2011-01-01から1年間の記事一覧

高橋秀実 / ご先祖様はどちら様

2011年4月20日初版 新潮社 小林秀雄賞受賞作は自身のルーツ探すコミカルな一作。古い戸籍探し、宮城に行き着く父方の高橋編も面白いが、母方で見つかる市川の源氏平氏の系譜ネタも膨らみ、興味深いエピソード満載。系図買いの実態も明らかに。

岡崎藝術座 / レッドと黒の膨張する半球体 

2011年11月4日19:30 にしすがも創造舎 久しぶり参加の内田慈効果出るも移民モチーフの野卑な作風で実験的も空振り多数。移民比率6割の近未来舞台にへらへら親子を軸に牛になり、牛丼食べで奇妙さ抜群。母が食事の仕方しつける場面は出色。音響でも新味。

山本容子のアルファベットjourney

ART

2011年11月2-8日 伊勢丹新宿店 本館5階=アートギャラリー アルファベットにまつわる新作版画中心に欧州メルヘン風味に魅了。「シェルブールの雨傘」「My Fair Lady」など11年作の大作に冴え。「トムは真夜中の庭で」など近作も充実。細部までの描きこみも…

競泳水着 / いと愛し

2011年11月3日14:30 SPACE雑遊 1年ぶり本公演は劇団員のみ三人芝居。亡くなった音楽家の仕事場に葬儀の翌日に集まった関係者の複雑な関係描くが盛り上がり欠きやや低調。ベタで目立った新味なく娘役の大川翔子不発で川村紗也のメガネ姿も逆効果。

イデビアン・クルー / 出合頭

2011年10月29日15:00 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場 早い再開第2弾はクリウィムバアニー勢不在でクラシック音楽中心でもガンの飛ばし合いなどコミカルな持ち味十分。井手茂太&斉藤美音子のデュオ充実で不足感埋める。シンプル島舞台でもミラーボ…

戌井昭人 / ぴんぞろ

2011年8月16日初版 講談社 芥川賞候補作はチンチロリンから始まるエグイ展開から温泉地での奇妙な脱線の日々描き持ち味も、話の核見えず新味もなく落選は納得。ヒロインの踊り子は魅力十分。併録作は指落とした男の温泉行きで散文調でさらり。

バナナ学園純情乙女組 / バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!

2011年10月27日19:30 シアターグリーン BIG TREE THEATER 紅白2チームに分かれ次々見せるショーは、オザケン、モーニング娘。など懐い曲満載嬉しいが、毛皮族×ゴキコンな客席水攻撃に恐怖感。ヲタ芸も接近戦では若干不快感。会場も不似合いで円形向きか。紅…

稲葉真弓 / 半島へ

2011年5月26日初版 講談社 谷崎賞受賞作は60歳女性の志摩半島で過ごす日々を描いて出色。母や兄弟との関係、近隣住民との交流、ポプコンのエピソードも効果的で私小説の可能性を示し意義。半島の四季を丁寧に描き、TODOリストで日常の臨場感発揮。

黄金町バザール2011

ART

2011年9月2日−11月6日 京急線日ノ町駅から黄金町駅の間の高架下スタジオ、周辺のスタジオ、既存旧チョンの間をアート空間に変えた横トリ連動企画は竜宮美術旅館という絶好の素材得て大成功。風呂場の水面に映像流す志村信裕「lace」、古い部屋中に芽を貼った…

KAKUTA / One Night ひとよ

2011年10月22日14:00 シアタートラム タクシー事務所舞台に服役し15年ぶりに家に戻る母を岡まゆみが好演。桑原裕子ら3兄弟の冴えない現在から犯罪者の子としての歳月見せ底力。負け組、ダメ人間満載。謎な吉永さん演じた成清正紀が抜群のアクセント。

マームとジプシー / Kと真夜中のほとりで

2011年10月19日19:00 こまばアゴラ劇場 全回完売の長期公演は15人登場し2時間に及ぶ大作。ノイジー爆音でダンスな動き充満。行方不明のケイ巡り明けない夜過ごす者たちの思い溢れ成田亜祐美&吉田聡子中心に繰り返し執拗だが、ラストの朝の解放感は格別。

西村賢太 / 寒灯

2011年6月30日初版 新潮社 芥川賞受賞第一作は「秋恵」シリーズの連作集。貫多のその後を描く格好で、ようやく同棲に漕ぎ着け幸せか噛みしめるも破たんする生活を4つの短編で細やかに描き大きな成果。滝野川の新居、誕生日の諍いなど刺激的。

遊園地再生事業団 / トータル・リビング1986−2011

2011年10月17日19:30 にしすがも創造舎 映像使い街の声拾い今世紀の作品群の完成形で持ち味も発揮。アイドルが飛び降りチェルノブイリで事故が起きた86年のビルの屋上と現代を往来し、危うい社会を浮き彫り。若き女優陣が面白く輝きを発して全体に躍動感。

もみじ市2011 末広がり

2011年10月15‐16日 調布多摩川河川敷 京王多摩川近くの河川敷に並んだのが少し価格帯高めのガーリーな店舗群。前日の雨天中止が嘘のように照りつける陽気の中、空気公団らのライブも開催。イタリアンでは、ワインをグラス提供など本格的で、陶芸も充実。

森達也 / A3

2010年11月30日初版 集英社インターナショナル 麻原裁判を現在進行形で追いかけた「月刊PLAYBOY」連載作は臨場感たっぷりにオウム事件の真相に迫り圧巻。前半の死刑確定への焦りも面白いが、後半の小菅通いで得た幹部の証言で実態あぶり出す試みが白眉で講ノ…

維新派 / 風景画―東京・池袋

2011年10月12日19:00 西武池袋本店 4階まつりの広場 20年ぶり東京野外公演は意外にちんまり感。内橋和久不在でノイズ多用する挑戦ぶり。ストーリー見せず世界中の川の名連呼など複数の場面で構成し抽象色。ビル空調など意外に騒がしく明るい空間でも視界広…

横浜トリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR

ART

2011年8月6日-11月6日 BankART NYKホール 会場の面白さが出てヨコトリらしさ発揮。ウィーラセタクンの農村映像よく人工の落雷さすが。ピーター・コフィンの果実の透視映像きれい。クリスチャン・マークレーのクロックは映画の中の時計映像集めた労作で感心。

横浜トリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR

ART

2011年8月6日-11月6日 横浜美術館 美術館での展示はマグリットやマンレイに人気の石田徹也まで全体に保守的な印象。Tレーベルガーの子ども部屋とつながる照明作品は見事。ミルチャ・カントルは白い空間で箒使い続ける女たちの映像が構図も含め圧巻。

オフィスコットーネ(原作:林静一、脚本・構成・演出:天野天街) / 赤色エレジー

2011年10月9日18:30 ザ・スズナリ 人気漫画の舞台化は寺十吾&緒川たまきの一郎と幸子の同棲生活描くほぼ2人芝居。あがた森魚が歌で何度も登場し、石丸だいこもダンスで味付け。天街演出は抑え目に緒川が幸子体現し魅力爆発。40年の歳月往来は新味。

ろりえ / 三鷹の化け物 

2011年10月6日19:00 三鷹市芸術文化センター 星のホール 新作は皇室ネタ使う純愛ドラマ。売れない芸人役で高木健が主役大健闘。愛子様ならぬ恋子を梅舟が好演。後半のゴジラ=母は演出に不足感出るもモスラな志水衿子の声色見事。村下孝蔵「ゆうこ」な中村梨…

四つ子 / 四つ子の宇宙

2011年10月2日19:00 アトリエヘリコプター 前田岩井松井江本4人で作・演出・出演するスーパーユニット旗揚げ作は宇宙舞台に予想上回る面白さ。謎の鉱石を見つけ帰る搭乗者4人の群像劇で、人間関係もコミカルに描き各持ち味も発揮。トークで演出難航も吐露。

おひさま

TV

2011年4月4日‐10月1日8:00 NHK 岡田恵和新作は安曇野舞台に前半で毎回泣かせる展開。井上真央がヒロイン役好演。満島ひかり&マイコの白紙同盟もよく、教師、蕎麦屋と戦前戦後を逞しく明るく生き抜く展開が奏功。串田和美や柄本時生ら個性派充実。

ベネツィアヴィエンナーレ2011 ILLUMINATIONS

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2011年6月4日-11月27日 ベネツィアArsenale 第2会場は旧倉庫な会場は運河に沿った巨大空間の連続で移動でへとへと。巨大なイタリア館の雑然さが圧倒的。ソンドンの迷路な小屋群れ楽しい。スイスの作家ペレ―の光る作品きれい。敷地内の自転車タクシーが便利。

ベネツィアヴィエンナーレ2011 ILLUMINATIONS

ART

2011年6月4日-11月27日 ベネツィアGiardini 映像作品多めに欧州各国の最新アート体感。動員力見事に本スペースの各国館も個性豊かで意外なほど広い空間。ハンガリー館のBMW工場でオペラ挑戦面白い。ピピロッティ・リストは歴史的建築に身近な映像混ぜて新境…

ヨーロッパ企画 / ロベルトの操縦

2011年9月14日19:00 本多劇場 砂漠での任務中にコーラ買いに謎の軍用機ロベルトを操縦する者たちをコミカルに描き持ち味充分。戻りたい者、逆に海を目指す者の対立軸も奏功。中山祐一朗&山本真由美の客演陣機能。疾走感たっぷりでこの路線で◎。

ポツドール / おしまいのとき

2011年9月11日14:30 ザ・スズナリ 待望新作は終わってる者の最後の瞬間を描くも顔よ&裏切りの街の延長線で欧州映画×ポルノに安定感。子ども失い不倫に走る妻役で篠原友希子熱演。米村亮太朗も悪いダメ男役で持ち味充分。実はW不倫な展開は既視感。

江古田のガールズ / 東京 Café Tokyo [和風Version]

2011年9月9日19:00 下北沢OFFOFFシアター 北海道のカフェを舞台にAVスカウトから逃げる佐々木友里と匿うマスターの元気安を軸にベタな展開もダンスシーンは小道具面白く効果的。スカウトマン川屋せっちんがいい味。娼婦の伊藤聖子や謎の女性の星川桂も善戦。

森見登美彦 / 四畳半王国見聞録

2011年1月28日初版 新潮社 古屋兎丸を表紙起用の短編集は四畳半主義者たちの7つの妄想で実験色もチラリ。建国史などハードル高めも、数学求道者や桃色映像、ブリーフ男、勝ち気な女子などキャラ立ち抜群。京都の下宿もので森見ワールド復活。

あひるなんちゃら / 準決勝

2011年9月5日19:30 駅前劇場 伯美乃里の復活作は草サッカーチームのトロフィー盗んだ黒岩三佳のとぼけキャラで暴走楽しい。賞品メーカー事務員の墨井鯨子楽しくダメ社長の永山智啓と脱線ぶりが見事。職人パートも愉快でバカバカしさに安定感も。

地点 / トラディシオン/トライゾン

2011年9月4日15:00 シアタートラム ジャン・ジュネの演劇論を舞台化は三浦基の演出降板あっても安部聡子&山田せつ子2人で演劇&ダンス融合の試み決行。自由になった山田のダンスが冴え黒基調の舞台で1時間は充実。トークパートでやなぎみわが奮闘。