2004年10月21日19:30 ザ・スズナリ 鈴木翁二の同名作を舞台化。舞台に映像かぶせて、まさに王者館ワールド全開。漫画モチーフに、同じ場面繰り返す恒例のシーンにも説得力。小劇場らしい懐かしいイメージ、姉弟シーンに感涙。スズナリ復帰は大正解。（やま）

2004年10月20日19:30 新宿・THEATER/TOPS きちんとドラマ見せて緩くならない青木豪の巧妙さ光る再演。ストリップ劇場の舞台裏で小劇場崩れの作家と看板女優が再会。TV制作会社や支配人、踊り子など絡み、日常の中で埋もれる生の激しさ、切なさを描き成功。（…

2004年10月19日19:00 高円寺・明石スタジオ 待望の新作はLAのホテルの１室を舞台に記憶失ったヤクザの葛藤を描いたベタなドラマ。役者に力量なく陳腐なコメディに。女心を描けば文句なしの桑原裕子も男主人公に大苦戦。唯一の救いは桑原自身の登場場面で流石…

2004年10月18日19:00 代沢・LA CAMERA 毛皮族写真展でゲスト5人迎え赤裸々なトークライブ。客10人程度だが江本純子が菓子配り日本酒注いで回る意外なもてなし強者。2パトロン攻防に230万円借金の行方や毛皮役者陣の私生活など公開。歌編で寺山＆唐熱唱。（や…

2004年10月17日17:00 名古屋センチュリーホール スター不在で、あややの後塵を拝するほどブランド力低下しても、娘。の看板を守ろうとするメンバーたちの健気さと気概に心打たれ、娘。生誕の地・名古屋での飯田の異例の卒業コメントに落涙。推しメンなくとも…

2004年10月16日19:30 西麻布・Super Deluxe オランダから欧州の土着性湛えたジャズを前後半で3時間。前面に7ホーン並べバックにb＆p＆dr＆ゲストの日本人バイオリン。キノコ出番は後半の数分のみで、演奏も適当なフリージャズで不満。弾けたアンコールのみ救…

2004年10月16日12:00 三宅坂・国立劇場大劇場 求婚した相手が実は妹という冬ソナな側面もつ「沼津」焦点に、浮世の義理から敵同士に別れた親子の苦悩と死が情感たっぷり。大詰めの伊賀での仇討ち場面は驚くほどあっさり。7歳の饅頭娘など江戸の世界観にびっ…

2004年10月14日19:30 上野・東京国立博物館本館前 秋の寒空の下で池上に客席設けてギリシャからの凱旋公演。池を挟んで遠い舞台。字幕なくし難解化したギリシャ悲劇だが、野外だけに空間の広がりは劇的。横浜は間近だった和楽器隊が舞台後方に隠れ迫力消えた…

名古屋人でも全く知らなかった城博のメイン・キャラに就任した辻加護は、今や金さん銀さん後継の最も無味無臭な全世代向け芸能人か？記者会見で着用した金の鯱ドレスを違和感なく着こなせるのは今くるよと辻加護のみ。(飯野形而)

2004年10月13日19:30 こまばアゴラ劇場 前田出演せず、多キャストと新境地な作品で小劇場に新しいクラッシック誕生。「若草物語」下敷きに四姉妹の幸せで愛すべき馬鹿話。見舞いの姉妹帰り残された病気の三女の孤独の時間との対比鮮やかでラストも絶妙。（や…

2004年10月11日18:00 青山・国連大学前 ストックホルム公演の春作品をショートバージョンで野外無料披露。フィンランドのデザイン集団「defyra」とのコラボで充実の20分。かつてない近さで迫力、横浜ではありえない視界の広さでテーブルシリーズ堪能。（やま…

2004年10月11日13:00 山手ゲーテ座 港の見える丘で夢野久作に挑戦。2部構成で「夢編」は詩的な展開で眠かったが、Ort-d.d.演出「プレイ編」が料理モチーフに効果的な演出。とくにパーカッション演奏が肝で、ク・ナウカ印の棚川寛子の音楽で救った。（やま）

2004年10月11日12:00 国立劇場大劇場 発端からの上演で沼津の意義が際立った貴重な通し公演。堂島の米相場を動かした歴史的競演から次代へ受け継がれた沼津は、客席を一周する牧歌的な道行から市井の民の義を重んじた悲劇まで上方世話物芸の粋を結集。(飯野…

2004年10月10日19：30 下北沢・BAR SPIKE 狭いバーのテーブル2つ使い3本のショートコメディ。テーマは男女の別れで、ククルカン△、くろパレ×、そしてブラジル◎の発見が最大の収穫。失恋旅行の打ち合わせの設定で空間も効果的に使い、笑いもセンスあり貴重。(…

2004年10月10日19:00 神奈川県民ホール 世界で唯一、木管共鳴のチェロ・マリンバのために、一柳彗、権代敦彦が委嘱作曲。木の柔らかで表情豊かな響きとジェゴグの如く迫力ある低音に驚嘆。本会場芸術監督の一柳が自作のみならず、ツィゴイネルワイゼンまでピ…

2004年10月10日14:00 シアターコクーン 14人出たタイ版に比べ4人と、1人で何役もこなしテンポ良く入れ替わり遊眠社のよう。野田の少年役復活との錯覚も、とんび役は厳しい。大倉孝二はシリアスな演技もこなし幅の広さ披露。小西の意外な役者ぶりは発見。(や…

2004年10月10日14:00 シアターコクーン 出色のタイ版後では見劣り止むを得ず。頻繁な配役転換を役者に課す難しい4人版は小西真奈美には負担過重。ラストで絶望の彼岸にある毅然とした表情が出せず消化不良。野田秀樹のとんびも純朴さ出ずミス・キャスト。(飯…

2004年10月9日11:00 新宿コマ劇場 暴れん坊将軍をミュージカル化した実験作は、将軍と河原者の禁断の恋、そして禁断の夢オチ。珍奇な衣装、雪駄で華麗なステップ、演歌とラテンを交互に歌い踊り狂う180分間のマツケングルーヴは、マツケンサンバで大団円。(…

2004年10月8日創刊 注目のサッカー専門紙が創刊。あの伊ガゼッタと同じピンク紙面で意外なコンパクトさ。130円で週3回発行だが、大丈夫か。ナビスコカップの予想など渋めのテーマ。試合結果で選手に番号付記、伊紙名物の採点かと思ったら背番号。（やま）

2004年10月8日19：30 三鷹市芸術文化センター・星のホール 冒頭から大音量のヒップホップで台詞を消し、PM3〜7の土手下の若者たちのダンス＆悪ふざけの姿。その状況だけ見せるホール対策の試みも大失敗。途中で席立つ観客続出で、仲間をボコボコにし殺した後…

各国大使に扮する娘。を松浦亜弥主導で招集するという設定、そしてあややを中心にその背後に居並ぶ娘。という構図は、あややのCM女王ぶりを世間に周知させると共に、なっち、辻加護離脱後、今やCMゼロの娘。の零落を象徴。(飯野形而)

2004年10月6日19：30 青山円形劇場 20周年で好評3作公演の1本目は山の手メソッドの作品化で即興。苦痛なコーナーもあるが、観客から出たお題でつくる即興芝居は見事。この日は宇多田ヒカル、台風、納豆。宇多田の15年後を描いた組が最高。（やまガブリエル）

2004年10月4日19:00 下北沢駅前劇場 サモ・アリナンズＰ新ユニットの旗揚げ公演は、007にシェークスピアを混ぜた英国ギャグドラマ。お話の部分はつまらないが随所でギャグのセンスのよさを見せた。小津映画パロディは会話に注目し最も笑えた。（やまガブリエ…

2004年10月3日17:00 横浜アリーナ 新曲以外は同じセットリストながらテンション低め。小川をやや下げて、前半は石川、後半は表現力抜群に田中の独壇場。問題の新曲は紺野と道重をメインに4人以外には歌わせない辛い内容。高橋脱落の悲哀。下降へ。(やまガブ…

2004年10月3日16:30 松竹座 渋谷発大阪NY経由で熟成され再び浪花に戻った中村座は世界に歌舞伎の普遍性と現代性を遺憾無く提示する出色の出来。シナトラのニューヨーク×2が、陰惨な舅殺しと逃亡劇を終幕で極上のエンターテインメントに昇華。(飯野形而)

2004年10月3日15：00 横浜国際競技場 肌寒い雨中でのゲームは王者横浜が最下位柏に苦杯。最大の敗因はピンチの連続でゲーム支配されるなか那須＆奥に替え佐藤＆久保を投入した岡田采配。直後に波戸→玉田の見事な速攻から決勝弾決められ0-1で完敗。（やまガブ…

2004年10月1日24:00 下北沢モナレコード バラエティ溢れる一夜の1番手は赤ちゃんズ。指輪ホテルの千木良悠子と関泰子の乙女系朗読ユニットでディズニーバックにヒップホップな魅力。ムーグ山本DJはbakuroADのVTR流し解説付き。客で曽我部恵一＆しまおまほ。…

2004年10月1日19:30 こまばアゴラ劇場 初の人見作・演出はセットもストーリーも設けずコントを繋げるオムニバス。稽古段階のエチュードを磨いて舞台に載せた格好で意外に成功。すべて色違いのエプロン姿で演じた役者陣が健闘。控え室のＯＬネタが最高。（や…

2004年8月初版 文春新書 米国によるイラク攻撃の前後の世界情勢をインターネットで徹底情報収集。その圧倒的な情報量で、世界の各組織の思惑を分析して面白いが、うがった見方が多いのが残念。ネオコン含め権力万能とする姿勢には違和感も。（やまガブリエル…

2004年9月29日19:00 紀伊国屋ホール 旬のテーマ「介護」で山田太一戯曲。親殺しや義父と妻の関係などスリリングなエピソード散りばめるも結局ホームドラマに堕す木村演出が残念。観客平均年齢50代超で保守の舞台の中心は風間杜夫。（やまガブリエル）