FILM

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White

2023年12月23日 109シネマズ二子玉川TVアニメ放送中でもオリジナルストーリーで実現の映画版は軍絡むスケールでかめな展開が奏功。飛行艇でのアクションはベタでも見せ場たっぷり。アーニャの我慢シーンも爆笑。特典の小冊子がこだわり満点で嬉しい。

ダン・スキャンロン / 2分の1の魔法

2020年10月4日14:00 イオンシネマ港北ニュータウン 主要メンバー抜けて心配されたピクサー新作は魔法が消えた世界に暮らす2人の兄弟を軸に展開するファンタジーアドベンチャーで文句なし。落ちこぼれな兄と内気な弟コンビよく、父の復活狙うアイテム探しも…

クリス・バック&ジェニファー・リー / アナと雪の女王2

2020年1月13日12:45 109シネマズ二子玉川 傑作人気作の続編はエルサの魔法の秘密探る筋立てで細部までこだわった映像美が進化。「ずっとわからないもの」「おとなになったら」など序盤から見事な劇伴連発。アレンデールが背負う暗い歴史に向き合う展開よし。

是枝裕和 / 万引き家族

2018年7月30日18:40 TOHOシネマズ日本橋 カンヌ映画祭パルムドール獲得も納得の東京の底辺に生きる者たちが健気に少しずる賢く生きる様を描いて会心。血縁関係ない者同士の絆の強さ鮮やか。安藤サクラ&リリー、松岡茉優らいいが、子役が反則的に愛らしさ。

米林宏昌 / メアリと魔女の花

2017年12月27日12:55 下高井戸シネマ ジブリ出身の米林監督のスタジオポノック第一弾は英国作品映画化で、魔女の力を手に入れた少女の戸惑いと勇気を巧みに描き成功。魔法使いの大学などの描写見事で、終盤のアクションシーン迫力抜群。帚の動きも見事。

三島有紀子 / 幼な子われらに生まれ

2017年9月6日 テアトル新宿 重松清作を荒井晴彦と巧みに料理し海外入賞も納得。妻と連れ子過ごす日々を浅野忠信が渋く演じ会心。家庭優先で倉庫番に異動させられる展開うまく、たまに過ごす実娘が見せる健気な姿に感涙。ダメ男役クドカン健闘。

片渕須直 / この世界の片隅に

2017年1月11日 テアトル新宿 こうの史代の傑作映画化は昭和初期の広島や呉の町並を詳細に描き出し抜群の完成度。ヒロインすずを能年玲奈=のんが好演。絵画の面白さも巧みに取り込みコトリンゴの味ある音楽も奏功。資金集め方含め新たな到達点。

山内ケンジ / ミツコ感覚

2011年12月27日21:00 テアトル新宿 CM、演劇に続き映画に挑んだ監督第一弾は得意の不倫をテーマにストーカーの味付けも強烈に、石橋けい&初音映莉子の姉妹の日常を生々しく描いて成功。古舘寛治の調子良すぎる上司滑稽で、三浦俊輔のキャラも強烈。

ペドロ・アルモドバル / 抱擁のかけら

2010年3月22日9:50 新宿ピカデリー ぺネロぺ・クルスを悲劇のヒロインに時代を交錯させミステリー仕立て。秘書から女優に抜擢でもオーナーの嫉妬の餌食になる展開も重厚な作りで劇中の原色ばっちりの映画も含めアルモドバル監督の創作の充実ぶり抜群。

松江哲明 / あんにょん由美香

2009年9月10日20:30 東中野ポレポレ 注目新作は林由美香が出演した韓国製B級エロ映画に迫った意欲作。カンパニー松尾や平野勝之、いまおかしんじが登場しAVやピンク映画のロケ現場訪ねる前半も見事だが韓国へ渡ってからの展開がドラマチックで衝撃的。

下西啓正 / グレムリンの行程

2009年6月19日21:20 駅前劇場 公演後上映の08年製作15分映画は柿ピー仕分けする町工場を舞台に外国人労働者と働く日本人バイト青年の葛藤をコミカルに描いて大成功。セクハラに遭いながらも逞しく働く外国人パートを岩本えりが色気湛え好演。

ダニー・ボイル / スラムドッグ・ミリオネア

2009年6月15日16:00 シネセゾン渋谷 クイズ番組の進行と共に過去振り返る筋立て陳腐も兄弟2人と幼馴染の激動の日々を迫力満点に見せ文句なしのオスカー受賞。ポップセンス存分にコマ割りムンバイのスラムを美しく臨場感抜群に描き子供たちの躍動圧巻。

吉田大八 / 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

2007年7月7日12:30 シネマライズ 舞台で小説で輝いた本谷有希子代表作映画化は、石川の田舎町の一家の残酷ドラマに奥行き与え、CM畑の持ち味もしっかり。待子の不在理由を眼の病気に変えリアリティ。勘違い女・澄伽をサトエリが抜けた演技で好演。(やま)

ケン・ローチ / 麦の穂をゆらす風

2007年1月18日10:45 渋谷シネ・アミューズ 1920年代、英国占領下のアイルランド舞台に発足間もないIRAの姿を中心に残酷なまでのリアリズムに震える。5国合作で文句なしのカンヌパルムドール。独立の戦争が内戦に変わる皮肉、兄弟を待つ厳しい運命が衝撃…

三池崇史 / 龍が如く 劇場版

2007年1月16日13:00 東映本社試写室 セガの人気ヤクザゲームが実写映画化。得意のグロさ封印し北村一輝をアンチヒーローにアクション満載のど派手エンタメ。宿敵で岸谷五朗が怪演。強盗カップルでサエコが抜群の存在感。怪しいM男で荒川良々も持ち味。(や…

花よりもなほ

2006年6月3日公開 松竹 監:是枝裕和 演:岡田准一、宮沢りえ他 是枝注目作は、野田版研辰に通ずる仇討懐疑を軸に、殺生せず長屋の貧民と共生する優しい時代劇。岡田は時代劇初主演を逆手に男根的武士像から乖離した役作り奏功。今や松竹の看板女優となった…

大森立嗣 / ゲルマニウムの夜 

2005年3月13日19:00 一角座 荒戸事務所特設映画館上映復活は花村萬月芥川受賞作映画化で期待大も強烈変態映画に焦る。国立博物館内で文化庁支援入れながら男同士のフェラ連発。石橋蓮司院長ヤバすぎ。全体インモラルの中、早良めぐみ肢体輝く。(やま)

 由美香 Oh My Love! / 『YUMIKA 1989-1990 REMIX』(カンパニー松尾)、『愛しのAVギャル』(平野勝之)

2005年9月26日19:45 UPLINK FACTORY 林由美香追悼上映は多摩川へサイクリング小旅行する平野節堪能に続きカン松新作が登場。自作「硬式ペナス」再編集し、ラストはパラガ「ベンチ」流れるなか19才の由美香が線路上で手を振る必殺シーンで場内感涙の嵐。(や…

 暴力をみつめる眼―アジア・アフリカドキュメンタリー映画会議2005 / 危機と包容、あるいは敵対者への愛を忘れぬこと−モリ・トラオレの世界(コートディヴォワール)

2005年9月24日13:30 東京大学駒場キャンパス18号館ホール トラオレ新作「希望の土地」上映も選挙放送の如く本人映像ばかりで残念。国内コートディボワール研究者集い、南北対立する内戦状態の国の問題点明確化もトラオレ話が抽象的で破綻。メートル・アダ演…

阿修羅城の瞳

2005年4月16日公開 松竹 監:滝田洋二郎 演:市川染五郎、宮沢りえ他 失敗例多い傑作舞台の映画化には稀有な佳作。松竹制作ゆえ、新感線の猥雑さ、濡れ場での古田新太のぬめり感こそ無いが、染五郎が強き優男・出門を好演。7月蜷川歌舞伎後は、いのうえ・中…

真夜中の弥次さん喜多さん

2005年4月2日公開 アスミック・エース 監:宮藤官九郎、演:長瀬智也、中村七之助他 20年に1本の傑作カルト・サイケ・ムービー。初監督ながら、ホモ、ドラッグ、現実と幻想、生死の狭間という難しい素材を、豪華出演陣も程よく活かしつつ巧みにまとめた手腕…

第26回ヨコハマ映画祭

2005年2月6日10:30 関内ホール チケット完売、前日からの長蛇の列で大盛況。男性客が7割占めた表彰式は作品賞「下妻物語」筆頭に「スイングガールズ」「油断大敵」が賞分け合う格好。主演賞の深田恭子、役所広司しのぐ存在感示したのは樹木希林。(やま)

伊刀嘉紘 / 梅心中

2004年9月23日15:00 下北沢Tollywood 栗田麗と宮本大誠の共演、義手で自殺願望ある女とケガで両腕が使えない男の出会い。口だけで果実をむさぼるシーンは圧巻。ただ歩く町並み、窓の外の風景の入れ方などもこだわり完成度高し。濃厚の30分、成熟の短編映画。…

ドキュメンタリー・ドリーム・ショー/琉球電影列伝(ヤマングーヌティーダ、モトシンカカラヌー)

2004年9月19日15:00 映画美学校 謝花謙の76年作のヤマ〜は若きボクサー具志堅の青春をドラマ化した脱力系。場内笑いこぼれるほのぼのした雰囲気も、続く布川徹郎の71年作モト〜は沖縄エロス外伝の副題ある返還直前の赤線の現実、デモ行進の映像も圧倒的。(…

HALCALI(ハルカリ) / 春狩デーヴィーデー(仮)

2004年3月 フォーライフ 注目10代女子2人組のシングル4曲のPV集、これが尖がりまくりの傑作DVD。とくにBonus Trackがヤバイ。田中秀幸&タナカノリユキのぶっとび映像、ツリー着ぐるみのハルカリのダンスもヤラレまくり。一応CD付き。(やまガブリエル)

宮沢章夫、鈴木謙一、浅野晋康、冨永昌敬 / be found dead

2004年7月17日21:00 池袋シネマ・ロサ 人が死体を発見するまで描いて4人で5本のオムニバス。欲望の旅の果てに、2話、イマニテ、オリエンテ・リング、川。来年1月の遊園地公演のプレビューだが文句なく面白く見事な仕上がり。立ち見出る盛況で上映後は宮沢×青…

土本典昭×森達也×是枝裕和/第5回土本典昭映画セミナー

2004年6月12日18:00 お茶の水アテネ・フランセ文化センター 70年代末当時の若者を30分に凝縮した土本短編「日本の若者はいま」、土本挨拶後に森&是枝でドキュメンタリー考。TVの可能性、Mムーアの功罪、賛否両論など興味深い話が爆発。是枝の意外なほど反…

クエンティン・タランティーノ / キル・ビルVol.2

2004年5月17日 渋谷ピカデリー 圧倒的な復讐劇。1で緩かった殺陣も2では解消。様々な因果も明らかにされ、独特の章立ても抜群。何といっても対戦シーン、このアクションはさすがタランティーノ。米国舞台に、カンフーも導入。音楽ではRZAが恨み節に続く面…

三浦淳子 / 空とコムローイ

2003年・日本 下高井戸シネマ タイの最北端の街メーサイを訪ね、アカ族の子供たちが暮らす寮を記録。寮を運営するイタリア人神父ペンサとの出会い中心に、山村の現実を描いた。ただ、1時間40分は長すぎ。悪路をドライブ中の車内から撮影したふれまくりの映…