2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

多和田葉子 / 献灯使 

2014年10月30日 講談社 原発事故後描く連作集は鎖国化した近未来日本描く表題作が強烈。曽孫を育てる作家の男を通し超高齢化した世界描き新鮮。地震発生と避難所描く韋駄天も見事。彼岸は中国攻撃で有名な政治家の情けない亡命ぶり笑えた。

水素74% / こわれゆく部屋 

2015年1月24日14:00 こまばアゴラ劇場 10年ぶり帰宅の妹は夜飲食店で働く男連れ同居まで始め戸惑う姉も怪しい同棲生活で得意のだめんず展開。妹の同級生だった同居人も姉と同じ看護士といい話になると思いきや残酷な結末用意。妹役で富田真喜が存在感。

阿部共実 / ちーちゃんはちょっと足りない  

2014年5月20日初版 秋田書店 団地に住む中学生女子2人の友情から格差社会も巧みに描き驚異的傑作。ちーちゃんのボケ連発とゆるい作画で軽めの始まりも、姉の意外な苦労、カネが絡む終盤でナツの内面を刺激的なモノローグで表出し圧巻のラスト。

マームとジプシー / カタチノチガウ 

2015年1月17日16:30 VACANT 待望新作は丘の上に住む親が微妙に異なる3姉妹を描いて新境地。青柳吉田川崎の3役者に絞り激しい動き取り戻し奏功。近親相姦、親殺しなど残酷な要素多く、シンデレラの挿入あり欧風も洪水の街描くラストが未来系。

佐野眞一 / ノンフィクションは死なない 

2014年12 月10日 イースト新書 沈黙破り週刊朝日連載終了の真相語り、盗用疑惑にも回答し迫力の1冊。苦悩の日々やノンフィクションの意義、猪瀬直樹との過去のつきあいと確執も洗いざらい書いて衝撃。私的ノンフィクション史も興味深く一気読み。

ENTRANCE(構成・演出:多田淳之介)

2015年1月8日20:00 世田谷美術館 エントランス・ホール シリーズ13弾は多田起用し伊東歌織&福田毅演じる1年の入り口。ロビー映像巧みに導入、入場者として出入り階段登り降りして紅白歌合戦に突入の展開に驚愕。妖怪ウォッチ激しく踊りリアル身体。サザン…

川上弘美 / 水声 

2014年9 月30日 文藝春秋 姉と弟の恋情を幼少期から中年期まで前後させ描くインモラルな家族小説は、井の頭線沿線中心にサリン事件など東京現代史も取り入れ鮮やか。個性的なママのキャラよく、明らかになる両親の秘密巧みで見事なスパイス。

新年工場見学会2015(五反田団「チング〜友へ〜」、紅未会「未メタモルファーゼ2015」、ハイバイ「RPG演劇『エンド・オブ・ワールド』」、プーチンズの新春ライブ、ポリスキル) 

2015年1月3日14:00 アトリエヘリコプター 12回目新年企画はヤクザ映画パロディで黒田&師岡の高倉健&菅原文太が全く似てなく笑い。前田組と西園組の抗争よく内田慈&中島歩登場し大作の趣き。ハイバイはRPG演劇挑戦空回りだが紅未会&ポリスキル安定。