2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

村上春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

2013年4月15日初版 文藝春秋 鉄道会社に勤める男の過去に色彩持つ4人の仲間から受けた残酷な仕打ちの真相と救済描き流石の小説力。故郷の名古屋離れ東京で暮らす30代独身男の地道な日常描写丁寧で心地いい。仲間と邂逅する展開も味わい抜群。

山口晃展 付り(つけたり)澱(おり)エンナーレ〜老若男女ご覧あれ〜

ART

2013年4月20日-5月19日 そごう美術館 「演説電柱」や「厩圖」など新作に加え過去の代表作もまとめて展示し圧巻。大胆提案ロゴや映像作品「千軒長屋」など独りトリエンナーレも展開して現代アートを縦横無尽。ユーモア抜群の膨大な小説挿絵も展示嬉しい。

マームとジプシー / てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて。

2013年4月29日14:00 十六夜吉田町スタジオ 吾妻橋DXで見せた点と線を巡る小品が出演者増やし6人版で完成。01年の卒業時の別れと11年の再開をNYテロと震災の記憶交え描き意欲的。森で生活始める萩原綾登場で筋立て複雑化も小道具含め挑戦の意気良し。

flat plat fesdesu vol.2 Bプロ(ピグマリオン効果、たかくらかずきvs Aokid、横山彰乃、KENTARO!!と荒谷みつる、岩渕貞太)

2013年4月28日18:30 こまばアゴラ劇場 現代舞踊なストイック作品並ぶ長丁場は荒谷のギターにソロでガンガン踊ったKENTARO!!出色で珍しい歌も披露。面白大胆な挑戦目立ったピグマリオンの発見は収穫。期待のAokidはギミック空振りで退屈感。

水素74% / 半透明のオアシス

2013年4月28日15:00 三鷹市芸術文化センター 星のホール 1時間でダメ家族をリアルな笑い満載で描き会心。先輩にたかられ、風俗への就職も覚悟するダメニート女子で斎藤淳子が新境地。裏の顔もついい子役で浅野千鶴ハマリ過ぎ。その場しのぎな無責任母役で兵…

庭劇団ペニノ / 大きなトランクの中の箱

2013年4月27日14:00 森下スタジオBスタジオ 自室で制作のはこぶね作品集大成は廻り舞台でリンボや大人の絵本など3作品ミックスして再現。変態・山田伊久磨中心に瀧口タエコ&島田桃依の怪物な女も機能。2重構造が3倍に広がり贅沢。粉を吹く樹木やはり圧巻…

THE SHAMPOO HAT / 葛城事件

2013年4月21日14:30 ザ・スズナリ 岸田受賞後初の劇団公演は無差別殺人犯人と家族描くピカレスクもの。新井浩文が凶暴な男演じ不気味。両親を赤堀と鈴木砂羽熱演。翻弄される兄の姿秀逸だが絶対悪の存在に膨らみ欠いた印象。安藤聖が獄中妻で格上げ。

平田オリザ演劇展vol.3「この生は受け入れがたし」

2013年4月14日16:30 こまばアゴラ劇場 96年の弘前劇場共演作の嬉しい再演は東北の大学の寄生虫研究者たち描く得意の研究室もの。マニアックな情報を笑いで包み流石。研究に没頭する夫と地方生活になじめない妻の温度差切ない。寄生と共生のテーマ鋭い。

川上弘美 / 七夜物語(上)(下)

2012年5月30日初版 朝日新聞出版 朝日新聞連載の児童文学の意欲作は酒井駒子の挿絵ちりばめ祖父江慎のデザインも見事も校正の雑さ残念。大鼡ら登場の7つの冒険の夜以上に小学生主人公さよの日常風景が圧巻。団地周辺の70年代な世界観が心地いい。

エドワード・スタイケン写真展 モダン・エイジの光と影 1923−1937

ART

2013年1月26日−4月7日 世田谷美術館 「ヴォーグ」や「ヴァニティ・フェア」掲載のスタイリッシュ写真を一気展示。グレタ・ガルボなど人気女優に加え20年代の映画や舞台に出たマイナー女優のファッション写真もゴシップネタたっぷりに解説され楽しい。

シティボーイズミックス / 西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を

2013年4月6日17:00 世田谷パブリックシアター 作・演出に宮沢章夫迎え89年以来のラジガジ再生の趣き。何より笑いの宮沢復活嬉しい。原発ネタ多めに得意のナンセンスギャグ光る。中村有志の出ずっぱりもネタに。ハローワークでソニー希望、自殺率の高い県秀逸…