2010-01-01から1年間の記事一覧

ホチキス / ボーナストーク

2010年12月30日14:00 王子小劇場 入院中のチンピラが魔王に運命操られる荒唐無稽コメディでベタさ痛快。ダメ亭主に尽くす占い師で村上直子健闘。魔女の宅急便なゲスト渡邊安理も命名権もち楽しい。細野今日子は地味に出演。年末公演打つ姿勢に拍手。

猫のホテル / イメチェン〜服従するは我にあり〜

2010年12月29日14:00 ザ・スズナリ 田中角栄髣髴な人気作再演は福原充則演出で実現。土建屋役を中村まこと演じ秘書役で池田鉄洋絡む2枚看板。愛人役の佐藤真弓や市川しんぺーや千葉雅子も要所で見せ場つくるが持ち味の荒っぽい昭和テースト出ず残念。

しりあがり寿 / 大政奉還

ART

2010年12月20日-11年1月20日 art space kimura ASK? 昨年秋に二条城で実現した伝説的インスタレーションがお膝元の京橋で凱旋展示。しりあがり寿が声も出した将軍の発言に反応する40藩の諸侯たちのユニークな表情を人数分のデジタルフォトフレームで見せ抜群…

ろりえ / 女優 おんなやさしい

2010年12月26日13:30 シアターグリーン Box in Box Theater 待望の新作本公演は大掛かりな回転舞台使い休憩挟む2時間50分の長編。男優陣多めに起用し綱引き部の現在と過去往来。堀越涼&梅舟惟永の兄妹の家で起きる破廉恥な展開、父が特定できない出産で綱引…

町田康 / どつぼ超然

2010年10月15日初版 毎日新聞社 『本の時間』連載「熱海超然」単行本化は「東京瓢然」の進化形。紀行文を超えた新たな文学の可能性。具体的な地名ぼかし妄想膨張具合が秀逸。浴衣のキャッチボール女子に衝撃受け死を決意し島に渡る暴走ぶりが痛快。

モモンガ・コンプレックス / 明日、シベリアへ行くかも。〜だから、やっぱり来年のクリスマスにはいないと思う。〜

2010年12月19日14:00 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみマルチホール 本公演6弾は旗揚げ作再演。ステージを横に広く使い青年団熊谷裕子交えた7人での面白い動き炸裂。ハバロフスクなどシベリア地名のポーズ決めランダム構成のパート楽しい。レンガや洗濯機…

DART‘S / The Lifemaker

2010年12月15日19:40 ギャラリールデコ5 新進劇団の新作は直球演出で殺人ゲーム描きエンタメ度抜群。プレーヤーが各種職業に就き村発展させる件は強引でも面白い。辻修が珍しくシリアスな役どころ演じ新鮮。菊地明香ができる女の弱さ好演。川田希も安定感。

N.N.N.(かえるP「ケチャップ」、CRUSH THE TYMKS「TOKYO白書」、木村悠介+松木萌+吉本和樹「double fact」)

2010年12月12日14:00 STスポット KENTARO!による若手ダンサーオムニバス企画は、直系CTTが元気の良く文句なしの楽しさ。日本女子体大出身の3人組のユニークな構成が奏功。一列に並べたケチャップ吸い込み格闘系の動き見せユニークなかえるPは疲労度抜群。

忠臣蔵アラカルト(乞局「松の廊下」のくだり、A.C.O.A.「切腹する」あたり、洪雄大Group「赤穂藩の動揺」作品、ロロ「おかると勘平」、中野成樹(solo)誤意訳「討入り」)

2010年12月11日17:00 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場 忠臣蔵フェア一角で現代演劇豪華競演はナカフラ派生の洪雄大が出色。村上聡一や斎藤淳子ら4人で大石演じ苦悩の末の呆けっぷり見事。ロロも武士を捨てきれない勘平の父殺しの悲劇を若い心情リア…

THE SHAMPOO HAT / 砂町の王

2010年12月11日14:00 ザ・スズナリ 崖っぷち鉄工所舞台に日比大介の工員の悲劇描くが客演村岡希美の悪女ぶり際だつ後味。同僚の児玉貴志のダメ男ぶりも痛快。赤堀雅秋のいい加減2代目社長ぶり見事。ラストの黒田&吉牟田夫婦の小市民的幸福さは救い。

BATIKトライアル10 ペンダントイブ ― Studio Version ―

2010年12月10日19:30 森下スタジオCスタジオ 記念すべきトライアル10回目は音楽贅沢に代表作再演。黒田育世挨拶のみも10人のBATIKダンサーの激しく踊る様、絶叫し駆け巡る展開に再興奮。衣装裏返し白一色でランラン大合唱の大詰めに震え、キュートな手の動…

青年団リンク 本広企画 / 演劇入門

2010年12月2日19:30 こまばアゴラ劇場 ドラマ演出家の本広克行が平田オリザ人気本に挑戦でも、岩井秀人の演劇半生記の趣き。青年団の人気役者が次々に岩井扮し学生時代から関わったベタな演劇作品再現。東京ノート再現ではオリザ人形も登場し演劇論展開。

MONO / トナカイを数えたら眠れない

2010年12月1日19:30 座・高円寺1 珍しく年2本目となる公演はクリスマスを祝わない者たちの集い描き持ち味のコミカルな展開。大学のボート部時代の遺恨残り、現在の厳しい現実もちらり見せて味わい。が、終盤の姉妹の醜い対立は蛇足で未決着な印象。

三田村組 / 男の一生

2010年11月29日19:30 中野ザ・ポケット 劇団ファイナル公演は三田村愛寵の蓬莱竜太の作・演出で公務員として平凡な人生を送った老人のホラ話。幼少期から波乱万丈、組関係に従事するもボスの愛人匿いホームレスに至る劇的展開にオチつけリアルな最期用意。

ポかリン記憶舎 / 冬の穴

2010年11月28日17:00 学習院女子大学やわらぎホール ホールのロビーを舞台に変えた新作は葬儀場に集う3遺族の人間模様で演出も巧み。新人に拙さ出るも妊婦役の笠井里美が楽しく、盲目の坂本絢や喪主中島美紀×愛人寺内亜矢子のバトルも迫力。出色はゆらぎ隊…

神村恵カンパニー / 飛び地

2010年11月28日14:30 シアターグリーン BOX in BOX Theater お馴染みとなった福留麻里&栃秋太洋とのトリオ公演は小林耕平が生み出す美術と連動し展開。音楽あまり使わずお互いが出すムリなお題に次々挑戦しお尻の穴ずらす指令に笑い。中盤で変化出すも全体…

タバマ企画 / あの女性〜アノヒト〜

2010年11月27日16:00 BankART Studio NYK 3F 各ダンサー持ち寄った作品を田畑真希が構成・演出した豪華企画。倉庫巨大空間で複数柱に見えない場面もありストレスあっても贅沢さ堪能。篠崎芽美ソロは着膨れ状態で台車に乗り登場しコミカルさ。音遣いもユニー…

望月ミネタロウ / 東京怪童

2009年6月23日、12月22日、10年8月23日初版 講談社モーニングKC 別名義で実験性追求した問題作が全3巻で完結。脳に問題を抱え特異な症状もつ若者が集まる病院舞台にハシや花の苦悩描くも物語の進行がスムースでなく、ハシ描くマンガもたっぷり挿入しアー…

マームとジプシー / ハロースクール、バイバイ

2010年11月26日19:30 シアターグリーン BASE THEATER 転校生が中学バレー部で過ごした一瞬を全編フラッシュバックで見せ神がかった仕上がり。次世代の成長を実感。しほ(伊野香織)とるな(成田亜佑美)の友情芽生えた場面など繰り返しよく試合場面の激しさ…

岡崎藝術座 / 古いクーラー

2010年11月25日19:30 シアターグリーン BIG TREE THEATER 8人の古いクーラーが順にモノローグ披露する新作は実験性買うも複数で絡む場面少なく盛り上がり不足。宇田川千珠子の無意味な笑い面白く、中林舞が底抜けのハイっぷりで本物のクーラーと絡んだ場面が…

地点 / ところでアルトーさん、

2010年11月23日14:00 東京芸術劇場小ホール1 前衛アーティストのアントナン・アルトーの後期テキスト中心に構成した意欲作は消化不良な力技演出が裏目。舞台に水敷き動き制約した点が裏目。安部聡子筆頭にどもりなどフロー抜群の役者陣の語り口技術は向上…

円城塔 / 烏有此譚

2009年12月14日初版 講談社 野間文芸新人賞作は下段に注スペース設け穴になった男の物語を支える異色作。雑多なもの堆積した部屋の描写で始まる出だし面白いが中途から不条理の先ゆく謎めく展開。図解導入し最後の挨拶まで注入る下段こそ意義。

アトリエ・ダンカン プロデュース / アジアン スイーツ

2010年11月21日14:00 ザ・スズナリ 04年上演の金久美子遺作を鄭義信自ら再演は鶴田真由の魅力引き出し成功。斜陽の仕立屋営む悪い薄幸ヒロインの元にダメな弟、元恋人、母が集い起きる家族喧嘩がコミカルで泣ける。清水宏が調子いい男演じ笑い取った。

競泳水着 / りんごりらっぱんつ

2010年11月20日19:30 サンモールスタジオ 所属女優3人揃った新作は上京10年、姉の喪失に向き合い妹の姿を描くが空回り感。妹役で主演の細野今日子がパティシエとして働き、ルームシェアするも仲間と微妙な距離感出したが、得意の恋愛要素抑えて持ち味出ず。

金原ひとみ / TRIP TRAP

2009年12月31日初版 角川書店 旅にまつわる6の連作集は十代の破天荒な時代の2作が強烈。パチンコ店員と同棲する中学生の日常が生々しい。「沼津」でのナンパされっぷりも臨場感抜群。20代の旅中の夫に対する激情、子育てに疲弊する感情も劇的。

黒田育世 / あかりのともるかがみのくず

2010年11月14日17:00 にしすがも創造舎 母をモチーフにした新作はBATIKダンサーも参加して2時間に及ぶ超大作。舞台美術も派手にいじり変化つけ終盤の学校の机や椅子、ペール缶が並ぶ中のダンスは迫力。絶叫繰り返し、黒田の「何時何分何グラム」連呼に感涙。

ほうほう堂@留守番

2010年11月14日14:00 下北沢の素敵な家 代沢の住宅舞台に至福のひと時。皆でテレビ見て共に踊り共に家内探検し楽しさ抜群。映像重なり奥行き見せた場面斬新。縁側で見るクライマックスの庭でのダンスは多彩で本格的で充実。久しぶりの新舗美佳も魅力爆発。

ARICA / house=woman 家=女

2010年11月13日19:30 歌舞伎町 A to Z アンティゴネー下敷きに安藤朋子一人芝居は蔦覆う謎スポット地下で実現。手のみ垣間見せソファーが動き回る前半前衛。スポットライトに向かい動く安藤の派手な動き、マイクスタンドさばきに圧倒。地点な台詞も新味。

青年団若手自主企画 / 僕らのアルゴリズム

2010年11月13日15:00 アトリエ春風舎 カナデコ相馬加奈子の青年団で初の作演公演は得意の飲食店もの。寿司屋舞台に木引優子が不思議ちゃん好演。引きこもりの弟を拘束する姉役で立蔵葉子も危なさ抜群に演じ成功。不気味なテロ突入な展開で荒れた印象も。

五反田団 / 迷子になるわ

2010年11月12日20:00 東京芸術劇場 小ホール1 待望の新作は主役抜擢の伊東沙保が大健闘。迷走続けるプロットの波を巧みに乗りこなし、各場面で設定決める大胆な物語進行を支配。不倫相手役の前田司郎が抜群に面白く後藤飛鳥とともに両親含め複数役で笑い取…