2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

蜻蛉玉 / すこし、とまる

2009年4月29日15:00 日暮里d−倉庫 1年以上のブランク空けた待望の新作公演は、2匹のクマの寓話を軸に、学校や病院など舞台が次々に飛ぶ大胆展開で、自殺未遂の男を描き奏功。教室シーンが楽しい。トークゲストで山崎ナオコーラ登場しコーラ振舞う。

キレなかった14才りたーんず(白神ももこ「すご、くない。」)

2009年4月28日19:30 こまばアゴラ劇場 男5女1で踊る変てこダンス。ダイブシーンおとなしくなり残念も、面白キャラ満載で白神ワールドきっちり披露し注目の82年組でも抜群の存在感発揮。走りこみ運動部とラグビータックルも面白い。川崎香織も輝いた。

grow up! Danceプロジェクト(石川勇太「Time difference」、捩子ぴじん「sygyzy」)

2009年4月26日15:00 アサヒアートスクエア 若手振付家公演は豪華布陣で実現。酒井幸菜起用の石川勇太作は5人でテーブル使いキノコ的動きが奏功。捩子作は神村恵&福留麻里がベニヤ突進の3Kアブストラクト挑戦しフィッシュリ&ヴァイスばりの硬質感キマる。

内ゲバ / 毛芸

2009年4月25日15:00 神楽坂die Pratze 吉田麻生独り芝居は「やめた人」から「悩む人」まで8作の必笑オムニバス。濱井海や斉藤マリ、山本由佳ら描き下ろし絵画に続き登場し菅直人の秘書や仲間由紀恵に化け、むっちりみえっぱり諧謔ギャグも炸裂で大成功。

川上弘美 / どこから行っても遠い町

2008年11月20日初版 新潮社 東京郊外の小商店街舞台に11の連作短編集は、流行のサーガもの的楽しさ満載。各登場人物のリンク具合が痛快。魚屋「魚春」、小料理屋「ぶどう屋」ら、各人の歴史、背負っているものを巧みに織り交ぜ、持ち味十分。

津村記久子 / 八番筋カウンシル

2009年2月28日初版 朝日新聞出版 芥川賞受賞第一作は八番筋商店街を権力層=カウンシルと母子家庭の子供の対立軸に、中学時代と30歳の現在を往来させ読み応え十分。儚い恋情や町の小悪党の醜い欲望をきっちり描いて新境地。八番筋サーガ化を期待。

庭劇団ペニノ / 苛々する大人の絵本 

2009年4月20日20:00 はこぶね 昨年上演の好評作再演は、25人限定の異空間で2本の樹木が上下生える変態部屋が復活。瀧口タエコの樹皮ほじり「ここ粉吹いてる」と連呼する名演技に感動再び。ジオラマで登場する受験生役の山田伊久磨も狂気満点。

お前と悪戯酒 / 穴姉妹-ANNASUIMAI

2009年4月19日13:00 pit北/区域 2フロアの会場ユニークに使い、梅舟惟永&清水穂奈美らエンクラ勢出演でムリな展開でもノリ抜群。母祐希ら失った天海家の3姉妹の病気まみれキャラが奇抜。映像面白く、3人が疾走する新宿&渋谷&池袋ロケが最高。

のらいぬサンバ / ギリシア神話〜神々の誕生編〜

2009年4月18日15:00 アトリエセンティオ 五反田団出演で注目の大山雄史主宰の劇団新作は若さ目立つ微妙さ。神々たちの愛憎劇を意外に直球マジメに展開し、もっと遊んでよし。ガイア役の平塚陽子に存在感。アフターライブ残念な感じもダンスつけたのは正解。

小山ゆう / あずみ

1995-2009年 小学館ビッグコミック 無敵の美人剣士の戦いの日々を切なく描いた傑作が全48巻で完結。1巻でメイン登場人物がほとんど死ぬ展開も人気化で延命続けるも、次々新キャラ投入し後半盛り返し、江戸初期の主要人物も次々絡んで極上の面白さ。

ゴキブリコンビナート / にぎやかどうぶつ横丁

2009年4月12日19:30 タイ二イアリス 家畜臭あふれる会場で立ち見でオリ内に全裸男いる異常動物園舞台に3Kミュージカルの面目。家族のお出かけも、エロディズニーキャラ登場。鶏や山羊、豚に牛が歩き回る強烈展開。若人あきこがパンクに神崎夫人熱演。

青年団若手自主企画 / 桜の園

2009年4月12日15:00 アトリエ春風舎 チェーホフ作を直球演出も音楽と振付担当したFUKAI糸井幸之介の個強烈で妙ージカル炸裂。青年団役者陣の中、リューバ役で石村みかが抜群の安定感。村田牧子がワーリャ役で魅力発揮。堀夏子が男役含め複数担当。

前田司郎のみたいもの / ザ・プーチンズとわっしょいハウス

2009年4月11日17:00 アトリエヘリコプター 新イベントは2本立てで京都の男女2人芝居はミニマム感強く時間軸ずれ巧み。ロシア漬けでテルミン操る街角マチコ=佐藤沙恵がむっちりみえっぱり魂炸裂で必笑コント。姉と弟の寸劇、語尾ロ、東邦製作所CMも最高。

ブルドッキングヘッドロック / 女々しくて

2009年4月11日14:00 新宿ゴールデン街劇場 女性キャスト中心企画は喜安版「女の一生」の趣き。3女優が演じたマサオの7歳から80代までを軸に母や子の何代にも渡る物語で見せ圧倒的も、芸能史的な会話がユルく好感。アイドル時代など演じた永井幸子に輝き。

イルリメ / メイド イン ジャパニーズ

2009年2月4日 カクバリズム 自身トラック制作しエンジニアにイリシット・ツボイ迎えた13曲はラップも歌も気持ちいい快作。「ミュージック」「時間ですよ!」など変化球決まり楽しさ抜群。「面倒くさい」連呼のパーティー曲も盛り上がり最高。

万城目学 / プリンセス・トヨトミ

2009年3月1日初版 文藝春秋 待望の新作は大阪舞台に500頁の大作。会計検査院の3人のキャラ立ちが見事で、一方の中学生2人は茶子のキャラいいが、セーラー服男子は弱め。得意の歴史の辻褄合わせは名人芸の領域。大阪城へ行きたくなる一冊。

ユニット・トラージ / アチャコ

2009年4月8日19:30 こまばアゴラ劇場 小林正和が演出と黒子に回った北村想新作は、下ネタ満載に持ち味の笑える駄弁でナビ魂。エロ小説家の師弟をコミカルに描き、空沢しんかの劇中ポルノ朗読が出色。ドラム缶風呂の師匠も変てこで文学賞の悪口も楽しい。

劇談、土佐有明。- 第一幕 岩井秀人編

2009年4月7日19:30 アップリンクファクトリー ライター土佐有明が小劇場の注目人物を呼ぶイベント第一弾は、ハイバイ公演映像流し、物語の背景、両親の関係など聞くも空回り気味。質問コーナーで82年組との関係、企画書提出など青年団活性化の秘訣披露は収穫…

青年団リンク・うさぎ庵 / 7歳の孫にジンを2杯飲ませた祖母

2009年4月6日19:30 アトリエ春風舎 工藤千夏のユニット新作はクリスマス舞台のベタなつくりでも物語構造複雑と二重のマイナス要素。遊びに行きたくて孫にジン飲ませた47歳女性の実話使うも仕掛けに面白み欠き退屈な仕上がり。鄭亜美が母と子の2役。

柴幸男、白神ももこ、神里雄大、篠田千明、他 / キレなかった14才♥りたーんず【ワークインプログレス】

2009年4月5日13:00 急な坂スタジオ 82年組注目公演を目前に控えた公開稽古は、30人超のキャスト揃い全6公演一気見せ。空間の広さ把握で難航も舞監・佐藤恵の仕切り抜群。15才井上みなみの反応の良さに感心。篠田のアイデア収集大胆試行に驚き。

Oi-SCALE / A to P

2009年4月4日15:00 シアタートラム 北海道の工事現場風舞台のシリーズ第三弾は、アトピー女子の切実夢想を軸に展開し成果。姉妹のエピソードうまく福山亜弥ら女優陣が躍動。神保町花月からグランジ遠山大輔も呼ぶも笑い少なくシリアスに終始は惜しい。