朝吹真理子 / きことわ

2011年1月25日初版 新潮社
芥川賞受賞作は貴子と永遠子の25年ぶりの邂逅を丁寧にボキャブラ満点な表現力で描いて高得点。幼少期の葉山での記憶に妄想交る前半は難だが、別荘解体を前に再開する終盤は味わい。親の立場の違い、年齢差も効果的。