2013-01-01から1年間の記事一覧

キリンバズウカ / マチワビ

2013年9月20日19:30 東京芸術劇場シアターイースト 2年ぶり新作は地方都市に住む3姉妹の話で超能力もちタレント活動行った次女・加藤理恵をヒロイン軸に展開。長女で黒岩三佳が場を引き締め安定感。大金の予知夢実現するために貯めて落とす金額の1千万円は…

劇団、本谷有希子 / ぬるい毒

2013年9月16日14:00 紀伊国屋ホール 演出に映画監督の吉田大八迎え、本谷野間新人賞作を舞台化。揺れまくる活字も効果的に使い、夏菜が演じた由理の屈折した心情、地方都市に住む短大生のコンプレックス表出し見事な成果。川村ら脇役陣の起用法は残念。

古谷実 / サルチネス

2012年9月−13年9月 講談社ヤンマガKC 全4巻で完結の新作は妹思いの残飯おとこの生き様に感涙。意外に直球な暴走キャラに振り回される2人の男も面白く東京生活が強烈だが、まじめに教師を務める妹が素敵。兄の空回りな想いが笑いより涙誘う終盤が見事。

冨永昌敬&土田環、ラファエル・ローゼンダール、aricoco、藤村豪&内野清香、他 / セカイがハンテンし、テイク

ART

2013年7月20日−9月29日 川崎市市民ミュージアム 全体に低調な印象が否めないが富永ら「20世紀の事故」は3画面を使いタイムストレッチの手法で海の町での男女の動き追い興味深く一番の仕上がり。川崎市の小学生7万人の猫見た場所の手書き地図群が意外にヒッ…

遊園地再生事業団 / 夏の終わりの妹

2013年9月14日14:00 あうるすぽっと 映画「夏の妹」をみて監督に話を聞きたい思った謝花素子が軸の筋立ては、5人の役者がパラレルに動く制約が新鮮。独自資格制度ある架空町で震災後に欲しい情報取れない現状を皮肉。やつい&松村&小浜ら役者陣贅沢。

God Save the Queen(うさぎストライプ「メトロ」、タカハ劇団「クイズ君、最後の2日間」、鳥公園「蒸発」、ワワフラミンゴ「どこ立ってる」、Q「しーすーQ」)

2013年9月13日19:00 東京芸術劇場シアターイースト 徳永京子企画第2弾は5人の女性集めたが2組で獣姦ネタ被る。最近不振のタカハはネット掲示板での自殺騒動を男優2人で表現し健闘。鳥公園は自慰男を覗く女と友達の会話鋭い。ワワフラは狸登場させ笑い流…

悪い芝居 / 春よ行くな

2013年9月12日19:30 駅前劇場 美術な客席置く三角舞台で岡田太郎の劇伴に合わせ前衛な演出効き完成度さらにアップ。恋人の失踪した天上底の23歳から30歳までを呉城久美が好演。テレアポ職場の人間関係も巧く、NPOの絡み方も不気味で出色。

Woman

TV

2013年7月3日-9月11日22:00 日本テレビ 満島ひかりがシングルマザー演じた傑作ドラマが11話で完結。脚本は「最高の離婚」など絶好調の坂元裕二で今度は感涙の嵐。水田伸生の丁寧な演出も好感で母・田中裕子との和解、娘・鈴木梨央の健気など泣き所満載。

ユリイカ(青土社)×川上未映子×マームとジプシー / 初秋のサプライズ(「冬の扉」「先端で、さすわ さされるわ そらええわ」「まえのひ」)

2013年9月7日13:00 VACANT 川上の詩的作品を青柳いづみが一人演じる意欲作は舞台に散りばめた小道具にエッジ効いた劇伴効果的に藤田ワールド炸裂。黒衣装で登場し作品ごとに着替えラストは脚立何度も飛び降り迫力パフォーマンス。声力に感服。

藤野可織 / 爪と目

2013年7月25日初版 新潮社 芥川受賞作は幼児視点で父と後妻の新生活を見つめるが、この幼児が異様に怖くホラー色。静かに菓子を食べ続ける姿が不気味。ユリイカ掲載の実験作を挟み、子供が怯えるちびっこ広場の怪談話も展開巧く見事なホラー。

iaku「人の気も知らないで」、elePHANTMoon「ボクがうんこを食べる理由」

2013年9月5日19:30 サンモールスタジオ サンモール企画で注目劇団の2本立ては、女3人芝居でiakuが完成度高め。同じ会社で働く女性が週末に待ち合わせ、だべる展開が巧くリアルな笑い満載。一方、うんこは世界観強烈だがネタきつく力技も目立ち残念。

五反田怪団2013

2013年8月30日19:00 アトリエヘリコプター 夏恒例の怪談企画は青年団の豪華役者陣が揃い前半各自持ちネタ披露に変化球。坊薗のろけネタに前田エロネタまで入りバリエーション。後半は皆でお祓い取材旅行に出かけ話者多数で構成する大ネタで吉田暴走いい感じ。

東葛スポーツ / ゴッド★スピード♯ユー!

2013年8月29日19:30 3331ArtsChiyoda B104室 エース松村翔子不在重くチェル明けの佐々木幸子もラップ見せ場なく不調。台詞をスクリーンに出すリーディング手法も空振り。寅さんに川口浩探検隊などネタ充実も生かせず残念。探検隊の台詞なぞるのでは意味がな…

青野春秋 / 五反田物語

2013年6月4日初版 小学館ビッグコミック 「俺まだ」の笑える作風から一変の短編集。表題作は地味に渋く生きる男の灰色青春上京物語。19歳、20歳、21歳と風俗嬢との切ない恋愛が見事。作者の実生活描く「くらし」も新鮮。異色SF「ふえる男」も斬新。

ろりえ / 木

2013年8月27日19:30 サンモールスタジオ エース梅舟の不在寂しいが、離島出身の金髪男の少年、青年、中年まで3役者で描く骨太の大河演劇が奏功。志水衿子が演じた少年期の島の日常が愛おしく三角関係も切なくいい。災害で島離れ運命の再会が驚くほど劇的。

円谷英明 / ウルトラマンが泣いているー円谷プロの失敗

2013年6月20日初版 講談社現代新書 円谷一族の代々の経営失敗劇を赤裸々に明かし興奮。一族内の権力闘争、赤字常態化の番組制作の実情、玩具優先主義の隘路、海外での権利めぐる係争も生々しい。英明社長の経営手腕は疑問だが、内実を大胆告白は拍手。

少年王者舘 / ハニカム狂

2013年8月25日14:00 ザ・スズナリ 天久聖一作を天野天街が巧みに構成・演出し、ぶっとびワールド炸裂。ハチの世界が人間社会と重なる世界観見事。しつこくループの得意場面で自虐ネタ。元唐組の丸山厚人起用が大正解でダンディなキャラが笑い生んだ。

ゴキブリコンビナート / こんにちは赤ちゃん

2013年8月23日20:30 タイニイアリス 暗黒迷路シリーズは前代未聞の順路演劇。1時間待って3人と少人数グループで出発は汚水まみれの激狭空間を這って進む体験型に唖然。下ネタ満載に次々襲いかかる仕掛けに身構え汗かき最後は作品参加まであって興奮。

船橋洋一 / カウントダウン・メルトダウン

2012年12月30日初版 文藝春秋 福一原発事故に対応した人たちの3月の日々を上下900頁超で描く大作は納得の大宅賞受賞作。東電の現場奮闘でも本店の対応ひどく唖然。文科省など逃げる省庁残念。怒鳴っても課題に果敢に取り組む菅直人は再評価。

マームとジプシー / cocoon

2013年8月17日15:00 東京芸術劇場シアターイースト 今日マチ子作舞台化はマーム魔法冴え破壊力抜群の戦争劇。ひめゆり部隊題材に暴力にさらされる少女たちの悲劇に感涙の嵐。生撮り映像空振りだが今日マチ子のイラスト効果的。青柳&吉田のマーム役者陣がや…

青野春秋 / 俺はまだ本気出してないだけ

2007年11月4日−12年10月3日 小学館IKKICOMIX 全五巻完結の異色作は40歳で会社辞めバーガー店でバイトしマンガ家目指す大黒シズオ42歳のダメダメな日々描き爆笑の嵐。サブキャラ主役の短編多数揃え終盤シリアスで娘や友人のエピソードで泣かせる意外な展開。

水素74% / 謎の球体X

2013年8月13日19:30 こまばアゴラ劇場 人気作再演は異色コメディ。古屋隆太がキチガイ夫を深み持たせ演じ流石。川隅奈保子の妻の従順、人のよさ暴走。同級生たちの突飛キャラに怖く、無心する兵藤公美の図々しさ流石、村井まどかの屈折した親切心も圧巻。

スチャダラパー、柴咲コウ、大貫妙子、キリンジ、奥田民生、レキシ、他 / ワールド・ハピネス2013

2013年8月11日 東京・夢の島公園陸上競技場 猛暑での観客年齢高めフェスは、趣味のいい面子揃う。SDPはサマージャム2013など充実セットリストに興奮。柴咲舞い、大貫に癒されるもキリンジが持ち味出ず不発。民生ソロはコーヒーやさすらいで場内一体感。

ぬいぐるみハンター / ベッキーの憂鬱

2013年8月10日13:30 駅前劇場 学校側の中止決定に従わず学祭でのお化け屋敷企画実行する学生たちの姿描いて大成功。大音量でダンスシーン満載で矢頭睦や太田彩佳ら躍動素晴らしい。山岸門人&神戸アキコの掛け合いも笑い生んで奇跡的な化学反応。

二兎社 / 兄帰る

2013年8月7日19:00 東京芸術劇場シアターウエスト 岸田受賞作再演は不良中年の兄の突然の帰宅に揺れる中村家のドタバタ描き流石の完成度。鶴見辰吾演じる兄の更生への思い、草刈民代演じた真っ直ぐな弟の妻との共鳴いいが、親戚の登場で堕ちるシニカルな展開…

劇団ズッキュン娘 / 新体操さゆり

2013年8月4日13:00 北池袋新生館シアター 大学新体操部を舞台にスポ根な筋立てよく、コミカルな場面や体操シーンのサービス精神買うが、演出に工夫少なく陳腐さ否めず、舞台美術のしょぼさ苦しい。ヒロイン南美櫻の元気いいが、キャプテン中島可那子が最高。

劇団姦し / 歓喜の歌

2013年7月31日19:30 ザ・スズナリ 赤堀雅秋が作・演出する女優3人ユニット第二弾は食品工場勤務の女がぶらり旅に出る事件なしの渋い作品。各人が背負うものが見え隠れし流石。何もない地方都市でスナック営む日比大介&池津祥子の醸す場末感が最高。

原作:松尾スズキ×漫画:すぎむらしんいち / 老人賭博

2011年7月22日−12年2月23日 講談社 全3巻完結の芥川賞候補作マンガ化は驚くほど相性ピッタリ。北九州舞台の残酷なギャンブルが暴走。老俳優とグラビアアイドルと役者揃った後半よく、すぎむら独創の結末も見事。巻末に掲載された松尾コラムが嬉しい。

kitt / ウインカーを、美ヶ原へ

2013年7月28日17:00 駅前劇場 土田英生の若手育成ユニットで初期作リメイク。高原のパーキングエリアでの4グループの交流描くコメディはMONO役者陣に比べ笑い感度弱いも抱える悩み伝わり成功。姉妹組の吉川莉早、エロい先輩もたい陽子光る。

浦和レッドダイヤモンズ×アーセナル

2013年7月26日19:30 埼玉スタジアム2002 アーセナルのツアー最終戦は地力見せ連勝で幕。交代枠なしで前後半で別チームながら2対1で貫録。後半出場のポドロスキーとロシツキがしっかり仕事し流石。負傷の宮市振るわず。ゴール決めたアクポムは将来楽しみ。