2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

黒沢美香&ダンサーズ / 起きたことはもとにもどせない(jazzzzzzzz‐dance)

2009年11月30日19:30 こまばアゴラ劇場 90年の初演からSTスポット中心に再演繰り返した定番作がミニマルダンス計画で登場。3組の女たちが交互入り組んで迫力。統一感なく「カモン!」などベタな掛け声繰り黒に身を包んだダンサーのくねる動きが格好いい。

写真新世紀2009

ART

2009年11月7日―29日 東京都写真美術館 将来有望な無名若手写真家の作品が無料で公開されお得感抜群。アラーキーや飯沢耕太郎、蜷川実花ら選考委員ら選出によるケレン味たっぷりの優秀5作(高橋ひとみ、杉山正直ら)だけでなく佳作群も愛すべき作品豊富。

毛皮族 / 社会派すけべい

2009年11月28日19:30 駅前劇場 町田マリー含め久々に結集の毛皮族本公演はバカバカしさに磨き。江本純子オンステージも盛り込むが元ネタ見えず演出にキレがなく不完全燃焼。羽鳥名美子が男運ない旅館の女将役で大抜擢。適度な露出度あり本領発揮。

ワワフラミンゴ / カッパのへーすけ

2009年11月28日18:00 ギャラリールデコ2 お試しワワフラミンゴな企画公演は実験的で本公演上回る不思議さで大満足。短編なのに間に5分の休憩と役者の服装を叱る「北村の説教」やインタビュー部分も楽しさ抜群に盛り沢山。北村恵面白く原口茜も魅力爆発。

燐光群 / ハシムラ東郷

2009年11月28日14:00 座・高円寺1 宇沢美子著作モチーフに戦前に米国の新聞・雑誌コラムで活躍した日本人学僕の虚像と実像を描く意欲作は平栗あつみら巧者起用もプロット弱く空振り。抽象的な舞台美術も凡庸。肖像画モデルが幸徳秋水だった段は興奮。

ワワフラミンゴ / 骨のない男

2009年11月27日19:30 ギャラリールデコ2 窓生かすも2部屋に分割の複雑な客席配置で見切れしまくりの舞台厳しい。理不尽な楽しさ満載でレモンとケーキの2人組のテーブルの脚めぐる対立いいが、恋愛ネタがしっくりこない。暇な薬剤師のプロットも不透明感。

あひるなんちゃら / ジェネラルテープレコーダー

2009年11月23日15:00 下北沢「劇」小劇場 2バージョン用意した新作千秋楽のB面は外部役者使う特別版。山で犯罪予定の3人組がテープいじりだべるコミカルな一夜を描いて秀逸。仕事進まずボケかます高橋優子がハマり役。異儀田夏葉のしっかり者ぶりも見事。

elePHANT Moon / ブロークン・セッション

2009年11月22日14:30 サンモールスタジオ サンモールで復活第二弾は猟奇的な悪い癖出て下降。加害者と被害者の逆転衝撃的で暴力の嵐。音で見せる暴行シーン巧いが、事故からの終盤展開は惨劇モード。切り刻みグロさに拍車。ハマカワフミエのホラー少女怖い。

本谷有希子 / 幸せ最高ありがとうマジで!

2009年3月26日初版 講談社 08年秋にPARCO劇場で上演した岸田戯曲賞受賞作は明るい人格障害の明里による無差別テロ。標的となった新聞販売所の者たちの痛い現実が次々に明らかにされ本谷節炸裂。サディスティックな笑い満載で暗部抉り受賞も納得。

フェスティバル/トーキョー(「4.48サイコシス」(作:サラ・ケイン、演出:飴屋法水)

2009年11月21日19:00 あうるすぽっと カンバックから連続演出で今年フル稼働の飴屋新作は英人気作挑戦。舞台と客席逆転させ中央の赤い水の水槽通路が衝撃的。日本在住の外国人をずらり並べ異色。大胆起用の音楽家の山川冬樹が水中に消えるラストに唸る。

フェスティバル/トーキョー(BATIK「花は流れて時は固まる」)

2009年11月15日17:00 にしすがも創造舎 黒田育世初期作の待望再演はダンサーに覚悟迫る過酷な意欲作。半裸となり舞台に何度も体を叩きつけ中央池でずぶ濡れ口に含み吐き出す姿が強烈。終盤の背景でダンサーが飛び降り自殺&再生繰り返す中の黒田ソロ圧巻。

元祖演劇乃素いき座+龍昇企画 / チャイニーズスープ

2009年11月14日19:00 こまばアゴラ劇場 冷戦終焉で失業した東西スパイの交流描く平田オリザの幻の90年作が改稿、柴幸男演出で実現。2人芝居を演じた土井通肇と龍昇の老練な味わいはさすが。料理始める変化球は半端感も、その後の国際情勢盛り込みらしさ。

サンプル / あの人の世界

2009年11月14日14:00 東京芸術劇場小ホール1 松井周の発想自由に飼い主の墓参りから始まる新作がヒット。リズミカルに自転車に乗って登場の深谷由梨香の弾ける演技が出色。古館寛治が立ち小便を降らし流れるBJトーマス「雨にぬれても」に愛犬踊るシーンが最…

Takeo847(竹尾八品)、The Italian Bear’s Spit、他 / サンデーサンセット

2009年11月8日18:00 渋谷shifty 夏に続いて同じ会場でのイベントは若干押して開始も竹尾八品組の登場で早々にヒートアップ。奈良崎コロスケ×オータカ×小林賢輔の新生ユニットは09年のプロ野球を総括、オータカ曲2曲にタブチくんテーマ曲も最高。

渡辺源四郎商店 / 今日もいい天気

2009年11月8日14:00 こまばアゴラ劇場 サザエ亡き磯野家モチーフの弘前劇場時代人気作再挑戦はじんわり感動呼び成功。男所帯となった石澤家で味噌汁の出汁にこだわる主夫カズヤの崖っぷちの奮闘よく、幽霊の家政婦として時限復帰の姉を工藤由佳子が好演。

川上未映子 / ヘヴン

2009年9月1日初版 講談社 独自文体捨てて挑んだ初長編は苛めに遭う中学生男女の一夏の交流を描き切なさ抜群。ヒロインのコジマが圧倒的存在。残酷なまでの苛めの詳細と苛める側の本音も描いて意義。片方が連続して語る会話もリアルで意欲的。

ARICA / TSUKAI

2009年11月7日18:00 川崎市アートセンター 藤田康成&安藤朋子の強力コンビに神村恵&栩秋太洋を加えた注目の新作は段ボール溢れる舞台にカオス多めに展開しミスマッチ感も。ローラースケート履いて動き制約も服や履物並べ準備する露天商の視覚的楽しさ最高。

時間堂 / smallworld'send

2009年11月3日18:00 王子スタジオ1 6作品を休憩2回挟み4時間2000円で見せ無謀。短編が素晴らしく岸田戯曲のかっぽう着姿の百花亜希のかんしゃく玉を投げパン!と叫ぶ場面が最高。工場でのもめごとの全製品否定する2人も楽しい。熊の境宏子も新境地。

金村修 / 漸進快楽写真家

2009年5月29日初版 同友館 土門拳賞作家の写真に対する考え方を綴った1冊は自らの写真学校時代のエピソード豊富で興味深い。カメラとの向き合い方などユニークさも発揮。黒く電線が写りこんだ東京の町の作品もたっぷり掲載し嬉しい仕上がり。

MACHI-YATAI PROJECT(酒井幸菜、Karluv207、権頭繭、他「Hide and Seek」)

2009年11月1日16:00 旧吉田屋酒店『引戸庵』 台東区と芸大のコラボ企画で実現の野外ダンスは現役生とOBが和装で登場。音楽でマンドリンやカンテレなど6人従え、四方囲んだ観客から障子で見えない部分つくりかくれんぼ。酒井の楽しい動き満載で素敵すぎる30分…