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ヨーロッパ企画 / サーフィンUSB

2010年8月14日18:00 本多劇場 本多進出作は浸水した近未来都市舞台のシニカルSFコメディ。秋葉原にドロップアウトしたサーファーたちが取り込まれる様描くも、だべり具合は通常以上。USB装着がサーフボードから人魚の尻尾まで進む展開恐い。

男子はだまってなさいよ! / 男子天才バカボン!

2010年7月26日19:00 本多劇場 原作活かしアナーキーに細川徹の暴走コント連発。釈由美子&荒川良々母子大活躍。五月女ケイ子の金玉活用法が面白く釈の反応が最高に笑えた。松尾スズキ出番少なめも山田太一パロディ出色。SDPのポップな劇伴も奏功。

ナイロン100℃ / 2番目、或いは3番目

2010年7月3日18:00 本多劇場 劇団の主力勢ぞろいした新作は破壊された町描く3時間半。ボケ老人役の大倉孝ニが地下に棲む珍獣と絡み爆笑の渦。老姉妹で犬山イヌコ&松永玲子も面白く慈善施す緒川たまきへ気遣う構造も見事。管理の横暴描く悲惨さも奏功。

Piper / THE LEFT STUFF

2010年4月14日19:00 本多劇場 後藤ひろひとを進行役に海底資源調査員を選考する過程を観客による選択式で探る試み。場内埋めた女性客相手に相武紗希はアウェー感でも高ビーキャラ好演。不適格者揃い意外な結末も用意し、よしもと印の娯楽性十分。

阿佐ヶ谷スパイダース / アンチクロックワイズ・ワンダーランド

2010年1月31日13:00 本多劇場 1年8カ月ぶりの待望公演は不評の前作ひきずり内省的。光石研演じた作家が批評に悩む姿は長塚に重なる。池田鉄洋や中山祐一朗らキャストの面白さも若干出せ具体性満点の前半は特に成功。馬渕&内田ら女優陣もよし。

ナイロン100℃ / 世田谷カフカ〜フランツ・カフカ「審判」「城」「失踪者」を草案とする〜

2009年10月3日13:00 本多劇場 ケラのカフカもの第二弾は未完3作をフィーチャーした評伝作で王者舘風味に横町慶子のダンスが効果的。みのすけ犬山に大倉松永ら主力不在も大抜擢の水野顕子が自身役で大健闘。劇中カフカ作品で三宅弘城が一人奮闘。

G2 produce / 静かじゃない大地

2009年9月21日14:00 本多劇場 佐藤アツヒロ主演で北海道の産業用大麻栽培にまつわるドタバタ劇が巧みな役者陣揃え大成功。ヒロイン役で田中美里起用も、女子高生と佐藤妹の重要2役こなしヤクザ役福田転球と絡み笑いも取った内田慈の巧さ際立つ。

劇団、本谷有希子 / 来来来来来

2009年8月8日19:00 本多劇場 岸田賞受賞第一作は6女優競演で大詰め強引の悪癖なく大成功。介護の重い現実盛り込み麩焼き工場での嫁たちの地獄絵図を笑いふんだんに見せる手腕に脱帽。りょうが耐えるヒロイン好演も義姉役で松永玲子貢献際立つ。

ペンギンプルペイルパイルズ / cover

2009年7月19日14:00 本多劇場 本多進出作は海に近い邸宅を舞台に3兄弟と迷い込んだ男3人の奇妙な交流を描き倉持ワールド。姉役で鈴木砂羽がいいが、元妾役のぼくもとらコミカルさ抜群。筋追えなくても引きこもり次男のエピソードも面白く成功。

ナイロン100℃ / 神様とその他の変種

2009年5月10日13:00 本多劇場 新作公演は得意のホラーコメディ。世界から次々関係者抹殺する峯村リエ&山内圭哉夫婦と息子みのすけを軸に展開も、暗めの舞台で3時間超は集中力もたず。大倉幸二が外さない笑い流石。家庭教師役で水野美紀が貢献。

ナイロン100℃ / シャープさんフラットさん(ブラックチーム)

2008年10月19日13:00 本多劇場 2時間半のWキャスト公演大倉孝二版楽日は、犬山イヌ子&みのすけ機能しこれぞナイロン。ホワイトと異なり主人公の元恋人が事故死する結末も納得感。大詰めの過去作品の登場キャラクター揃い戯れる名場面にも感涙。

ナイロン100℃ / シャープさんフラットさん(ホワイトチーム)

2008年9月23日14:00 本多劇場 結末も違う15周年Wキャスト公演の三宅弘城版はみのすけ&犬山イヌ子不在痛くナイロン風味欠く。サトエリの地味な起用法も惜しい。ケラの半自伝的エピソード展開もバブル当時の劇団内部事情が生々しく露骨で重め。

猫のホテル / けんか哀歌

2008年5月5日17:00 本多劇場 東宝争議をモチーフに映画関係者の群像劇試みるも、らしさなく空回り。ヒロポン中毒の映画監督役の中村まことも窮屈な印象。池田鉄洋も面白み出せず。抽象的な舞台設定も裏目で、やり過ぎ感溢れる猫ホテ風復活希望。

ポツドール / 顔よ

2008年4月10日19:30 本多劇場 フランス映画的重厚な人間ドラマを傷や血など7章で描く大作も、旧作エピソード散りばめた総集編的内容で物足りない印象。顔の美醜をテーマでも新味なくマンネリ感。怪我した女役の松村翔子ら熱演も惜しい仕上がり。

ナイロン100℃ / わが闇

2007年12月30日13:00 本多劇場 犬山イヌコ、峯村リエ、坂井真紀が演じる不幸な三姉妹の少し残酷な運命を笑い満載で描くケラの手腕に脱帽。3時間超す作家の家族の話も笑い担当脇役大倉孝二ら活躍で飽きさせない。三宅弘城も万年書生で癒しキャラ。(やま)

毛皮族 / おこめ

2007年10月16日19:00 本多劇場 戦前前後の農村を舞台に悲劇的人生送る娘を町田マリー、連続暴行魔となる息子を米村亮太朗のエロキャラ使い展開も雑なプロットで失敗。が、番外編が素晴らしく007の各作品とスチュワーデス物語のパロディが炸裂。(やま)

動物電気 / 先輩へのあこがれ

2007年9月13日19:30 本多劇場 ウミショーから準備期間短くホストクラブという不似合いな設定災いし低調。客演もあり女優陣充実だが、小林健一コーナーもパワー不足否めず残念。庶民系こそ持ち味。次回公演は来年6月と先だが駅前劇場復帰で期待。(やま)

大人計画 / ドブの輝き

2007年6月1日19:00 本多劇場 クドカン「涙事件」、井口映画、松尾「アイドルを探せ」3部構成がウラ目。阿部サダヲら充実役者陣泣く。樹海でゴミ動き出す展開期待もブログ代筆更新のアイデア消化不良。ラストはママさんコーラス流用で締まらず。(やま)

月蝕歌劇団 / 花と蛇

2007年2月3日19:20 本多劇場 団鬼六代表作2作組み合わせ圧倒的SM大作完成。初の舞台化は映画を遥かに上回る出来栄え。遊園地、ニブロールでも露出目立った三坂知絵子が静子夫人役を演じきり見事な輝き。有末剛の縄で花道に吊るされ圧巻の幕。(やま)

梅田芸術劇場(演出:塚本晋也) / 哀しい予感

2007年1月8日14:00 本多劇場 吉本ばなな人気作舞台化は休憩挟み3時間の煌めき。映画俳優中心のキャストで何より出番多い大役を魅力的に演じた市川実日子が素晴らしい。廻り舞台徹底活用し実家や別荘など4場用意し豪華。飴屋法水の音響も秀逸。(やま)

阿佐ヶ谷スパイダース / イヌの日

2006年11月12日14:00 本多劇場 00年作の増補再演は地上と地下の2重構造の贅沢な舞台装置で展開。小学生時に拉致され10年以上地下で暮らす人たちが面白く中山祐一朗&松浦和香子のガキっぷり最高。監禁と純情の大胆な組み合わせで長塚の本領発揮。(やま)

オリガト・プラスティコ(作:ウディ・アレン 演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ) / 漂う電球

2006年9月28日19:00 本多劇場 Wアレンが45年ブルックリンの4人家族描いたシリアス戯曲もニート&引きこもりと現代風。座長広岡由里子が母親役も多い台詞に初日舌回らず苦戦も熱演でラスト感動。本多連続登場の町田マリーは愛人役面白く輝き。(やま)

「カルカル」プロデュース / うす皮一枚

2006年9月8日19:00 本多劇場 舞台初挑戦の山崎静代と劇団ひとり起用し話題の公演は女性客中心にぎっしり会場埋め超満員。鈴木おさむの拙い演出で散々な展開も、殺人の過去あるしずちゃんが首絞められるクライマックスは場内グズグズで感涙の嵐。(やま)

江本純子 / 股間

2006年8月10日初版 リトルモア 作者が立教で演劇を始め毛皮族=毛布教の立ち上げ、駅前劇場→本多劇場進出と成功の日々、行き詰まりまで描く自伝的小説は次々と劇団女優に手出す大カミングアウトに衝撃。劇団史が公演時期までピタリ重なり現実感。(やま)

毛皮族 / 脳みそぐちゃぐちゃ人間

2006年7月29日20:00 本多劇場 ブロードウェイ風に20時開演もモチベーション落ちたか露出なく低調の仕上がり。プロエピ含め4部構成も全体半端感、町田マリーの脳なし人間アッコちゃんキャラ魅力的でもっと見たかった。横町慶子はロマンチカ貫徹。(やま)

大人計画 / まとまったお金の唄

2006年5月7日14:00 本多劇場 万博開催中の70年の大阪舞台に母子家庭ホームドラマで松尾喜劇の真骨頂。妹役で市川実和子起用が奏功、バランスつき姉役の阿部サダヲと母役の荒川良々が思い切り暴走でき魅力爆発。当時風俗盛り込み歌舞伎囃子も笑。(やま)

ナイロン100℃ / カラフルメリイでオハヨ〜いつもの軽い致命傷の朝〜

2006年4月20日19:00 本多劇場 異例の四演なったケラ自身の父の死を書いた代表作は茶の間と妄想の病院脱出劇の2重構造で大倉孝二らナイロン豪華役者陣も往時風体現、ギャグ古めで近年の劇作と異質世界。構成面拙さあるも暖かく観劇後に爽やかさ。(やま)

指輪ホテル / CANDIES〜Girlish hardcore

2006年1月14日13:30 相鉄本多劇場 欧州ツアー直前の最終準備公演は昨年公演から格段に向上し見事な完成度。東北弁と関西弁の姉妹の口論シーンが最高で卯月&生田の魅力発現。5人揃い背中向け群舞も麗しく美。バスケ場面も上達しスピードも出て成功。(やま)

劇団健康 / トーキョーあたり

2005年8月27日14:00 本多劇場 健康12年ぶりの新作は「東京物語」と「生きる」の中途半端なパロディ。筋立てはともかく肝心の笑いがイマイチで前半好調も後半にダレ。遅刻ケラも弾けず。40代の作品ではない印象も手塚とおるコメディ復活は大歓迎。(やま)

毛皮族 / ヌッポンドエロイナ偉人歌劇 銭は君

2005年7月24日19:00 本多劇場 ジャニーズ事務所テーマにローラースケート乗り「磨りガラスの20代」熱唱。使用モチーフはバットマン、源氏物語などで町田マリー男役は惜しい。消費者金融に囲まれる自身の借金エピソード見事もレビュー場面が最高。(やま)