2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ZAZEN BOYS, Soil & "Pimp" Sessions, 怒髪天 / YAMABIKARI Ⅱ

2005年11月29日18:30 なんばhatch 無節操な異ジャンル対バンの中、轟音パンク・ジャズと初見者も巻き込む巧みな煽りパフォーマンスを武器にSoilがフロア全体を支配。J-ROCKの到達点・ZAZENは他バンドのファンに受容されず、好演ながら帰る客多し。(飯野形而)

牧村健一郎 / 新聞記者 夏目漱石

2005年6月10日初版 平凡社新書 漱石の朝日新聞時代に焦点当て企画の勝利。日露開戦派の池辺三山ら朝日OB礼賛は難だが「文芸欄」創設時の編集者ぶり描いた章は興味深く積極的に新人発掘し執筆陣の充実ぶりは圧巻。組織内で腐心する姿も描き成果。(やま)

流山児★事務所(作&音楽:ケラリーノ・サンドロヴィッチ×演出:天野天街) / SMOKE〜LONG VERSION〜

2005年11月28日19:00 ザ・スズナリ 注目顔合わせは「あいのり」ツアーの悪夢。前半ケラ色強く不条理ギャグも笑え天街の意外な器用さも後半は王者館節全開。KUDAN2人も参加し寺十吾が最高。公演後の土屋江本天野トークは流山児暴走も嬉しい試み。(やま)

文楽の夕べ

2005年11月28日18:30 大阪市中央公会堂 日経主催の文楽啓蒙イヴェントの座談で、文化功労者に選ばれた竹本住大夫が貴重な芸談披露。文楽の国立劇場化、世界遺産指定のメリット語る一方、偉ぅなりすぎでっせ、と大衆芸能からの乖離傾向に強い危機感提示。(飯…

扉座 / アトムへの伝言

2005年11月27日14:00 厚木市民文化会館小ホール 研究者連れてお笑いロボットが弟子入りし漫才修行する筋立てで高い完成度。暴力制御の可否など問題提起も見事。カッパ役山中たかシ大健闘も師匠役を枯れながら威厳もたせ演じた六角精児の独壇場。結末も鮮やか…

安倍なつみファンの集い〜なっちと過ごす休日〜

2005年11月27日12:45 シアターBRAVA! 台本無きトークに即興コント、スタッフ同道せずなっち自己撮影の高尾登山VTR上映、ライヴ初披露の真夏の誕生日、と手作り感溢れる丁寧な心尽くしのほのぼのイヴェント。握手時のスタッフも人道的対応で好印象。(飯野形而)

燐光群 / パーマネント・ウェイ

2005年11月26日14:00 シアタートラム 英国で起きた複数の鉄道事故取材したDヘアー作得て持ち味発揮。場内中央に線路通した加藤ちか舞台美術見事。民営化の失敗、関係者の対応の苦難、生存者と遺族の温度差も巧みに描き大きな成果。次は日本版上演希望。(や…

新エマニエル夫人 / 週刊女優伝説

2005年11月25日20:00 江古田Cafe FLYING TEAPOT 1時間3分で女優の流転の半生を辿る筋立て面白く、子役からアイドル、小劇場も経由し大陸に渡る大きなドラマ。脱力系センスみせるも狭い店内で内輪芸臭さ否めず期待の水野顕子も3方に設けた席へ対応できず輝け…

Berryz工房 / ギャグ100回分愛してください

PICCOLO TOWN, PKCP-5058 良質ポップだが高橋諭一アレンジは氏の同系曲「ロボキッス」より2割引感否めず。緩さは歌い手のキャラ立ちに貢献か。小西貴雄アレンジなるC/Wの厚みあるユニゾンはZYXで実証済みの矢口効果の賜物。(新海)

Berryz工房 / ギャグ100回分愛してください

MMV, MJCD23013 舞波卒業後7人体制のベリ工が放つプリキュア映画版主題歌は、初聴後サビが数時間脳内ループする会心作。ムカつく半歩手前でギリギリのあざとい魅力全開する嗣永桃子の比類なき表現力で全編飽きさせず疾走する3分49秒。(飯野形而)

ペンギンプルペイルパイルズ / 不満足な旅

2005年11月23日14:00 ザ・スズナリ 02年公演作再演は海外安宿舞台に旅先で会った日本人同士の交流のぎこちなさ巧みに描き倉持裕の力量確認。カーニバルの雰囲気たっぷりに登場キャラ各々面白く何より世界一周中のバックパッカー演じた宮崎吐夢が最高。(やま)

大谷能生のフランス革命(岸野雄一)

2005年11月19日18:30 UPLINK FACTORY 2部構成で濃密なトークを展開。音楽ネタ少なめに時評中心。フランスの暴動、テロについての言及が冴える。後半「ヒゲの未亡人」披露し充実もヒゲ外れ大変。話噛み合い完成度高いトークはともに進行役で鍛えた成果。(や…

ウーマンリブVol.9 七人の恋人

2005年11月19日19:00 大阪厚生年金会館芸術ホール 宮藤官九郎ユニット新作は若手芸人の凡庸なネタ番組の如きキャラ重視の手抜きコント・オムニバス。学園、ヒーローもの、ホスト、ゴスロリ等TVで消費し尽くされた設定は、同じベタでも前回の轟天vs港カヲルと…

 吉例顔見世大歌舞伎 夜の部

2005年11月19日16:30 歌舞伎座 『日向嶋〜』動きなく少々眠気誘うが終盤は豪華絢爛。『鞍馬山〜』鷹之資のふくよかさに将来体型の不安が。幸四郎・染五郎親子『連獅子』は息もぴったりで爽快。『大経師〜』想像での張り付け姿を影絵で演出し奇景。(しも。)

げんこつ団 / パンチ

2005年11月19日14:00 駅前劇場 女ばかりのコミカル劇団の新作はコント集も尺が長すぎて失敗。不要な場面多くギャグセンスの欠如が露呈。映像多用するも陳腐さ目につく。アフレコ助っ人ネタなど秀逸なだけに、長所を生かし短所を削る編集力に課題。(やま)

紀田順一郎 / カネが邪魔でしょうがない 明治大正・成金列伝

2005年7月14日 新潮選書 面白エピソード満載の明治の成金群像。儲けたカネのムダ遣いぶりが圧巻。岩谷天狗や雨宮敬次郎ら5人を中心に事例豊富に一瞬で没落していく様が次々描かれ見事。政界実力者の関与やどう儲けたかも明快な点が嬉しい。(やま)

祖父江慎+cozfish展

ART

2005年11月4日-26日 ギンザ・グラフィック・ギャラリー 祖父江慎と彼の率いるコズフィッシュの15年間の軌跡をコラージュ映像など交え展示。話題呼んだ吉田戦車「伝染るんです。」の指示ゲラや、しりあがり寿の弥次喜多シリーズの印刷前のやり取りまで披露し本…

大坂歌舞伎展 上方役者絵と都市文化

ART

2005年10月1日-11月23日 大阪歴史博物館 歌右衛門、吉三郎の二大名優の拮抗により江戸よりも熱狂した芝居ヲタ・贔屓連が創出した上方の芝居芸術・出版文化は、同人誌やマッシュ・アップに通底するヲタ妄想の架空競演芝居絵まで生み出す普遍的なヲタ気質を提示。…

KATHY+graf / 炎のメリーゴーランド

2005年11月17日20:00 BankART Studio / NYKホール 黒タイツで覆面した女子3人ユニットが関西のデザイン集団と組んだ注目コラボは港ヨコハマ舞台に大作。ボート乗り運河から3人登場し点火の儀式で開演。倉庫内ではgraf特製の金船使い場内支配。観客巻き込み熱…

キリンサッカーチャンレンジカップ 日本vsアンゴラ

2005年11月16日19:20 国立競技場@スポーツバーMaple-Leaf 午後茶効果であやや国歌斉唱もTV映ったのは一瞬。試合は日本攻めるも何度もバー叩く決定力不足を露呈。後半選手交代で建て直し最後はジーコジャパンらしい終了間際の決勝弾。中村→柳沢→松井のゴー…

金村修 / CHINESE ROCKS

ART

2005年11月4日〜26日 ZEIT-FOTO SALON 待望の新作展示は昨年中国で撮影したもの並べ、ほとんどが上海。急速な発展遂げる町だけに工事中の建物も多く写され作風にマッチ。珍しく作品はすべてフレームに入れ展示。もちろん全作モノクロで黒い写真が圧倒的。(…

恋よりどきどき〜コンテンポラリーダンスの感覚

ART

2005年10月1日〜11月13日 東京都写真美術館 人気3組のインスタレーションに各種イベント組み合わせ画期的展示が実現。気合い十分のコンドルズに、ニブロールはスタイリッシュに分業体制の強みみせ、理想の稽古部屋でガーリィ路線全開させたのは珍しいキノコ…

TRICK新作スペシャル

TV

2005年11月13日21:00 テレビ朝日 マンネリ化した筋立ても生瀬演じる矢部刑事の部下役に猫ホテの池田鉄洋を大抜擢。秋葉系キャラを怪しく演じ、仲間=山田に萌え!カリスマ占い師の山間の屋敷では信者役で動物電気の辻修も登場し堤幸彦の演出に色彩。(やま)

ほうほう堂 / ホーホー時計

2005年11月13日17:00 東京都写真美術館 横浜の身長155cm女子2人組ダンスは1階から始まり観客引き連れ2階へ上がり展示スペースの合間抜け展開。無音状態で靴何度も脱ぎ観客の靴までいじり異次元。ラストはエントランス空間使い音楽流し中華風ダンスに魅了。…

モーニング娘。コンサートツアー2005秋『バリバリ教室 〜小春ちゃんいらっしゃい!〜』

2005年11月12日19:00 大阪国際会議場メインホール 1日遅れの聖誕祭に全国かられいなヲタが集結。ヲタに先んじてMC中に娘。主導でバースデー・ソングを歌うも、アンコールで怒涛のれいなコール。ふるさとの日替りソロにれいなを起用しない杜撰な演出に異議あり…

青年団若手自主企画 / 俺の屍を越えていけ(短編バージョン/リーディング+アフタートーク)

2005年11月12日15:40 アトリエ春風舎 日本劇作家大会の短編戯曲賞受賞作を工藤千夏が演出。装置生かし青年団役者陣が台本ほとんど見ずしっかり演技。筋立てくっきりし簡潔さの長所出るも人間関係の厚みは減少。畑澤×工藤トークは裏話続出で大サービス。(や…

渡辺源四郎商店 / 俺の屍を越えていけ

2005年11月12日14:00 アトリエ春風舎 弘前劇場辞めた畑澤聖悟の新プロジェクト開店準備公演は地方放送局舞台の自信作再演。新社長リストラ策は若手社員6人にクビにする管理職1人選ばせる指令。会議劇も役者出入り自然でヒエラルキーも巧みに描き見事。(や…

ク・ナウカで夢幻能な「オセロー」

2005年11月11日19:00 東京国立博物館日本庭園特設能舞台 小堀遠州の茶室を借景にした庭園特設能舞台での野外公演はシェイクスピア悲劇を能で挑戦しデズデモーナの霊が思い出語る幽玄な世界。持ち味のパーカッションに乗せた地点的に文節ぶつ切りにしたラップ…

W(ダブルユー)ファンの集い in 大阪

2005年11月11日17:30 フェスティバルホール 何故、初のFCイヴェントが大阪のみ開催なのか?キャパ2800席の会場2階半数以上の空席は埋めなかったのか、埋まらなかったのか?ののの激痩せの理由は?疑問尽きない擬似双生児は握手も終始笑顔でプロの仕事。(飯野…

文楽 本朝廿四孝 第1部

2005年11月11日10:45 国立文楽劇場 当劇場文楽公演第100回は11月恒例の昼夜10時間通し上演で本朝廿四孝。大序から勘助住家までの前半は4時間半かけた前振りを最後30分間で驚愕の結末へと導く技巧派・近松半二に翻弄され、住大夫の声に心揺さぶられる。(飯野形…