柳家花緑 / ナンパジジイ

2005年10月16日19:45 鈴本演芸場
鈴木聡新作は、天女の如き不思議少女、老いらくの恋に落ちた祖父、祖父の死期を知った孫による、巣鴨発静岡経由大阪行のウェットに過ぎない傑作人情ロードムービー噺。何よりも花緑の巧さ。一人でシベ少9人分。(飯野形而)

鉄割アルバトロスケット / 鉄割九月馬鹿舞伎(E:胡麻流し)

2005年9月22日20:00 原宿・リトルモア地下
9/5〜9/30の1カ月ロングラン「TETSUWARI二十二夜」は日替わりで5パターンを1500円で見せるコント集で出し物ぎっしり、狭いスペースも観客でぎゅう詰め。アナーキーにバカ全開で痛快なほどの笑い連打しユニットの勢い。(やま)

新開地寄席 夜の部

2005年9月18日17:30 新開地まちづくりスクエア
昼は精彩欠いた神戸っ娘あやめがマクラから神戸特有のメロンパンネタで地元客の郷愁誘い、京阪神日常事変で爆笑。猿が猿を演りましたと雀三郎が評す通り、雀々の猿後家は噺が雑な印象だがニンに合ったネタ。(飯野形而)

新開地寄席 昼の部

2005年9月18日14:00 新開地まちづくりスクエア
地元の熱意が感じられる好印象の地域寄席は前売完売の大入。雀三郎はやや季節外れの遊山船。噺は良いが、下座の構成が貧弱で笛も無くはめものに無理あり。雀々は季節物の敬老会のマクラから代書で手堅く爆笑。(飯野形而)

東西落語名人会 立川談志・桂文珍

2005年9月10日18:00 東京芸術劇場
アウェーでマクラから手探りできわめて慎重に笑いを構築し、船弁慶から老楽風呂で着実に爆笑へと結実させる文珍の手堅さ。談志のカットアップ居残りは惨憺たる出来。凡人には全く理解できず。(飯野形而)

桂枝雀一門会

2005年8月18日18:30 ピッコロシアター
七回忌追善落語会の華やかさはないが、枝雀一門の多彩な芸を見せこれぞ枝雀追善落語会。雀三郎、雀松、文我含めた一門会切望。留五郎の高揚したポンッと代書屋の苦渋のポンッとの対比でサゲる雀々の代書は圧巻。(飯野形而)

桂文珍独演会

2005年8月8日19:00 なんばグランド花月
この春逝去した師・文枝の十八番・船弁慶は、異色ゲスト豊竹咲太夫、鶴澤燕二郎による素浄瑠璃・渡海屋を前振りに配する贅沢な演出に相変わらずのちゃっかりぶりも発揮し、場内揺れんばかりの爆笑に次ぐ爆笑。(飯野形而)