2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

七月大歌舞伎 NINAGAWA 十二夜

2005年7月16日11:00 歌舞伎座 菊之助の熱意で実現の大胆企画はシェークスピアを今昔物語テーストに日本化。意外なほど保守的な印象は権威・蜷川の限界と八方丸く収まる喜劇の宿命か。鏡の舞台も兄妹の2.5役こなした菊之助を助けず効果は限定的。(やま)

大銀座落語祭2005 韓国語落語会

2005年7月16日10:30 ヤマハホール 銀座の7会場、3日間昼夜にわたる落語界のフジ・ロックの幕開きは、鶴瓶の弟子、在日三世の銀瓶による本格的取組のウリマル落語。聴きなれた動物園も全く理解不能な言語で周囲の観客が爆笑している留学生気分。(飯野形而)

桂九雀ほか / 噺劇(しんげき)

2005年7月13日19:30 道頓堀極楽商店街ゑびす座 桂九雀が発案した落語的手法による演劇の初回は、女優の技量不足、サゲの演出の未消化から期待外れの仕上がりながら、東京に比して沈滞著しい関西小劇場の危機的状況に一石を投じる興味深い試みで次回に期待。(…

新鋪美佳、宇都宮 忍・戒田美由紀・合田 緑・高橋砂織・得居 幸・三好絵美、岡田利規、岡田智代 / トヨタコレオグラフィーアワード2005 ネクステージ〜次代を担う振付家の発掘〜

2005年7月10日16:00 世田谷パブリックシアター 前日の内容から覚悟するも全体的に大人しい2日目。ダンスの魅力も微小。注目のチェルフィッチュの岡田利規「クーラー」は男女の無駄な会話がループするなかで、ありえない動きを繰り返し、笑いあふれる楽しい…

Hello! Project 2005 夏の歌謡ショー '05セレクション!コレクション

2005年7月10日14:00 大阪城ホール エースに程遠い娘。新メン披露に、テーマ不明のシャッフルと冴えない攻勢のハロプロが出した思いがけぬ切札は、娘。卒業メンバー8名でのLOVEマシーン。懐かしさと矢口不在の悔しさで涙止まらないハロプロ。(飯野形而)

岩淵多喜子、黒沢美香、鈴木ユキオ、隅地茉歩 / トヨタコレオグラフィーアワード2005 ネクステージ〜次代を担う振付家の発掘〜

2005年7月9日17:00 世田谷パブリックシアター 30分4本のダンス公演は刺激薄くやや退屈なプログラム。次代を担う振付家賞受賞の隅地茉歩もテーブルでの微妙な動きこだわるも眠さ最大。男中心のメンバー構成もケレン味あり楽しめた鈴木ユキオが観客の心も掴ん…

桂枝雀七回忌追善落語会

2005年7月9日15:00 南座 3月歌舞伎座に始まった七回忌ツアー中盤の大舞台、南座での偲い出トークに豪華ゲスト陣。藤山直美、佐川満男らと共に、芸能界引退した上岡龍太郎が特別出演。貴重な芸談と追悼詩を披露。ビデオ落語は不要。(飯野形而)

ダンダンブエノ / 礎

2005年7月8日19:00 IMPホール 女優と大学教授の夫、元カレ、マネージャーの奇妙な人間関係を描く倉持裕の好脚本、オセロ松嶋直美の天然女優の才を全く活かせなかった凡作。松嶋に標準語台詞と東京的な長い間は消化不能。関西弁でも芝居成立したはず。(飯野形…

野沢尚 / 魔笛

2002年9月初版 講談社 某教団を彷彿。刑事と受刑者の夫婦という、やや強引な設定はあるが気にならない程引き込まれる力がある。終盤の事件同時進行も見事に描かれており綺麗事でない人間の生きる糧の根底にあるものを露にされた感あり。(しも。)

三上博史 / ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ

2005年7月7日19:00 シアター・ドラマシティ 仕事を越えた趣味あるいは生き様を見せるべく、ラメと毛皮でド派手に着飾り、オネエ言葉で2時間捲し立て毒づき観客に股間を押し付け挑発しながら、愛と孤独を切なく紡ぐ三上の華麗かつ猥雑なドラッグクイーンぶり…

THE SHAMPOO HAT / 事件

2005年7月3日15:00 ザ・スズナリ 連続通り魔殺人を主題に追う2人の刑事や病室の犯人と兄と担当医など魅力的なキャラ並べ成功。ワンセットから脱皮し病室や刑事の家庭など複数セット併設する新たな試みも奏功。鯨になり空想の海泳ぐ黒田大輔が最高。(やま)

KERA MAP / ヤング・マーブル・ジャイアンツ

2005年7月2日19:00 吉祥寺シアター フルキャストオーディションで選んだ35人のマイナー役者が躍動。若さテーマにケラ持ち味のナンセンスさ爆発させ意義深い作品に。学校&病院&職場舞台に目抉った姉とリストカット弟の空想譚はラスト全裸炸裂で幕。(やま)

東京タンバリン / 雨のにおい

2005年7月2日15:00 駅前劇場 客演入れず劇団員のみでの公演は建築事務所と遺失物処理事務所の2つを舞台に時間を巧みに交錯させ大成功。中央ステージで客席を両サイドに設け女優陣も輝いた。職場人間関係の緩いがしょっぱい現実をリアルに展開。(やま)