2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

山川冬樹、sim、恩田晃、OPTRUM、ドラびでお / スポンティニアス・コア:パフォーマンスを超えて

2006年3月31日19:00 代官山UNIT simがスマートに見えるほど異端でエッジ効きまくるイベントで意義。圧巻はドラびでおでキルビルやBRコラージュし1人ドラム叩きビートと映像融合で爆笑。テーブルに機材並べた恩田や蛍光灯のOPなど視覚的にも刺激的。(やま)

阿部和重 / プラスティックソウル

2006年3月10日初版 講談社 99〜00年「批評空間」連載の幻の連載小説は、アシダイチロウら作家の卵4人による共同創作企画を軸にドラッグ山盛りで妄想の嵐。話者の転換激しく物語がぐるぐる回る実験性に酔うも、世紀末の東京舞台に面白さ抜群。(やま)

ASA-CHANG & 巡礼、康本雅子、イデビアン・クルー、井手茂太 / JUNRAY DANCE CHANG

2006年3月30日20:00 Super Deluxe A&巡のライブ主体の企画でダンスは控えめな印象。コスチューム凝り、各パートで着替えも。個別ダンス多いが群舞が最高。垣間見せるイデビアンの輝く個性に興奮。康本もらしさ発揮。全体に統一感欠き物足りなさも。(やま)

"77 MILLION" ブライアン・イーノ音楽映像インスタレーション展

ART

2006年3月24日−4月3日 ラフォーレミュージアム原宿 イーノ自身初となるPCアプリケーション作品「77 MILLION Paintings」素材に抜群の効果を発揮。じわり変化していく抽象絵画がアンビエントな音響と組み合わされ陶酔。大小多様サイズ用意し複数の部屋で異な…

金魚、モモンガ・コンプレックス、中野成樹+フランケンズ、矢内原美邦、C.I.co.、廣井陽子、吉福敦子、能美健志&ダンステアトロ21 / 横浜ダンス界隈#3

2006年3月27日19:30 BankART1929〜馬車道周辺〜BankART Studio NYK 横浜各所でダンスを巡るオリエンテーリング。生憎の寒波もモモンガの路上ダンス圧巻で馬車道の商店に入り込むパフォーマンス最高。ラウンジでの矢内原×藤瀬のりこ×佐川智香のチョコレートも…

コクーン歌舞伎 東海道四谷怪談 南番

2006年3月27日18:30 シアターコクーン 03年以来で襲名後は初となる勘三郎コクーン歌舞伎は、その第一弾作の強力再演。橋之助との名コンビ発揮し各場じっくり迫力満点。平場席に水飛沫溢れ、お岩が炎の提灯から登場する場面が圧巻。冴える串田演出に感嘆。(…

Ord-d.d / 冬の花火、春の枯葉

2006年3月26日17:00 にしすがも創造舎 開場時のクラブ斜陽が圧巻。昭和初期のカフェ再現し女給&踊子が場内揺らし期待の開演も太宰治3編連作は原作の欠点に嵌る悪夢。空間見事に音楽マッチも長台詞真面目演出は課題。トークで宮沢章夫登場は嬉しく救い。(…

尾上松緑 / 夏ノ夜ノ夢

2006年3月26日15:00 松竹座 松緑のシェイクスピア劇で厚遇された保田圭は腐っても元娘。芝居は松緑並に拙いが、ダンスとヲタ動員力で地力発揮。松緑のパックは、いたずら妖精の無邪気さ皆無で、忠義の奴にしか見えず。終始沈鬱な加納演出も魅力無し。(飯野形…

うずめ劇場 / 我が闘争

2006年3月26日13:00 森下スタジオ 人気ユダヤ人戯曲家タボリ作の日本語初演出作は3時間の大作も個々の台詞長く一本調子で睡魔襲う展開。ウィーンで若きヒトラーをユダヤ人ヘルツルが面倒みる展開面白いが、生きた鶏を舞台上に放置させた演出が最高。(やま)

アーノルドシュワルツェネッガー / ゲルニカ

2006年3月25日19:00 OFFOFFシアター 学校とコンビニ舞台に現代のコミュニケーションの危うさ描き好調持続も空っぽの舞台は裏目。道具使ってこそ持ち味出そう。オタクインテリな二人に現実味。水野顕子はザコキャラへ後退し女子高生役の幸田尚恵に輝き。(や…

珍しいキノコ舞踊団 / また、家まで歩いてく

2006年3月25日15:00 スパイラルホール 05年作の続編というより再演。ロングラン公演も会場広くステージ奥行き効果的だが客席との一体感出せず苦戦。随所にキノコワールド展開しジャングルの動物たちな要素は新味。楽しい歌パート継続も個々キャラは後退。(…

夜王

TV

2006年1月13日〜3月24日22:00 TBS 「ロミオへようこそジュリエット」全ての女性を幸せに。昨年単発より連ドラ化。ホストクラブ舞台で№1を巡り遼介と聖也とその派閥争い軸に仕事の真髄描き飽きさせぬ展開に。最後は派閥を超え互いに高めあう姿に感動(しも…

身体表現サークル、たかぎまゆ、HINOBI(日野武道研究所)、ピンク、ボクデス、ぼくもとさきこ、康本雅子+岡本真理子、山賀ざくろ、室伏鴻 / 吾妻橋ダンスクロッシング 

2006年3月24日19:00 アサヒアートスクエア 面子がやや地味もレギュラー陣が奮闘。とくに康本雅子が抜群に動きよく、1部で岡本真理子、2部で常樂泰と共演し圧倒的躍動感。期待のピンクはやや体が重い感じで昨年末のよさ出ず残念。身体表現Cは計算しっかり…

絲山秋子 / 沖で待つ

2006年2月25日初版 文藝春秋 芥川賞受賞作は併録作とも持ち味十分の傑作。バブル世代の著者の時代見る眼の確かさ、描き出す技量再認。総合職入社の会社の歳月を時間軸巧みに描き、好不況の仕事変転、同期や仲間との交流鮮やかに我ら世代の日々。(やま)

中川家の寄席

2006年3月23日21:45 末広亭 中川家2本に若手とろサーモン挟みゲストトークで締める構成で1時間1500円。往時の漫才雰囲気味わう空間で1本目はトリノ五輪にWBCと時事ネタで若年層きっちり笑わせ2本目は古典的火事ネタで王道に即興性も見事。(やま)

3月歌舞伎公演「猿之助十八番の内 當世流小栗判官」第二部

2006年3月22日18:30 国立劇場大劇場 低調の第一部に比べ見せ場多く美濃での青墓宿からの場面が秀逸。小栗判官巡り笑也の照手姫と春猿演ずるお駒の切ないまでの明暗が見事。渋谷勢に比べ天馬の宙乗り含め全体の舞台は迫力欠けるが二部構成の試みは支持。(や…

森口豁 / だれも沖縄を知らない 27の島の物語

2005年7月15日初版 筑摩書房 黒島から浜比嘉島まで30あまりの離島を取材し、各島固有の問題を浮き彫りに。浜辺の少年の41年後を追った伊是名島が最高。全体に公共事業漬けの実態くっきり。基地問題から市町村合併の弊害まで多様に捉えた労作。(やま)

THE SHAMPOO HAT / 恋の片道切符

2006年3月20日19:30 ザ・スズナリ 在日朝鮮人集まる零細パチンコ店控え室を舞台に真夏の午後の一コマを見事に作品化。草野球チームの会合とアルバイト面接重ね警官が何度も顔出すヤバい雰囲気。停電に電話まで止まる緊張が見事。大堀の店主ぶり秀逸。(やま)

大谷能生のフランス革命(RIOW ARAI)

2006年3月19日19:00 UPLINK FACTORY これぞ大谷仕事で80年代からの機材の変遷から始まる見事な楽器進化論。メモリーなく1発録りで苦労した当時の宅録事情鮮やか。MIDI以降も劇的なテクノロジーの変化を実感。サンプリング実演も嬉。完成定義も興味深い。(や…

パパ・タラフマラ / 三人姉妹 

2006年3月19日14:00 中野スタジオSAI 相次ぐ再演に世界ツアーまで実現の人気作が再登場。あらた真生ら中核3人の女全開の1時間。チェーホフ作から飛躍も痛快に成熟艶技。台詞効果的にほぼ全編流れる松本淳一音楽に反応したダイナミックな動きが圧倒的。(や…

離風霊船 / ゴジラ

2006年3月18日19:00 シアターアプル 20年前の岸田戯曲賞受賞作再演は80年代全開のイタいホームドラマ。巨大空間にムリが生じ、冬ソナ等新ギャグ加えるも時代遅れなベタさ辛い。障害乗り越えゴジラと純愛貫く神谷麻衣子とモスラなど円谷怪獣ネタは救い。(や…

劇団八時半 / 完璧な冬の日

2006年3月18日15:00 こまばアゴラ劇場 新空港建設に反対する3人の苦闘の日々描き意義深い傑作。周辺住民も見放す彼等のブログ対応等些細な悩みは取材では得られぬリアルさ。マザコン40歳地権者を鈴江が情けなさ抜群に、元教員29歳キャバ嬢を長沼が熱演。(…

『SIX STRATA :ROPPONGI HILLS DEFINED』刊行記念 ホンマタカシ×堀江敏幸トークショー 

2006年3月17日19:00 六本木ヒルズ森タワー49階「アカデミーヒルズ49」 東京文化シーン最注目の顔合わせ。超異色コラボ写真集刊行で2人のトーク実現。ラフなホンマに対し初ヒルズの堀江は地味に真面目でコントラスト強烈。「私」やヒルズ族や総て創作は嘘と…

AKB48 

2006年3月16日19:00 AKB48劇場 ほぼ毎日250客限定1000円の「会いにいける」ライブは、全体とユニットの配分巧みに充実の1時間20分。秋元康入魂の全編オリジナルで好楽曲揃え、夏まゆみの振り付けが抜群に機能。アップフロントは資本参加検討すべし。(やま)

ほろほろ号 / るる ざざくろ 

2006年3月15日19:30 BankART Studio NYK ほうほう堂代表作を山賀ざくろ迎え男女デュオで再演。新鋪美佳は振付専念し福留麻里のキャラ急浮上。母親と宮沢りえCD聴いた今朝の出来事語る場面から最高でBGM効果的にぴょんぴょん跳び30分1ドリンク付1500円の満足…

3月歌舞伎公演「猿之助十八番の内 當世流小栗判官」第一部

2006年3月15日13:00 国立劇場大劇場 昼夜ぶっ通しで猿之助の十八番、小栗を花形公演で実現も若手の力量に課題。気合い十分の渋谷勢に対し凡庸な舞台が残念。古典なら欲しい質感が出ず、トリノ五輪などギャグコーナーも空回り。見せ場多い第二部に期待。(や…

ヨーロッパ企画 / Windows5000

2006年3月14日19:30 THEATER/TOPS 近未来の集合住宅舞台に画期的ソフト開発したアイデアの勝利。舞台上に8世帯の激狭部屋並べた断面図が圧巻。役人が立ち退きリサーチで観察し個々の間抜け生活にツッコミを入れる展開秀逸で20回記念の彼等の最高作。(やま)

大森立嗣 / ゲルマニウムの夜 

2005年3月13日19:00 一角座 荒戸事務所特設映画館上映復活は花村萬月芥川受賞作映画化で期待大も強烈変態映画に焦る。国立博物館内で文化庁支援入れながら男同士のフェラ連発。石橋蓮司院長ヤバすぎ。全体インモラルの中、早良めぐみ肢体輝く。(やま)

THE・ガジラ / ひかりごけ

2006年3月12日14:00 ザ・スズナリ 公演連発で制度疲労気味も武田泰淳作得て確実ヒット狙うが苦しい。センターステージで遭難漁師たちが仲間を食い始める衝撃展開も眠さ抜けず。若松武史の声は存在感。松田洋治の食われ役よし。鍋使う演出は効果あり。(やま)

チェルフィッチュ / 三月の5日間  

2006年3月11日20:00 Super Deluxe 岸田戯曲賞受賞作再演は空っぽな舞台で本領発揮し見事な時代感覚。03年イラク攻撃時の六本木渋谷の若者群像劇が超リアル。ラブホ2人にデモ参加2人もいいが、キョドるミッフィ演じた松村翔子のノイズ全開ぶり圧巻。(やま)