(飯野形而) の検索結果:

藤田まこと / 剣客商売

2006年6月18日16:00 松竹座 金券屋購入チケで入場すると自民党府会議員後援会の貸切。開演前に総会開催され某大臣婦人も列席。藤田は芝居に歌にMCに懐の深い芸を適度な脱力加減で披露。ゲスト小柳ルミ子も含め商業演劇の意義を痛切に再確認。(飯野形而)

ハロ☆プロ パーティ〜!2006 〜後藤真希キャプテン公演〜

2006年6月11日18:30 なら100年会館 各地で空席祭作った問題ツアーは、後藤が過度に自己主張せず石川、ののを引き立てながらも要所を締める見事な座長ぶり示し、序盤からアゲアゲで疾走する好レイヴ。翌週岐阜ののの聖誕祭控え暴走ギャグのプレのの誕。(飯野形而)

安倍なつみコンサートツアー2006春 〜おとめちっくBANK〜

2006年6月10日19:00 大阪厚生年金会館大ホール 空席目立つもグッズ軒並み売切れ、客席は秩序ある熱気保ち、真正なっちヲタだけが残った濃密な空間。ベルリン・天使の詩の如く天使の羽を捨てた女優なっちが市井の同世代OLの恋愛譚をミディアム・テンポで綴る好ライヴ。(飯野形而)

桂文太 / 雪姫と芳っさんの会

2006年6月4日14:00 高津の富亭 Lマガ落語家人気投票で三枝、福笑抑え首位と云うネタの宝庫・文太ならではのレア芝居噺・瑠璃壷寿誉早駆は、芝居よりも芝居慣れしていない見物のほのぼのとした芝居小屋風景に比重置き、ギャグふんだんに軽妙な描写秀逸。(飯野形而)

大人計画 / まとまったお金の唄

2006年6月2日19:00 大阪厚生年金会館 芸術ホール 太陽の塔=男根を軸に数奇な運命辿る松尾版家族の肖像は、彼本来の粘着質乏しく、屈折した吉本新喜劇の趣。内田滋、平岩紙以外聴くに堪えない惨憺たる音調の大阪弁で台無し。大阪下町と阪神大震災の関係も認識浅薄。(飯野形而)

花よりもなほ

2006年6月3日公開 松竹 監:是枝裕和 演:岡田准一、宮沢りえ他 是枝注目作は、野田版研辰に通ずる仇討懐疑を軸に、殺生せず長屋の貧民と共生する優しい時代劇。岡田は時代劇初主演を逆手に男根的武士像から乖離した役作り奏功。今や松竹の看板女優となった宮沢の清楚で可憐な和服姿。(飯野形而)

五反田団 / ふたりいる景色

2006年5月26日19:30 京都芸術センター フリースペース 即身仏になる妄想描きゴマしか食べず恋人に依存するダメ男と、それでも別れられない女による無気力世代の現在形同棲時代は、金も性愛も描かず、人とのふれあいを気恥ずかしくなるほど率直に訴え、切なく心に沁みる傑作。(飯野形而)

第280回 市民寄席

2006年5月19日18:30 京都会館第2ホール 文太の八五郎出世は人情噺色薄く爆笑でもなくサゲも冴えず、上方への移植に無理を感じる中途半端な仕上がり。鶴瓶汗だくの愛宕山は六代目譲りの旦那に媚びない無愛想な幇間が印象的。春団治が怪我のため福団治代演。(飯野形而)

第三回 鶴瓶、銀瓶をしごく会

2006年5月14日14:00 西ノ宮プレラホール 韓国語落語のみならず古典にも着実な成果上げる銀瓶のくっしゃみ講釈は修羅場読みも巧み。堪忍袋のマクラで鶴瓶暴走。倦怠期の夫婦の話からミス・ワカナ、スジナシまで展開し30分間場内大爆笑の後、本編やや尻すぼみ。(飯野形而)

モーニング娘。コンサートツアー2006春 〜レインボーセブン〜

2006年5月7日18:00 さいたまスーパーアリーナ アリーナ級会場では後方席まで届かない娘。の非力痛感。本公演の主題・紺野、小川の娘。単独最終公演よりも会場限定CDを早々に完売させた前座℃-uteにインパクト。ピンクのハンカチによる紺野聖誕祭も本人に伝わらず。(飯野形而)

團菊祭 昼の部

2006年5月7日11:00 歌舞伎座 当代團菊がその名跡に相応しい江戸歌舞伎の真髄を存分に披露。團十郎の外郎売りは病後を感じさせない鮮やかな口跡。菊五郎の権三は軽やかさと同時に、勘三郎には出せない凛とした江戸前芸。脇に徹した三津五郎も秀逸。(飯野形而)

團菊祭 夜の部

2006年5月6日16:30 歌舞伎座 助六パロディの黒手組曲輪達引で菊五郎がまたも悪ノリ。ツァラトゥストラ序奏で矢鴨のかぶりもの、恋のダウンロードの下座も難なく場内爆笑後、男伊達と華麗な立廻りで見事な〆。海老蔵藤娘は踊りは拙いが意外な美しさ。(飯野形而)

五月大歌舞伎 昼の部

2006年5月6日11:00 新橋演舞場 丸本世話の傑作・夏祭浪花鑑を台無しにしたのは、幕開6日目で未だ台詞入っていない段四郎。舅殺しに至る経緯を構築する重要な三婦内が段四郎のためにグダグダで、長町裏の緊迫感が出ず最悪。ひと夜の歌昇が好演。(飯野形而)

五月大歌舞伎 夜の部

2006年5月5日16:30 新橋演舞場 歌舞伎座の團菊に対し新橋は一日三狂言出演の吉右衛門祭。つづら抜けはじめ石川五右衛門は鮮やかながら、松竹梅ではニンに無い無理なギャグが痛々しく辛い。成駒屋・萬屋・明石屋の御曹司勢揃いした道成寺は数十年後の財産。(飯野形而)

マッスルハウス2

2006年5月4日19:00 後楽園ホール 演出家を明記する潔いファイティング・オペラの後楽園進出第2弾は満場の観客千人も仕掛人となりレスラー騙すドッキリ。標的マンモス半田の空気読めないダメ人間ぶりに企画失敗も後半は宙乗りバルコニーダイヴ等見事な出来。(飯野形而)

本谷有希子アウェー / 密室彼女

2006年5月4日15:00 スズナリ 逃げ場無い都会の空隙に墜ちた男女の物語と死体遺棄目撃し監禁された女と犯人の物語とが交錯し、微妙に捻じれる秀作ミステリーは舞台よりも映像向き。緊迫感も奇妙さも可笑しさも出せず凡庸な仕上がり。(飯野形而)

モーニング娘。コンサートツアー2006春 〜レインボーセブン〜

2006年4月29日19:00 フェスティバル・ホール 前夜の紺野、小川卒業発表にも意外に動じないヲタと娘。が織り成す至極の多幸空間は、MC抑えた疾走レイヴ。ナマの重ピンク以上の衝撃はミラクル天然小春の大阪いぇー!!ミュージカル控えた高橋の本気ダンス・歌唱に圧倒。(飯野形而)

新生快楽亭ブラック毒演会 大阪編 借金はつらいよ「浪花の春」の巻

2005年4月22日14:00 トリイ・ホール またも歩行困難となり反対俥回避も、あくび指南のエロ・リミックス新作「女女(オナニー)指南」含め、たっぷり4席2時間半の黒世界。にわか落語ブームで「カラオケ寄席」の末広亭不入りという自虐設定に難が出たことに感慨。(飯野形而)

Berryz工房コンサートツアー2006春 〜にょきにょきチャンピオン!〜

2006年4月22日18:30 大阪厚生年金会館大ホール 着実な成長遂げるアンファン・テリブルと暴走ヲタ集団の絶妙インタープレイにより構築される今最も熱い現場でひときわ光彩放ったのは、舞台上で紅いランドセルを置く唐十郎的演出で大人への階段を一歩昇った熊井友理奈。(飯野形而)

陽春大歌舞伎 昼の部

2006年4月21日11:00 御園座 当月公演中に上演800回達成した幸四郎の弁慶以外観るべきもの無し。染五郎は口跡軽過ぎ、型も決まらず、石切梶原、富樫は不適。かつての芸処も見巧者少なく台詞にかぶる大向や妙な間の拍手で客席まで拙劣。(飯野形而)

唐十郎 / 演技者放浪武勇伝

2006年4月19日19:30 精華小劇場 隣接校庭で公演控えた唐が建設中の紅テントから登壇し、若松孝二、大島渚ら他分野とのコラボ体験を映像交え語った60分。初対面時に、君に飲ませる金のためとミシン質入のパフォーマンスを行う土方巽の噺は秀逸。(飯野形而)

浪花花形歌舞伎 浪華騒擾記 大塩平八郎

2006年4月10日19:00 松竹座 大阪に相応しい素材に友情、恋愛、忠義を巧みに盛り込んだ好脚本ながら心打たない凡庸な芝居。二十代中心の浅草花形に比して、教授された型の継受は十分だが、新歌舞伎での芝居の自発的創出は未だ尚早か?(飯野形而)

浪花花形歌舞伎 土屋主税

2006年4月9日15:00 松竹座 地味な座組ながら浅草の歌舞伎ごっことは水準の違い見せる一世代上の上方花形による芝居は、翫雀がお家芸で堂に入った殿様ぶりの健闘。浅草で惨憺たる斧定九郎見せた亀鶴が大高源吾で思わぬ成長遂げ面目躍如。(飯野形而)

浪花花形歌舞伎 伊勢音頭恋寝刃

2006年4月9日12:00 松竹座 正月の義賢最期での壮絶な芝居に続き大役福岡貢演じた愛之助が大当り。歌舞伎座で同月同役演ずる叔父・仁左衛門と瓜二つの正統継承でピントコナ適格十分。妙見町宿屋からの通しで万次郎、青江下坂の意義も明確に極上芝居。(飯野形而)

坂東玉三郎 / 言の葉コンサート 泉鏡花 天守物語

2006年4月2日15:00 浪切ホール 舞台のみならず自ら映像化も行った天守物語を素舞台で笛と玉三郎の朗読だけで表現する大胆な試みは観客に高度の想像力求める試練の場。前半イメージ喚起できず挫折するも後半は視覚押し付けられない自由な幻想世界。(飯野形而)

尾上松緑 / 夏ノ夜ノ夢

2006年3月26日15:00 松竹座 松緑のシェイクスピア劇で厚遇された保田圭は腐っても元娘。芝居は松緑並に拙いが、ダンスとヲタ動員力で地力発揮。松緑のパックは、いたずら妖精の無邪気さ皆無で、忠義の奴にしか見えず。終始沈鬱な加納演出も魅力無し。(飯野形而)

ハロ☆プロ・オンステージ!2006 友情と魔法のトランプ〜スター楽屋裏物語

2006年2月17日19:00 日本青年館 柴田あゆみがごっちん急性腸炎による急遽代演の苦労と悲哀を滲ませ涙を誘う奮闘。デビュー6周年を目前にメロンの絆を分断するソロでの赤フリには疑問。なっちは何事も無かったかのごとくマイ・ペース。半蔵門ひとみの衝撃。(飯野形而)

メロン記念日コンサートツアー2005冬 今日もメロン明日もメロン、クリスマスはマスクメロンで!

2005年12月10日18:30 大阪厚生年金会館 1年ぶりの単独ツアー初日は今年のハロプロ・ベスト・ライヴ。程良く熟成した極上メロンが新曲無くとも豊穣な過去曲で一口毎に多彩な味を醸し出した2時間半。感極まった柴田、斉藤が落涙し、鳴り止まないメロン・コール。(飯野形而)

新生快楽亭ブラック毒演会 大阪編 ナニワ借金道の巻

2005年12月9日18:30 トリイホール 2千万の負債、一門除名、心筋梗塞による死の淵からの生還と激動の4ヶ月を経て高座復帰したブラック師は杖を突きながらも、相変わらずの下ネタ全開で4席。入院騒動記では、地獄八景小噺に吉朝師も登場。やはり生きてこそ。(飯野形而)

吉例顔見世興行 中村鴈治郎改め坂田藤十郎襲名披露 夜の部

2005年12月6日16:45 南座 菊五郎、秀太郎、吉右衛門、仁左衛門と豪華競演の本朝廿四孝は、藤十郎の八重垣姫が比類なき素晴しさ。武智思想継承し、文雀監修の下、文楽様式を大胆に導入し、奥庭の人形振りは三人遣い。丸本の真髄ここに極まれり。(飯野形而)