2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ほうほう堂@緑のアルテリオ

2011年11月27日17:00 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場 ホール以外の公演が目立ったが新作は劇場の裏側まで使いきる意欲作。浅井裕介のライブ描画と映像の併せ業も工夫満点。会場の外に連れ出し3階カフェパートがポップセンス抜群で最高。ラストの前…

うずめ劇場 / エレベーターの鍵 

2011年11月26日14:00 レインボーコート参宮橋スタジオ 大半が女のモノローグのアゴタ・クリストフ作品の壁にP・ゲスナーの演出マジック生まれず大失敗。一般家屋な会場も退屈さ助長。積み重ねた皿が割れる仕掛けも見た目地味。夫と医者登場のエピローグに若…

生源寺眞一 / 日本農業の真実

2011年5月10日初版 ちくま新書 元東大農学部教授の解説で日本農業の現実が明快。食料自給率でみる集約型の土地利用型の実態。農政の問題点もずばり指摘。食管制度や減反が生んだ農村社会亀裂の重く暗い歴史生々しくフェアな制度設計の重要性痛感。

クリウィム・バアニー / がムだムどムどム

2011年11月25日20:00 シアタートラム 待望の新作は遊覧型システムが奏功。観客が凝った舞台を歩き回り、ガーリーな世界観を体感。予想不能な動きが各所で勃発。家の裏や円形舞台や橋の上で14人の体躍動。イデビアン陣に加え松浦羽伽子ら嬉しい顔ぶれ。

青年団 / ソウル市民1939 恋愛二重奏  

2011年11月23日19:30 吉祥寺シアター シリーズ4作目は軍需景気に浮かれる京城を舞台に意外な明るさ。佐山和泉がやり手の印刷屋の差別思考を体現。戦争で腑抜けとなった婿養子の古屋隆太は人間味抜群で「私の青空」が圧巻。朝鮮人志願兵の残酷な現実も。

五反田団 / 五反田の夜 

2011年11月19日19:30 アトリエヘリコプター 劇団員でアトリエ公演はボランティア組織の混乱描く爆笑喜劇で持ち味発揮。不動産屋を解雇される奥手な男を前田司郎が面白く演じ、西田麻耶がカダフィなブタマン怪演。後藤飛鳥との対立よくフリマでの大団円に感嘆…

しりあがり寿 / あの日からのマンガ

2011年8月5日初版 エンターブレイン 東日本大震災後に描かれた作品を順番に並べて画期的な臨場感。「地球防衛家のヒトビト」も震災&原発関連オンパレードで興奮も、「海辺の村」「震える街」「そらとみず」など近未来を描く強烈な完成度に衝撃&感涙。

原武史 / 震災と鉄道

2011年10月30日初版 朝日新書 東日本大震災後のJR東日本の復旧遅れ批判鋭いが三陸鉄道などローカル線への愛情は確か。集中インタビュー編集でざっくり感や既視感あるも過去時刻表から炙り出すものの動き考察は見事。新幹線&リニア批判も納得。

LOVELY BABY (作・演出:河西裕介)

2011年11月12日13:00 東京グローブ座 ジャニーズと組んだ商業公演は三宅健主役に傑作「ストロベリー」リメイク。三宅小説家にして菅原永二のゲイカップルの性転換&妊娠まで妄想する展開追加も蛇足。小島聖の役どころ不要感。伊達暁&後藤剛範組笑えた。

岡崎京子 / 森

2011年9月25日初版 祥伝社 事故で連載1回で休載した未完の表題作は充実度抜群で続き読めない悔しさ。「タルカムパウダー」など85−95年の単行本未収録の7編も面白さ存分。幻の「ショコラな気持ち」の連作、カットも多数盛り込み嬉しい。

ロロ / 常夏 

2011年11月5日15:00 シアターグリーン Box in Box Theater 新作はボーイミーツガールな夏のイメージ横溢の意欲作。風呂に弟閉じ込める北川麗が魅力爆発。好きだった男子そっくりの男に会う森本華の走り回る元気よく踊り場面秀逸。「H2」等ノスタルジーな固有…

高橋秀実 / ご先祖様はどちら様

2011年4月20日初版 新潮社 小林秀雄賞受賞作は自身のルーツ探すコミカルな一作。古い戸籍探し、宮城に行き着く父方の高橋編も面白いが、母方で見つかる市川の源氏平氏の系譜ネタも膨らみ、興味深いエピソード満載。系図買いの実態も明らかに。

岡崎藝術座 / レッドと黒の膨張する半球体 

2011年11月4日19:30 にしすがも創造舎 久しぶり参加の内田慈効果出るも移民モチーフの野卑な作風で実験的も空振り多数。移民比率6割の近未来舞台にへらへら親子を軸に牛になり、牛丼食べで奇妙さ抜群。母が食事の仕方しつける場面は出色。音響でも新味。

山本容子のアルファベットjourney

ART

2011年11月2-8日 伊勢丹新宿店 本館5階=アートギャラリー アルファベットにまつわる新作版画中心に欧州メルヘン風味に魅了。「シェルブールの雨傘」「My Fair Lady」など11年作の大作に冴え。「トムは真夜中の庭で」など近作も充実。細部までの描きこみも…

競泳水着 / いと愛し

2011年11月3日14:30 SPACE雑遊 1年ぶり本公演は劇団員のみ三人芝居。亡くなった音楽家の仕事場に葬儀の翌日に集まった関係者の複雑な関係描くが盛り上がり欠きやや低調。ベタで目立った新味なく娘役の大川翔子不発で川村紗也のメガネ姿も逆効果。