いなく直球で40代の心情、意識を吐露。2部構成で話面白く意欲作もやや退屈か。(やま)

モダンスイマーズ / デンキ島 松田リカ編

2005年2月12日19:00 ザ・ポケット チープでシンプルな舞台セットの上で繰り広げられる北陸の島を舞台にした重厚なドラマ。ダメな父と兄をもつ松田リカの健気な生き様を通し、島に生きる若者たちの青春群像。蓬莱竜太の作風は小劇場よりドラマ向きか。(やま)

砂連尾理+寺田みさこ / loves me, or loves me not

2005年2月12日15:00 シアタートラム 男女2人で砂の道をベタなBGM使いコンテンポラリー。全体的にまずまずだが、スチャダラパー「Yes/No」イントロ繰り返した掃除機とクイックルワイパーのパートが最高。アフタートークでチェルフィッチュの岡田利規。(やま)

阿部和重 / グランドフィナーレ

2005年2月初版 講談社 待望の芥川賞受賞作はDV理由で妻に離婚され娘にも会えない日々を送るペドフィリーな37歳男描く2部構成。後半から山形の神町に舞台移し「シンセミア」「ニッポニアニッポン」とも地続きに驚異の完成度。他3編併録。(やま)

宇宙堂 / 花粉の夜に眠る戀〜オールドリフレイン〜

2005年2月11日14:00 本多劇場 劇団3○○時代の代表作再演は、尾崎翠をモデルに小劇場第3世代テーストが爆発。現在と過去を行き来し重層・夢想的展開。うんこダンサーズなど痛い出し物たっぷりで辛いがヒロイン杉嶋美智子の真っ当な演技が好印象。(やま)

 W杯アジア地区最終予選 日本代表vs朝鮮民主主義人民共和国代表

2005年2月9日19:30 埼玉スタジアム2002 メディア注目の北朝鮮戦は国内組で油断。開始早々先制もゲーム支配され後半追いつかれ慌てての高原中村投入。ロスタイムの大黒決勝弾で強運のジーコ神話再び。諦めない日本根づけば。在日ブラスバンド応援がピース。(…

クレネリZERO FACTORY / 乙女の国

2005年2月7日19:30 駅前劇場 客席を両サイドに設け中央舞台で女5人の共同生活の始まり。同居人募集の貼り紙に集まった女は皆が重い問題を抱え、その応酬で物語展開。ユルイBGM勘弁だが主宰の本多真弓ら役者のがんばり活きるキャラ設定で合格点。(やま)

第26回ヨコハマ映画祭

2005年2月6日10:30 関内ホール チケット完売、前日からの長蛇の列で大盛況。男性客が7割占めた表彰式は作品賞「下妻物語」筆頭に「スイングガールズ」「油断大敵」が賞分け合う格好。主演賞の深田恭子、役所広司しのぐ存在感示したのは樹木希林。(やま)

ドラマスペシャル 古都

TV

2005年2月5日21:00 テレビ朝日 テレビ朝日とホリプロの共同製作は川端康成原作で山口百恵引退作のリメイク。上戸彩抜擢し、共演に特番ドラマキング渡部篤郎。重厚な映像を積み重ね伝統の京を再現。北山杉も美しく雪のシーンは切なさ伝わる完成度。(やま)

ベターポーヅ / しみひとつない

2005年2月5日14:00 THEATER/TOPS 96年の初演から9年の時を超えて再演は感覚勝負の突き放したベタポ芸。加藤直美&松浦和香子&吉原朱美で3人姉妹。とくに笑いへのこだわりもなく不思議世界。下敷きにしたクラッシックからひたすらずらして出発点。(やま)

水上宏明 / 金貸しの日本史

2004年12月初版 新潮新書 日本史を金融切り口に見事な成果。聖武奈良期の寺社による貸付から中世に相次いだ徳政令など編年で面白いエピソード満載。江戸期の札差と両替の仕組み、儲けっぷり、したたかさも実感。拙い表現なども目立つが好書。(やま)

上村なおか / ソロダンス2005「一の百」

2005年2月4日19:30 ベニサンピット 昨秋「Wonder Girl」で光った彼女の独舞挑戦は会場の8割が埋まる盛況も退屈な展開で残念。やや難解でコンテンポラリーの弱点を認識。舞台を観客席がぐるりと囲み、無音多いが、三味線と長唄バックに赤い襦袢が印象的。(や…

降神、東口トルエンズ、青空プレタ・ポルテ、宮藤官九郎+天久聖一、ヨタロウ、他 / 東京流れ者会Vol.12

2005年2月1日19:00 渋谷O-West 伊藤ヨタロウ誕生会イベントは多様面子で終電タイムまで。初っ端登場の降神はなのるなもないがフリースタイルで圧倒。新名義の戸川純は侍ジャイアンツやUFOで独り勝ち。クドカンは映画予告編トークのみで七之助弁護。(やま)