2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

財団、江本純子 / ドレス

2019 年3月29日19:30 ギャラリールデコ6F 遠藤留奈&内田慈起用の4人芝居は、江本純子&本谷有希子を彷彿のゼロ年代に躍進した演劇人描く小劇場群像劇で異様な傑作。女優たちの役得るための奮闘の舞台裏も赤裸々にみせ、遠藤の突き抜けた暴走キャラに脱帽。

町屋良平/1R1分34秒

2019 年1月30日初版 新潮社 21歳のプロボクサーの心情描いて芥川賞受賞も納得の仕上がり。対戦相手のSNSをチェックし、親しみもってしまう主人公が新鮮。現役ボクサーで駆け出しトレーナーのウメキチとの練習でキャラが激変する様が迫力。

モモンガ・コンプレックス / となりの誰か、向こうの何か。

2019 年3月24日14:00 若葉町WHARF 待望の新作は木下順二「二十二夜待ち」モチーフに民謡生かす試み奏功。菓子配り、トイレットペーパー結った綱引きを客席に渡し参加する楽しさ用意し大成功。岡田智代ら加えた10人出演で充実ぶりも、終盤に満腹感。

あひるなんちゃら / ハルサメ

2019年3月18日19:00 駅前劇場 誕生会を開いてもらうことになる中年男性の話はダメ人間満載の不条理コメディ。主役に負担感あるも、知らない女2人組で宮本奈津美ら爆走し好演。ハルサメという名の亀を巡る展開が異様で、弟や妹の介入もシニカル。

青年団 / 思い出せない夢のいくつか(平田オリザ演劇展vol.6)

2019年3月11日17:30 こまばアゴラ劇場 超人気企画第六弾千秋楽は幻の94年シードホール公演作の貴重な再演。「銀河鉄道の夜」モチーフに内田百閒風味混ぜた3人芝居は歌も披露した藤松祥子が機能し、兵藤公美演じたベテラン女優との旅行きがじんわり。

森見登美彦 / 熱帯

2018 年11月15日初版 文藝春秋 幻の本「熱帯」めぐる追跡描く新作長編は、「千一夜物語」や「海底二万里」大胆活用な貿易譚に発展。池内氏のノート長過ぎだが、森見本人登場の冒頭や東京での白石さんのキャラも面白く、後半の大航海な展開も見事。

MONO / はなにら

2019年3月10日14:00 吉祥寺シアター 20年前に災害で親族を失った者たちが形成した疑似家族の別れの時を描いて唸る仕上がり。些細な対立を人間味たっぷりにコミカルに仕上げ土田節炸裂。新劇団員多数迎え、養父への愛情を巧く出した立川茜ら新顔輝く。

青年団 / 忠臣蔵・OL篇(平田オリザ演劇展vol.6)

2019年3月8日15:00 こまばアゴラ劇場 OLという言葉にノスタルジーでも、3チーム公演のBプロは森内美由紀の大石が素敵。イラスト満載に書記も担当した黒木絵美花が大成功。石橋亜希子も安定だが、新顔も機能し籠城か仕官か討ち入りかで揉めるOLたちが躍動。