五反田団 / 偉大なる生活の冒険

2019年7月30日19:30 アトリエヘリコプター

08年傑作公演が前田司郎&内田慈コンビそのままに5%書き直し復活。10年経た40歳男のゲームばかりして過ごす日常が重み増し笑える要素は低下。恋愛に苦戦する元カノで怒る内田恐く、隣人役で玉田真也も新味。

松尾スズキプロデュース 東京成人演劇部 / 命、ギガ長ス

2019年7月18日19:00 ザ・スズナリ

新ユニット第一弾は安藤玉恵と2人芝居で8050問題に取り組み傑作誕生。50代ニート認知症気味の母のダメダメな生活感全開に面白い台詞と動き連発。ドキュメンリー撮る女子大生の視点入れる巧みな構造に感嘆。

 

SAF+マームとジプシー / めにみえない みみにしたい

2019年7月15日11:30 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール

1年強で実現の再演は、意地悪しりとりなど観客参加の楽しいイベント&アイデア追加し、母と娘というテーマもくっきりし完成度が向上。長谷川洋子が活躍、歌やダンスよく4人の女優陣が躍動。原田郁子の劇伴も輝く。

山本さほ / いつもぼくをみてる

2018年3月-19年6月初版 講談社ヤンマガKC

男子小学生が主役のサード連載作は2巻で完結。悪いことをすると現れるあいつ絡めミステリアスに展開も重たい事情抱える子供を複数登場させ社会派な色調。ゲームや買い食いに夢中な間抜けでリアルな日常見せて流石。

青年団+韓国芸術総合学校+リモージュ国立演劇センター付属演劇学校 / その森の奥

 2019年7月10日19:30 こまばアゴラ劇場

フランス、韓国の団体との共同プロジェクトは舞台をマダガスカルに移した「森の奥」から改題。猿研究への情熱と研究資金獲得、プライベートの現実も絡ませ鋭い一作に。字幕多めでも差別への言及が効果的なスパイス。

 

中川寛子 / 東京格差——浮かぶ街・沈む街

2018年12月10日初版 ちくま新書

生活の場所として東京の街を過去現在未来で分析して意外な大作。特に商業地から離れた閑静な住宅地の歴史的意味など解説した過去編が面白いが、ページ数少なめ。一方で未来編は様々なコミュニティ紹介がやや過剰感。