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燐光群 / ザ・パワー・オブ・イエス

2010年5月22日19:00 ザ・スズナリ 三たびデイヴィッド・ヘアー作に取り組むも金融危機テーマに直球演出で退屈感。グリーンスパンやソロス、FT記者も登場する具体的内容で舞台美術抽象的で裏目。映像や写真、株価ボードなど視覚的な味付け欲しかった。

渡辺源四郎商店 / ヤナギダアキラ最期の日

2010年5月5日13:00 ザ・スズナリ 切り札老優・宮越昭司主役にホスピス舞台の新作は死迎える男の物語も複雑な劇構造が裏目。フィリピンから見舞う若い男の存在不明で進行し実は不老不死の説明も不親切で残念。運命の切なさ深いが伏線弱く腑に落ちず。

離風霊船 / さて、何が世界を終わらせるのか

2010年4月24日15:00 ザ・スズナリ 世界破滅の危機を救う家族の奮闘をコミカルに描いてベタなまでのエンタ。謎の数列を解くスーパー官僚の活躍と、盗聴者たちをW舞台で見せて満員の観客に応えたが全体に若さに欠ける印象。神谷麻衣子もダメ女役残念。

キバコの会 / フォトジェニック

2010年4月18日15:00 ザ・スズナリ 堤幸彦演出で中年男3人組新作は客いじり激しく場内一体感。撮影テストに集まった女性タレントとマネージャーで超コメディ。真野恵里菜がバカキャラアイドル熱演。東北弁使いサバ読み悲喜劇演じた三浦理恵子に輝き。

ペンギンプルペイルパイルズ / 謝罪の罪

2010年4月1日19:00 ザ・スズナリ 10周年記念公演は客演なくPPPP世界全開。拘束倉庫で後輩殴った小林高鹿の貯金減らし顔白くしていく様が面白く、上司役の玉置孝匡も可笑しく笑い充実。ぼくもとさきこの謎の同級生が過去の暴力エピソード披露も効果的。

三条会 / S高原から

2010年1月17日14:00 ザ・スズナリ ニセS高原で注目集めた公演が嬉しい再演。教室に舞台移し見事な脱構築。看護婦が鎌もった死神的に登場する絵的面白さが最高。患者たちが学生服姿の大胆アレンジも、S高原のプロットもきちんと伝わる演出マジック。

桃園会 / ぐり、ぐりっと、〜「ぐり、ぐりっと、」「月灯の瞬き」「カラカラ」〜

2010年1月11日19:00 ザ・スズナリ 演出にはせひろいち&キタモトマサヤ招いて95年、02年作と表題新作上演は意外に成功。月灯が素晴らしく、深夜の長テーブルでの金替康博&出之口綾華の会話が上手く、歌も面白い。震災時の避難所描くカラカラも新鮮。

トリのマーク(通称) / メッテルニヒ飛行場

2009年12月27日14:00 ザ・スズナリ 舞台と客席の位置を無視したスズナリ空間の大胆活用が巧く舞台裏の引き戸の開閉も思い切りよく出入りして新鮮。飛行機が飛ばなくなった時代を描くプロットやエピソードに面白みないが、藤田早織の変な踊りが楽しい。

流山児★事務所 / 田園に死す

2009年12月22日19:00 ザ・スズナリ 寺山修司人気映画を天野天街演出で舞台化は得意のプロジェクターでアナクロ映像多用し紀伊国屋賞も納得の見事な成果。JAシーザー音楽も個性発揮。スズナリ表玄関セット登場し観客が主人公になる幕切れに興奮と感涙。

THE SHAMPOO HAT / 沼袋十人斬り

2009年10月25日14:00 ザ・スズナリ 感染症で4日間公演休止した新作は管河内音頭人気作を意識し三味線音使った演出が効果的。500円貯金奪われた中年男がパチンコ仲間と奪回を試みる下流な展開が素晴らしい。盲目女性の挿話もよく拍手たっぷりの千秋楽。

燐光群(作:トレイシー・レッツ、訳・演出:坂手洋二) / BUG

2009年9月20日14:00 ザ・スズナリ ピューリッツァー賞作家の出世作を丁寧に演出し米郊外のモーテル創出。美保純降板でアグネス役で急遽出演の西山水木が体張る熱演で湾岸戦争帰りで精神病んだ男への愛情を表現。見えない虫を部屋中探し回る姿が怖い。

少年王者舘 / 夢+夜(ゆめたすよる)

2009年8月22日14:00 ザ・スズナリ 昭和初期の駅舎を舞台に筋なしでも豊かなイメージ炸裂し、これぞ王者舘。冒頭から繰り返すずらり倒れた女優陣たちのアンサンブル見事で、プロジェクターワークや言葉遊びにも冴え。黒宮万里演じた人見の挿話も素敵。

Project Natter(脚本:別役実、演出:ペーター・ゲスナー) / 赤色エレジー

2009年7月18日18:00 ザ・スズナリ 林静一作を下敷きに政治運動後の70年代の空虚さを内ゲバ交え別役マジック。ゲスナー演出は照明残し場面転換面白く、電信柱や下宿の舞台が最高のノスタルジー。小山萌子のサチコいいし、寺十吾が完璧な演技に脱帽。

桟敷童子 / ふうふうの神様

2009年6月20日14:00 ザ・スズナリ 神隠し伝説モチーフに隠れ里を創出し持ち味。失踪人が帰れば誰かが消える展開よく、息子失くした夫婦軸に不知火家のキャラもよく充実の1時間50分。母役で板垣桃子が文句なしのヒロインぶりで切ないラストも見事。

渡辺源四郎商店 / 3月26日のミニラ

2009年5月6日13:00 ザ・スズナリ 中学校の校長室を舞台にモンスターペアレンツの息子の傲慢ぶりをコミカルに描いて大成功。親がゴジラという大胆設定も、期末で人事異動の教師たちの姿がリアルで、ベテラン教師と新任教師でW工藤が女教師役を好演。

ラックシステム / お弔い

2009年3月19日19:00 ザ・スズナリ チラシ配布控えめも集客十分で迎えた新作は、シリーズ低迷象徴する退屈さで残念。笑い少なくプロットも時代生かすフリンジも弱い。失踪満映女優の挿話生きず惜しい。ワイルダー巧みに料理した往時の冴え回復を期待。

DuckSoup produce(作・演出:ブルースカイ) / この世界から消える魔球

2009年3月12日19:30 ザ・スズナリ 池谷のぶえも出演しナンセンスな猫ニャー再び。処刑が出し物のパラダイス座で完売すれば刑執行というチケットを売り歩くRPG風味も笑える。軸の貧しい弟役で松浦羽伽子好演。ダンスなど執拗な中だるみ対策も奏功。

三条会 / ロミオとジュリエット

2009年2月21日14:00 ザ・スズナリ 1年ぶりのスズナリ公演はシェークスピア有名作を大胆改造し全員で演ずるジュリエット。「涙くんさよなら」ら古い歌謡曲満載にダンスつけ持ち味。ジュリエット筆頭の大川潤子の台詞をモニター大小活字で表現面白い。

ニットキャップシアター / クレームにスマイル

2008年12月12日19:30 ザ・スズナリ 客演なし劇団員のみの公演はプラットフォーム舞台に遅れた電車を待ち続ける者たちが駅員にクレームをいうために走り回る不条理コメディ。狭い空間のみで終始しちんまり感。お笑い目指す女子2人組のフツーぶり好感。

燐光群 / 戦争と市民

2008年12月6日14:00 ザ・スズナリ 主役演じた渡辺美佐子の空襲体験モチーフに、捕鯨盛んな漁村の防空壕で現代と戦中を往来し市民の戦争をリアルに描き成果。とくに空襲時の壕内の屁臭に納得感。上演時間長く、選挙や北朝鮮の攻撃などの要素は不要か。

THE SHAMPOO HAT / 葡萄

2008年9月16日14:00 ザ・スズナリ 畳の縁側を舞台に刑務所から出所の男を自宅に喜んで迎える夫と嫌がる妻を軸に2階の引きこもり息子アクセントに赤堀らしい偏執性。不器用な者が集う間抜けで切ない世界観もカタルシスは低め。いせゆみこ起用嬉しい。

ピンク、劇団山縣家、快快、FUKAIPRODUCE羽衣、凪川アトム、冨士山アネット / EKKYO-!

2008年9月2日19:30 ザ・スズナリ 超豪華布陣揃うオムニバス企画は既視感強め。快快はアル中の居候との女2人暮らしを大道寺梨乃が1人二役で演じる独り芝居で、山崎こーじ背景担当する実験性も退屈感。持ち味コンパクトにまとめたFUKAIが完勝。

庭劇団ペニノ / 星影のJr.

2008年8月17日14:00 ザ・スズナリ 超リアル日本家屋舞台にハーフ子役使った性教育が社会や道徳の各講で編成。久保井研が昭和な暴君演じ登場女性すべて苛める展開が物騒。犬扱い妻役五十嵐操、下着姿で子どもの水鉄砲攻撃受ける熊谷美香もエロさ満点。

グリング / ピース-短編集のような・・・・・

2008年7月31日19:30 ザ・スズナリ 仕事増えパワーダウン著しい青木豪新作はまたも低調。佐藤真弓、鬼頭典子ら客演抑え目に「花火の約束」「僕の好きな先生」「朝顔」「北向きの女」「ピース」並べるも全体弱い。ラスト元小学校教師の出産独白は流石。

鉄割アルバトロスケット / 鉄割のアルバトロスが

2008年7月5日15:00 ザ・スズナリ 前後半2時間半超でファンキーな40本のコントが炸裂。嬉しいゲスト参加の康本雅子がそば頬ばって踊るダンス炸裂で最高の満足感。「鳥のエサ売り」「密談」などに加え定番「ごくつぶしのど自慢」もクスリネタ満載。

流山児★事務所(作:ごまのはえ×演出:天野天街) / 双葉のレッスン

2008年6月15日14:00 ザ・スズナリ ごまのはえと天野天街の組み合わせが意外なほど相性よく大成功。ホラーな豪邸を舞台に迷路のような邸内で迷う展開で似た場面繰り返しながらも微妙に変化が起きる展開が見事。ダンス場面の処理もクセ抑え格段に向上。

風琴工房 / hg

2008年5月10日19:00 ザ・スズナリ 水俣病扱う新作は神経質な2部構成。チッソ工場内の会議「猫の庭」は排除と葛藤を描き秀逸。水俣の現在を施設の紹介で見せる「温もりの家」は窮屈な印象。終演後の水俣フォーラム実川氏とのトークは内容充実で意義。

サモ・アリナンズプロデュース(作・演出:松尾スズキ) / 洞海湾 ー九州任侠外伝ー

2008年4月9日19:00 ザ・スズナリ 松尾スズキ的世界観が炸裂で、九州のスナック舞台に小松和重が新たなヒーロー。不気味なヤクザ者に蹂躙される日常を笑い交え描き成果。家納ジュンコのヒロイン輝く。宮沢紗恵子が印象的な色気。乙女のワルツも効果。

MONO / なるべく派手な服を着る

2008年3月8日15:00 ザ・スズナリ ヨーロッパ企画など関西系劇団から客演得て活性も1年に1度の公演ではパワー不足な印象。複雑な構造もつ実家に集まった6人兄弟の話は、親の異なる末っ子が愛されコミカル。金替康博が人気カメラマンは不似合いか。

三条会 / メディアモノガタリ

2008年1月18日19:30 ザ・スズナリ エウリピデス「メディア」を大胆再構築。山口百恵のヒット曲メドレー流す試みいいが、全体に面白みに欠け、眠たい展開はいただけない。もっと脱線してよし。彼らには日本の第三の新人辺りの世界観がしっくりくるか。