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Berryz工房 コンサートツアー 2005秋 〜スイッチON!〜

2005年9月17日19:00 大阪厚生年金会館大ホール ベリ工初の卒業ツアーは娘。卒業に劣らぬ異様な熱気と興奮に包まれるも、主役の石村舞波に覇気無く肩透かし。既に心の糸が切れているのか、感情を上手く表現できないだけか?満場の舞波コールが空疎に響く。(飯野形而)

サイボーグしばたさん〜秋風に吹かれて〜

2005年9月14日19:50 動物園前シネフェスタ4 地味ながらハロプロには稀有な永続プロジェクトがDVD第3作発売に合わせ全国上映会。柴田あゆみとおおなりてつや監督が舞台挨拶たっぷり30分。本編は道重が悪魔の歌声で赤いフリージアを熱唱する第5話が秀逸。(飯野形而)

五反田団 / ニセS高原

2005年9月11日19:30 こまばアゴラ劇場 4名の演出家による平田戯曲の連続上演を企画した前田司郎演出は原作の世界を壊さない手堅い仕上がり。キャスト増やす大幅リライトはさほど効を奏さず。演出家4名揃った対談では江本純子も参加候補だった裏話も。(飯野形而)

ポツドール / ニセS高原

2005年9月11日14:30 こまばアゴラ劇場 平田オリザの名作戯曲を僅かな書き換えによって、死を目前にした若者の生々しい性愛模様に巧妙にすり替え再構築した秀作。見舞と傍観の暴力性を極端なまでに先鋭化し、後味悪く提示した三浦大輔の持ち味十分。(飯野形而)

東西落語名人会 立川談志・桂文珍

2005年9月10日18:00 東京芸術劇場 アウェーでマクラから手探りできわめて慎重に笑いを構築し、船弁慶から老楽風呂で着実に爆笑へと結実させる文珍の手堅さ。談志のカットアップ居残りは惨憺たる出来。凡人には全く理解できず。(飯野形而)

九月大歌舞伎 昼の部

2005年9月10日11:00 歌舞伎座 東海道中膝栗毛は俳優祭並のバカ歌舞伎。夜の部の勧進帳を前にモリゾー、キッコロのかぶりものも厭わず道化に徹する富十郎と吉右衛門の潔さ。歌江の細木数子は秀逸。雀右衛門の豊後道成寺は生涯の心の財産。(飯野形而)

九月大歌舞伎 夜の部

2005年9月9日16:30 歌舞伎座 勧進帳が出色。8年ぶりとなる吉右衛門の弁慶は幸四郎に比して豪胆。富十郎扮する富樫とのパワーバランスも絶妙で、問答の緊迫感凄まじく、引込みまで息もつかせぬ鮮やかな仕上り。梅玉の実直な芝居は和事に不適。(飯野形而)

梨園座 / 夢の仲蔵千本桜

2005年9月7日16:30 松竹座 演劇としての歌舞伎を標榜する梨園座第3作は肝心のミステリー部分の脚本に説得力欠き、義経千本桜ダイジェストの域を出ず。劇中劇部分で高麗屋でなく栄屋と声掛け、江戸の芝居風景を盛り上げる大向うに感嘆。(飯野形而)

八月納涼歌舞伎 第二部

2005年8月25日14:40 歌舞伎座 けいせい倭荘子・蝶の道行にて武智鉄二演出作を初見。暗闇に浮かぶ差金の蛍光蝶、澁澤龍彦『フローラ逍遥』の如きボタニカル・アート風の巨大な花々を縫って踊る染五郎は妖艶ながら、孝太郎は違う昆虫か。(飯野形而)

八月納涼歌舞伎 第一部

2005年8月25日11:00 歌舞伎座 花形歌舞伎の如き若手競演の中、勘太郎が雨乞狐で五変化を好演。橋弁慶の獅童は歌舞伎コントのごとき拙劣さで顔だけ弁慶。鶴松提灯ブロマイドが5枚も販売されているのに驚く。福助の雪姫は気品、可憐さ欠く。(飯野形而)

動物電気 / おばけやら 花火やら 武将やら

2005年8月24日19:00 三鷹市芸術文化センター星のホール 充実客演陣に同情の念を抱かせる最低最悪の政岡脚本演出。虚構か実話か、筆が進まず故郷に逃避行し80年代後半の中高生風俗と淡い恋を懐古した小芝居も見事に失敗。伊藤美穂が繰返す「泰志殺す」がリアルに響く。(飯野形而)

2005年夏 W&Berryz工房 コンサートツアー HIGH SCORE!

2005年8月21日18:30 豊中市立市民会館 2度目のジョイント・ツアーはベリ工の持ち時間増えヲタ声援も互角。最高の見せ場は加護、嗣永による渚の『・・・』。対抗意識剥き出しの桃子に対して、桃子の小指立てを真似、あっさりかわすあいぼんのお姉さんぶり。(飯野形而)

新姫路市誕生記念 松浦亜弥・W・メロン記念日コンサート in 姫路城 〜松浦亜弥里帰りスペシャル〜

2005年8月20日18:30 姫路城三の丸広場特設ステージ 姫路観光大使に任命された松浦の凱旋ライヴ。白鷺城を借景にした1万3千人対応の超巨大ステージを縦横に駆け巡りながらのGOOD BYE 夏男には流石に無理あり、喉の限界が来てから、客に歌わせごまかすお粗末さ。(飯野形而)

桂枝雀一門会

2005年8月18日18:30 ピッコロシアター 七回忌追善落語会の華やかさはないが、枝雀一門の多彩な芸を見せこれぞ枝雀追善落語会。雀三郎、雀松、文我含めた一門会切望。留五郎の高揚したポンッと代書屋の苦渋のポンッとの対比でサゲる雀々の代書は圧巻。(飯野形而)

KUDAN Project / 百人芝居 真夜中の弥次さん喜多さん

2005年8月13日14:00 愛知勤労会館 好評博した二人芝居を一般公募中心に総勢172名で再演という超絶企画は日本演劇史に残る真夏の夜の夢。市井の民の潜在的演劇力を鮮やかに開花させた天野天街はじめ演出陣の力量に賞賛。総員王者館ダンスは圧巻。(飯野形而)

桂文珍独演会

2005年8月8日19:00 なんばグランド花月 この春逝去した師・文枝の十八番・船弁慶は、異色ゲスト豊竹咲太夫、鶴澤燕二郎による素浄瑠璃・渡海屋を前振りに配する贅沢な演出に相変わらずのちゃっかりぶりも発揮し、場内揺れんばかりの爆笑に次ぐ爆笑。(飯野形而)

キレイ

2005年8月7日18:00 シアターBRAVA! 代役の悲哀が滲み出たかの如き沈鬱かつ平坦な芝居に終始する鈴木蘭々に対し、陰惨な監禁の過去に直面できない戸惑いと所与の環境で懸命に生きる強かさとを鮮やかに演じた高岡早紀は白眉。大浦龍宇一は松尾世界に不適。(飯野形而)

楽悟家・笑福亭松之助 体力テスト

2005年8月6日18:30 トリイホール 落語聴きに来る客の前で落語演ってもしゃあない、と傘寿にして初の独演会は五代目松鶴譲りの堀川、桜の宮、三十石夢の通い路の三席に加え、五代目の思い出話まで、マスターズ水泳優勝のあり余る体力で意気軒昂。(飯野形而)

比叡山薪歌舞伎

2005年7月31日18:30 比叡山延暦寺内阿弥陀堂横野外特設舞台 鴈治郎による最澄入寂の新歌舞伎は、東塔と阿弥陀堂に囲まれた最高の演劇空間ながら、脚本、役者に全く魅力無く最悪。白玉シンセとレーザーによる古臭いアンビエント演出は東宝歌舞伎の負の遺産か?随所で扇千景握手会。(飯野形而)

アポロ寄席 (雀々、こごろう、都んぼ、まん我、雀喜)

2005年7月30日14:00 アポロホール 雀々の夢八はまさにライヴでこその所作含めた独特のグルーヴで、来て良かったと思わせる一席。都んぼの秘伝書はネット普及し情報蔓延した現在に口演する意味を明確にできず。雀喜の無言の行は秀作ギャグ揃い。(飯野形而)

ORIENTAL JAZZ AVENUE 〜 イッセー尾形の『びーめん生活』

2005年7月29日19:00 新神戸オリエンタル劇場 イッセー尾形と小松政夫の芸巧者二人による一夜限りの超絶バトル。イッセーの一人芝居の間を濃密に埋めつつ、彼を自身の世界に貪欲に絡め取る小松は、裏社会のどん底でしたたかに生き抜くキャラを演じさせれば最強。(飯野形而)

米朝の上方歌舞伎案内

TV

2005年7月6〜27日22:25 NHK教育 江戸歌舞伎に比して零落の一途を辿った昭和の上方歌舞伎を幕外から見守り続けた桂米朝が、南座、鴈治郎、仁左衛門を軸に貴重な証言を行った京都放送局制作の好番組も、武智、東宝歌舞伎には言及せず続編期待。(飯野形而)

十八代目中村勘三郎襲名披露 七月大歌舞伎 夜の部

2005年7月24日16:30 松竹座 唯一幕見が売れ残った大津絵道成寺で鴈治郎が五変化、7回の早替りも鮮やかに意気軒昂。研辰の討たれは歌舞伎座よりは好印象。野田演出の本質は大歌舞伎でなく小芝居であることを再認識。standing ovationの半強要は悪弊。(飯野形而)

十八代目中村勘三郎襲名披露 七月大歌舞伎 昼の部

2005年7月20日11:00 松竹座 沼津で平作演じた勘三郎は客席沸かすが、演技過剰で諄い。大阪ではかかる濃さで丁度との判断か、キャパ2倍の歌舞伎座を想定した大仰な芝居ということか?昼は配役少ない狂言ばかりで口上での役者の多さ目立つ。(飯野形而)

大銀座落語祭2005 元劇団四季・三遊亭亜郎のミュージカル落語 〜 文七元結

2005年7月17日18:00 中央会館 元劇団四季の看板に偽り無く、歌、演技共に高いパフォーマンス能力に裏付けられた一人音楽芝居。噺とは一線画す辺境落語ながらポテンシャル高く興味深い試み。本作では心に残るメロディ無く作曲に課題残る。(飯野形而)

十二夜

2005年7月17日11:00 歌舞伎座 古典と様式の扱いに長けた蜷川の演出以上に、脚本の良さ、菊五郎劇団の充実が光った出色のシェイクスピア歌舞伎。菊之助が生き別れの兄妹、世を忍ぶ男装の妹の三役を目まぐるしく早替り。亀治郎に存在感。(飯野形而)

大銀座落語祭2005 ナンちゃんの落語会

2005年7月16日17:30 ヤマハホール 落研出身、南原清隆の代脈は型通り可も無く不可も無く。おそらく舞台を楽しむのではなく、舞台に上がるまでのプロセスをドキュメンタリーとして楽しむもの。久々の舞台というキャイーンは息良く爆笑。(飯野形而)

大銀座落語祭2005 英語落語会

2005年7月16日15:30 ヤマハホール 林家彦いちのパワフルな反対俥は天国行超特急という幻想的サゲで枝雀的。近時の英語落語仕掛人、大島希巳江は侮り難い話芸でお菊の皿。パックンマックンは良く練られたネタをテンポ良く堅実にトリで大爆笑。(飯野形而)

大銀座落語祭2005 林家いっ平中国語落語会

2005年7月16日13:30 ヤマハホール 何故いっ平が中国語落語なのかという疑問に答えぬまま、上手いのか下手なのか、そもそも通じているのかも不明なまま、粛々と進められる中国語版・時そば初演。落語国際化のための捨石以上の意味を見出せず。(飯野形而)

大銀座落語祭2005 韓国語落語会

2005年7月16日10:30 ヤマハホール 銀座の7会場、3日間昼夜にわたる落語界のフジ・ロックの幕開きは、鶴瓶の弟子、在日三世の銀瓶による本格的取組のウリマル落語。聴きなれた動物園も全く理解不能な言語で周囲の観客が爆笑している留学生気分。(飯野形而)