2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

横田増生 / ユニクロ潜入一年

2017年10月25日初版 文藝春秋 決算説明会出禁きっかけに名前変え潜入取材試みた筆者の覚悟に拍手。15〜16年に幕張やビックロなど3店の実態興味深く、柳井社長の部長会議コメントへのツッコミ面白いが、店舗作業にハマる展開もリアルで見事。

庭劇団ペニノ / 蛸入道 忘却ノ儀

2018年6月28日19:00 森下スタジオ・Cスタジオ 待望の新作は演劇のジャンル超えた異色作。スタジオ内に寺堂用意し、観客の出す鈴の音も効果的にお経唱え音鳴らす展開が現代のライブ演奏と重なり、往時の熱狂を追体験でき圧倒。案内書読み進行理解する手法も新…

森功 / 悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞

2017年12月15日初版 文藝春秋 バブルの実像描き冴えた仕事見せた筆者が加計孝太郎ら安倍人脈の暗躍追いかけた新作は大宅賞受賞も納得の迫力。米国留学時代の接触から千葉科大での無謀な取り組みも明らかにし興奮。森友も触れるも加計部分が最高。

青年団 / 日本文学盛衰史(原作:高橋源一郎、作・演出:平田オリザ)

2018年6月14日19:30 吉祥寺シアター 北村透谷、正岡子規、二葉亭四迷、夏目漱石の各葬儀に集まった鴎外や藤村ら文化人の交流描いて、日本文学の実情、何に取り組んでいたのかを明らかにして興奮。現代口語や平成の時事ネタも大胆に盛り込む冒険楽しい。

前田司郎 / 愛が挟み撃ち

2018年1月25日初版 文藝春秋 久しぶり芥川賞候補作は不妊に悩む夫婦の突飛な解決策が三角関係もあり違和感抜群も最近の荒れ気味な作風から一変、文章のきめ細かさに感嘆。俊介の打算的心理面白く、才能あっても伸び悩む水口との交流も興味深い。

日本のラジオ / ツヤマジケン

2018年6月8日20:00 こまばアゴラ劇場 女子校演劇部の夏合宿描く好評作再演は「津山三十人殺し」を巧みに使い「さわやかな惨劇」が奏功。十代の危うさ、対立し上下関係もある微妙な人間関係、行方不明の1年生、始まらない稽古と宙ぶらりんな時間に興奮。

五反田団 / うん、さようなら

2018年6月2日14:30 アトリエヘリコプター 久しぶり本格劇団公演は望月志津子や後藤飛鳥、端田新菜ら劇団お馴染みの女優を多く揃えて、お婆ちゃんたちの小旅行を笑い満載に面白く描いて出色。東海道線乗って熱海へ向かう最後の旅を2つ用意し喪失感じんわり。