2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

本橋信宏 / 新・AV時代

2010年6月25日初版 文藝春秋 村西とおるネタを覚悟するもテリー伊藤や高橋がなり、佐藤太治など人的繋がりも丁寧にAV史を長期俯瞰。本橋自身の家族ネタも詳述して自伝的なノンフィクションノベル。常軌を逸したエピソード豊富に抜群の面白さ。

NODA・MAP / 南へ

2011年3月27日14:00 東京芸術劇場中ホール 妻夫木聡&蒼井優と人気役者揃え火山観測所での日本人論は抜群に面白い前半から一転、ネタ詰め過ぎた後半で急失速。高田聖子や渡辺いっけい貢献もラストの長台詞は苦痛。黒田育世振付群舞など見所豊富なだけに残念…

二兎社 / シングルマザー

2011年3月26日19:00 東京芸術劇場小ホール1 小泉政権下の児童扶養手当削減の動きに反発する女性たちのNPO活動軸に笑いと怒りを巧みに編み見事。休憩挟んでの2時間も過不足なく抜群の面白さ。沢口靖子、根岸季衣が安定、ダメ女なキャバ嬢役の玄覚悠子もヒッ…

燐光群 / 裏屋根裏

2011年3月26日14:00 ザ・スズナリ アトリエ公演で生まれた傑作の国際リミックス版は、大空間、各国役者起用し様々な言語混成も効果出せず。小山萌子ら健闘でも、引きこもりキットのアイロニー、時代性も後退して不完全。やはり激狭空間で観たい作品。

青年団リンク・サラダボール / 母アンナの子連れ従軍記

2011年3月21日14:00 アトリエ春風舎 戦争続く17世紀のドイツ舞台のブレヒト作をレディガガやKARA使いデフォルメ再現。身内を次々失っても逞しく生き抜く戦場行商人アンナを長野海が熱演。白神ももこ振付の派手なダンス場面も興奮。島田曜蔵の美声に驚く。

思い出の街が甦る〜写真家・井上孝治の世界〜

TV

2011年3月20日22:00 NHK教育 福岡でカメラ店経営し昭和30年代の街の写真を撮り続けた井上孝治の生涯を紹介。街中で遊ぶ子どもたちの写真の数々が素敵。家族の証言も臨場感たっぷりで、晩年の再評価、耳の不自由な人たちとの交流など胸に刺さる。

サスペンデッズ / カラスの国

2011年3月20日14:30 シアタートラム 国境近くのホテル舞台に誘拐犯の護送者など集いペンギンプルな仕上がり。父の死に対応できない男に時代性じわりも殺人入りフリンジ強烈。3方客席が囲み臨場感、三田村周三が複数役巧みに演じ、姉妹のダンスも秀逸。

elePHANTMoon / 劣る人

2011年3月19日14:30 サンモールスタジオ スナック舞台に底辺者集めた群像劇が会心。ミナモザ主宰の瀬戸山美咲がママ役で健闘。ホステス役の佐藤みゆきがビンタの応酬に耐えて抜群の輝き。重実百合のアル中も楽しい。ゲイ男に好かれる江ばら大介の侠気見事。

朝吹真理子 / きことわ

2011年1月25日初版 新潮社 芥川賞受賞作は貴子と永遠子の25年ぶりの邂逅を丁寧にボキャブラ満点な表現力で描いて高得点。幼少期の葉山での記憶に妄想交る前半は難だが、別荘解体を前に再開する終盤は味わい。親の立場の違い、年齢差も効果的。

イデビアン・クルー / アレルギー

2011年3月13日15:00 新国立劇場小劇場 THE PIT 活動再開公演は地震で金土休演し楽日へ。畳状舞台を左右流れる昭和なダサ格好いい様々な衣装の10人のダンサーの微妙な関係性を楽しむ。ミニマルテクノから岩崎宏美「万華鏡」も飛び出す音楽面白くラストの群舞…

東日本大震災

2011年3月11日14:46 東日本全域 三陸沖震源の巨大地震に東京も激震繰り返し襲い首都機能停止。東京駅周辺は鉄道再開待つ者、ヘルメット姿の徒歩帰宅者で溢れ、コンビニは長蛇の列。帰宅不能で一転職場へ退避。JR復旧断念も22時過ぎに私鉄など再開。

枯葉剤の傷痕を見つめて

TV

2011年3月6日22:00 NHK教育 坂田雅子の「花はどこへいった」ベースにベトナムと米国両国の第ニ世代の枯葉剤被害者の交流描き感涙。義足というあだ名付けられ孤立してきたへザ―女史がベトナムで仲間に出会い米国民謡を共に奏でる場面は泣けた。

カムヰヤッセン / サザンカの見える窓のある部屋

2011年3月6日14:00 下北沢小劇場楽園 頭にチップ入れた学者を青年研究者が訪ね展開する近未来SFは舞台地味でもアカデミックな着想を説得力ある筋立てで見せ成功。自由に記憶消去できる弊害使い、どんでん返しに巧さ。長男の婚約者役で甘粕阿紗子輝く。

範宙遊泳 / 労働です

2011年3月5日14:00 STスポット 中央に客席、前後に舞台設け、自転止めた地球回す仕事等紹介する謎な2時間。横浜駅前での街頭インタビュー面白く丸石彩乃のガッツに拍手。熊川ふみ等のダンスも素敵。が、工場長や人気女子への悪口強烈で後味最悪。

ほうほう堂@入口

2011年3月3日20:20 世田谷美術館エントランスホール 40分強の作品だが1日2公演限りで伝説的仕上がり。壁面に2人の映像使い、猫のように見え隠れする2人に顔ゆるむ。場外誘導した終盤は寒さ吹き飛ぶ華麗さで、展示物巧みに使った動きをウィンドウ越しに見せ大…